2014/4/13 岩壁杯8大学対校
桐生が大学初戦で4×100 mRの東洋大新記録
39秒69
“3走・桐生”は好スタート

 10秒01の日本歴代2位、ジュニア日本記録を昨年出した桐生祥秀(東洋大)の大学初戦は、岩壁杯の4×100 mRだった。3走で登場した桐生は2走の小林将一から3〜4番手でバトンを受けると、先行する中大を逆転。0.5〜1mほどリードを奪って4走の与那原良貴にバトンを渡した。
「チームメイトに1番で渡すとレース前に言っていたので、そんなに差を広げることはできませんでしたが、1番で渡せて良かった」
 中大に逆転されて2位だったが、タイムは39秒69で東洋大新記録。昨年の関東インカレで出した39秒99を、シーズン初戦、それも風が吹いて肌寒いコンディションのなかで更新した。
「東洋大記録は超えたいと、走る前に話していたので、無事に達成できて良かったです」

 今回のリレーの目的は、「“リレーの流れ”を作ってみること」(桐生)だった。
 1走の小笹幸平と2走の小林は3年生で、昨年39秒99の東洋大記録を作ったときも1・2走で経験は積んでいる。だが、桐生と与那原は1年生。特に、先輩の小林と同じ1年生の与那原をつなぐ“3走・桐生”の役割は“リレーの流れ”を作るためには重大だった。
 桐生は日本代表チームでも、3走として期待されている。昨年はモスクワ世界陸上で1走で6位入賞に経験した。「桐生が3走を走れるようになれば、どの走順もできる選手になれる」と、陸連短距離副部長でもある土江寛裕コーチは言う。3月末のテキサスリレーですでに、“3走・桐生”は試運転をすませている。今後、東洋大チームでも3走に磨きをかけようという意図だ。

「世界リレーも踏まえて、3走のバトン練習という意味もあります。まだカーブは慣れていませんが、今日もしっかりと練習できたと思います。高2でやっていた走順ですが、こうやっていたな、という感触を思い出してきているところです。でも、3走はカーブでもらって渡さないといけません。高平(慎士・富士通)さんとテキサスで同室となって、3走には器用さや技術が要るという話をしてもらいました」

 3走は国際大会になると、国内大会とは比べものにならないほどのプレッシャーがあると言われている(他の走順も同様かもしれないが)。その3走に桐生が定着すれば、定着しなくてもしっかりと走れるようになれば、日本チームにとっても大きな武器となる。プレッシャーは全く違うが、東洋大チームの“3走・桐生”のスタートは大きな意味を持つ。

 来週は吉岡記念出雲陸上、その翌週の織田記念と100 mを連戦する。
「出雲は初戦なので確かめるレースになりますが、織田記念は(10秒01を出した)思い出もある大会。記録を狙って行きたい」
 冬期には2月の室内で60mの日本歴代2位。3月の世界室内で準決勝進出と、「前よりも勝負できる」と実感できた。屋外でも、学生生活の最初から出し惜しみはしないつもりだ。

「とびっきり良いスタートではありませんが、ぼちぼち良いスタートでした」

 桐生の学生競技生活が、見通しよくスタートした。


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