2014/4/20 兵庫リレーカーニバル
村山が27分49秒94の学生歴代5位、駒大初の27分台
「27分台に満足せず、さらに上を目指して、世界で戦えるスピードを付けたい」

村山のレース後コメントを整理して紹介
●初の27分台について
「中村よりに先に27分台を出したい、という気持ちがすごくありました」
「(28分が壁だったのか?)全日本大学駅伝の10km通過が28分ヒト桁でした。1人でそのタイムで行けたので、1万mの27分台も絶対に行けるという気持ちでレースに臨みました。チームメイトの中村(匠吾)が今日、出ていたら、もしかしたら負けたかもしれません。勝っていたかもしれませんが、自分の中では中村に負けたくない、先に27分台を出したい、という気持ちがすごくありました。駒大初の27分台を出せて良かったと思いますが、27分台を出したことで満足したらいけないと思います。ここからさらに上を目指して、世界で戦えるスピードを付けたい。(去年、ライバル校の東洋大に先に27分台を出されたことににつては)ゴールデンゲームズのときは、兵庫でユニバーシアードを決めたことで、力みがありました。力んだら走れないな、ということを痛感しました。(目の前で27分台を出された悔しさは?)そこで世界陸上の標準記録を破らないと世界陸上が見えてこないので、標準記録を切れなかったことの方が悔しかったです」

●レース展開について
「残り1000mは1人で行って出さないと評価されないと思って走っていました」
「DeNAのカロキさんに引っ張ってもらうことで27分台が出せました。レース中は67秒イーブンでリラックスして走れと、毎周言われていました。その言葉と、観客席からの応援が力になって走れたのだと思います。5000m手前で1回苦しいところが来ましたが、キツいところと楽なところがレース中には絶対にあるので、そこは我慢だと言い聞かせて走っていたら楽になりました。楽になったり、キツくなったりの繰り返しでした。(5400m過ぎで先行していた設楽悠太=Honda=を抜いたが)今日の自分は付いていくことだけを意識して走って、結果的に日本人トップになれれば、と思っていました。設楽さんを抜くことは時に意識していませんでした。カロキさんが(7000mから)行ったところは、次元が違うな、と思ってしまいましたが、離れてからが本当の自分の力なのかな、と思って走りました。残り1000mは1人で行かないと27分台は出せなかったですし、1人で行って出さないと評価もされないと思っていました。そこができたことは収穫でしたし、カロキさんが行ってくれて良かったと思っています」

●世界ハーフの失敗をモチベーションに
「兵庫で結果を残して、世界ハーフの失敗を挽回しようと思っていました」
「世界ハーフ(56位・1時間03分52秒)は代表として恥ずかしいし、悔しいですし、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。良い練習ができていて、変に意識して力が入りすぎていたところがありました。それで体調を崩してしまったのだと思います。
※現地入りした翌日に風邪の症状が出て、前日には下痢など食あたりの症状も出ていた
今日は、その悔しさをバネにして頑張ろうと思っていました。兵庫で結果を残して、世界ハーフの失敗を挽回しようと思っていました。日本選手権もここ2年、大会前に故障をしてしまって結果を残していません。その反省と、悔しさをバネに、日本選手権でも頑張りたい。まずはしっかりスタートラインに立ちたいですね」

◆世界ハーフ日本人成績◆
18位 菊地賢人 18 Sep 90 1:01:23
28位 中村匠吾 16 Sep 92 1:01:57
36位 井上大仁 06 Jan 93 1:02:25
53位 星 創太 06 Jan 88 1:03:29
56位 村山謙太 23 Feb 93 1:03:52


大八木弘明監督コメント
「5人目でようやく27分台を出せました」
「長かったですね。油布(郁人)、撹上(宏光)、中村(匠吾)、窪田(忍)と28分ラインに迫っていましたが、5人目でようやく27分台を出せました。去年は本当に出せると思っていましたから、(東洋大の設楽兄弟がそろって27分台を出し、中村が28分05秒79だった)ゴールデンゲームズは悔しかったです」
「練習の設定タイムは(ここ数年で)少しずつ上げてきました。1000mのインターバルで2〜3秒とか。能力の高い選手たちも増えて、それをこなせる体力になってきました。それほど故障もありませんから、選手のレベルが上がったということです。距離も少しずつ伸ばし、クロカンを取り入れる回数も増えました。(手探りだった)クロカンのペースも少しずつ上がっています」

「世界選手権やオリンピックに少しでも近づく選手を育てたい。その思いが強いですね」
「(箱根駅伝に対しては)スピードがつくことで距離走の入りに余裕ができて、安定した練習ができます。出雲でも全日本でも、速く入れるようになっている。20kmのスタミナとなるともう少し別のものになりますが、全日本にはトラックのスピードが割とつながっていると思います。15kmの距離ならウチは上手く行っています」
「(トラックのスピードを求めるのは)日の丸を付ける選手を育てたいという考えです。世界ハーフマラソンの代表は(中村と村山を)出しましたが、世界選手権やオリンピックに少しでも近づく選手を育てたいですね。その思いが強くあります。(欠場した)中村はケガではありません。元から織田記念の5000mとゴールデンゲームズ(おそらく1万m)を予定していました。世界ハーフをやって、その後も謙太より良い練習ができています。(ゴールデンゲームズで27分台を出して)あとは日本選手権をどう走るか、ですね」


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