2014/3/9 名古屋ウィメンズマラソン
木崎、予想外の痺れに苦戦も
勝負強さを発揮して日本人トップ
「1km1km、差を詰めていこう、という気持ちで追っていきました」

レース後の会見から抜粋
「自分としては50点くらいのレース」
Q.レースを振り返ると?
木崎良子 10kmくらいで左足の中指に痺(しび)れが出て、上手く蹴れない状態が1kmくらい続きました。それは途中で直ったのですが、後半にハムストリング、臀部と痺れてきて、上手く蹴れない状態がまた続いて、30kmの(外国勢の)ペースアップに対応できず離れてしまいました。合宿の成果をあまり出せず、自分としては50点くらいのレースかな。でも、たくさんの人に応援してもらって、あきらめない気持ちをゴールできました。満足はできませんが、今の力は出し切れた感じです。

Q.35km過ぎに日本人3人の争いから下がったのは余裕を持って下がったのか、限界だったのか。
木崎 臀部やハムの痺れが強くなって対応できませんでした。あそこは精一杯でした。

Q.40km手前で追いつくことができた理由は?
木崎 前にいる選手を見て、ここで勝たないと次も負けてしまうと感じました。横浜でも一度尾崎(好美・第一生命)さんに離されたとき、最後まであきらめないと思って走り、(実際に逆転でき)何が起こるかわからないと実感しました。1km1km、差を詰めていこう、という気持ちで追っていきました。

Q.追い上げているときに痛みは?
木崎 消えてはいませんでしたが、それよりも気持ちの方が強くて、脚が動かないなら上半身で頑張ろうと、腕を一生懸命に振って走ったら、追いつくことができました。

Q.痺れが出た距離と原因は?
木崎 中指の痺れが治ったのは10kmから15kmの間で消えてくれましたが、15km以降はハムストリングの痺れが続いていました。(原因は)シューズにまだ慣れていなかったからかもしれませんが、元々弱い左脚の強化が足りなかったのだと思います。

「自分がスパートできるところまで粘って、粘ってという走り」
Q.勝負を意識するレースを一番の目標にして仕上げてきた?
木崎 必ず30km以降にレースが動くと予想してきました。ペースメーカーが外れたとき、仕掛けられたときにしっかりと付けるようにしたかった。自分がスパートできるところまで粘って、粘ってという走りをするための練習をやってきました。そしてラスト2kmか1kmでスパートすることが理想でした。今日は練習の成果を出せずに終わってしまいました。

Q.16分台にペースアップするような練習も行ったのですか?
木崎 練習中にそこまでのタイムに上げることはありませんが、それに対応できるであろう練習はしてきていました。

Q.2日前の会見でアジア大会に出たいと話されましたが、それ以前はアジア大会に出ないという情報もありました。どんな葛藤があったのでしょうか。
木崎 自分の中ではアジア大会よりも国内の試合、名古屋の次は(11月の)横浜を走りたいとプランを持っていました。でも、同じ時期にアジア大会がありました。1回でも多くアジア大会や世界のマラソンを経験した方が、その経験を生かすことができます。名古屋に向けて練習をしているなかで意識が変わってきましたが、一番刺激になったのは大阪国際女子マラソンで、4月に入社してくる前田(彩里・佛教大)が日本人2位の走りをしたことです。

Q.アジア大会ではどんな走りを?
木崎 もし出場することができれば、世界陸上内定をもらえる順位(金メダル)をしっかりと狙っていきたい。


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