2014/11/23 九州実業団駅伝
九電工、エース前田抜きで2連勝
女子とアベックV達成


 前回、20年ぶりに優勝を飾った九電工が3時間54分35秒で2連勝を達成した。1万m26分ランナーのP.タヌイが、5区(9.2km)区間賞の走りで4位からトップを奪取して逃げ切った。
 外国人選手を起用できなかった安川電機、今井正人を温存したトヨタ自動車九州が伸びなかったことにも助けられ、大エースが活躍した九電工が勝利を得た形である。
「選手たちも納得していないと思う」と綾部健二監督に笑顔はなかった。

 だが、昨年と比べてプラスの材料もある。1年前の優勝は日本人エースの前田和浩が働きが大きかった。4区(12.2km)区間賞でトップを奪い、5区のタヌイの連続区間賞で2位との差を1分00秒まで広げた。
 それに対し今回は「ベルリン(2時間15分18秒で16位)のあと、調子が上がりきっていない」(綾部監督)という前田を外しての優勝だった。07年大阪は1万m、09年ベルリンと13年モスクワはマラソンで世界選手権に出場してきた。駅伝でも九電工のエース区間を走り続けてきた選手だ(九電工は前田姓が多いので過去の戦績を見ても断定できないが、入社後初欠場の可能性が大きい)。

 タヌイにタスキが渡った4区終了時で4位、1区からの区間順位は3、3、3、4位と続いたが、どの区間もそれほど大きく負けなかったし、同じチームに負け続けなかったからタヌイの逆転が可能になった。
 さらに最長7区(14.2km)に登場した酒井将規が区間賞と11秒差の区間2位と好走した。2月の東京マラソンで九電工2人目のサブテンランナーとなった選手。レース後の取材ではニューイヤー駅伝4区を、前田から奪いたいと話していたという。綾部監督も「酒井もナショナル・チームですし、駅伝とマラソンは違いますが、力があればニューイヤー駅伝の主要区間も走れる」と期待する。
 酒井が“ポスト前田”の役割が期待できる走りを見せたことも大きな収穫だった。

 九電工は女子も実業団女子駅伝西日本大会で優勝。男子の地区大会優勝が20年間途絶えていた。アベック優勝は初めてではないかと、九電工関係者はいう。男女の駅伝に出ているチーム自体が現在は九電工と大塚製薬の2チーム、さかのぼってもスズキ、四国電力、京セラなど数えるほどしかない。同一企業が男女を制したのは珍しいケースといえそうだ。


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