2014/10/25 実業団女子駅伝西日本大会前日
上り調子の九電工がV候補筆頭
1区・宮崎が成長、チェピエゴ&陣内の短距離区間は鉄壁

福岡陸協速報室に実業団女子駅伝西日本大会スタートリスト
 各チームの指導者がV候補に挙げるのが九電工だ。昨年の駅伝と今季のトラックの実績からするとそれもうなづける。就任2年目の藤野圭太監督は「ダイハツさんが強いですよ。ウチと違って誰がどこを走っても強い」と、相手次第というところも強調するが、「狙えるチャンスは何回もあるわけではありません。狙って頑張りたい」といつもの優しい口調で話した。

 昨年の今大会も、2区のチェピエゴが26秒差を一気に詰めて、さらに、2位に21秒差をつけてトップに立った。3区の加藤岬で3位に後退したが、4区の陣内綾子が再度トップを奪ったが、5区の竹村理沙が区間11位で3位に順位を落とし、フィニッシュでは5位だった。
 だが、12月の全日本では3区の加藤、5区の黒木沙也花がともに区間5位。弱点と思われた長距離区間で快走してチーム最高順位の6位に入賞した。特に前半のエース区間で7人抜きで上位の流れにチームを乗せた加藤の頑張りが光った。

 今季もチェピエゴと陣内の活躍は例年通り。加藤は10月の全日本実業団1万mで32分05秒87で7位と、日本のトップクラスに進出した。
 大きいのは宮崎悠香の成長だ。入社4年目の22歳(加藤より1学年下)。昨年は西日本大会は出場できず、全日本は1区で区間21位だったが、今季は5000mで15分27秒49(全日本実業団6位)と、やはり日本トップクラスに躍進した。
 明日は1区・宮崎が区間賞争いをし、2区・チェピエゴで昨年以上にリードを奪う計算が成り立つ。3区・加藤、4区・陣内の2人も、セットで考えれば2位との差を広げるのではないか。
 焦点は5区の竹村になる。今季は1万mで33分47秒47と、決して高いレベルではないが、昨年よりも約50秒自己記録を縮めている。前述のように昨年は順位を落としたが、ここで竹村が踏ん張れると九電工の初優勝が見えてくる。

「4区が終わって最低1分(のリード)が欲しいですね。前が見えにくい距離なら後ろも焦ってくれる。竹村も力をつけていますし、まとめる走りができる選手です。全体で戦うという意味で、竹村を5区に起用しました」

 今季の勢いという点では九電工優位は間違いない。あとは、駅伝という形にできるかどうか。


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