2014/3/1 びわ湖マラソン前日
大量サブテン・レースか?
それとも2時間8分未満レースか?
過去のレースの20km通過タイムは?
先週の東京マラソンでサブテンが5人出た日本男子マラソン。5人というのは史上2番目タイの多さである(2003年福岡国際の6人が最多=表参照)。
サブテンの選手層が厚くなることは良いことだが、2時間7分台、6分台の選手が現れることも日本マラソン界の課題である。
ということでサブテンで4人以上が走ったレースと、2時間8分未満が出たレースを表にまとめてみた。2時間8分未満のレースのサブテン選手も掲載した。
2時間8分未満レースのサブテン選手とサブテン4人以上レースのサブテン選手
カテゴリー |
年大会 |
成績 |
記 録 |
氏名 |
20km通過タイム |
サブテン4人以上 |
1983福岡国際 |
1 |
2.08.52. |
瀬古 利彦 |
1時間01分30秒 |
3 |
2.09.11. |
宗 茂 |
4 |
2.09.17. |
宗 猛 |
6 |
2.09.35. |
伊藤 国光 |
2時間8分未満レース |
1986北京 |
1 |
2.07.35. |
児玉 泰介 |
|
2 |
2.07.57. |
伊藤 国光 |
2時間8分未満レース |
1988北京 |
2 |
2.07.40. |
谷口 浩美 |
|
サブテン4人以上 |
1998福岡国際 |
2 |
2.08.48. |
佐藤 信之 |
1時間00分13秒 |
3 |
2.09.10. |
小島 忠幸 |
4 |
2.09.38. |
五十嵐範暁 |
5 |
2.09.50. |
小島 宗幸 |
2時間8分未満レース |
1999ベルリン |
2 |
2.06.57. |
犬伏 孝行 |
|
2時間8分未満レース |
2000福岡国際 |
1 |
2.06.51. |
藤田 敦史 |
1時間00分06秒 |
4 |
2.09.26. |
五十嵐範暁 |
2時間8分未満レース |
2001びわ湖 |
3 |
2.07.52. |
油谷 繁 |
59分55秒 |
4 |
2.07.59. |
森下 由輝 |
5 |
2.08.52. |
帯刀 秀幸 |
2時間8分未満レース |
2002シカゴ |
3 |
2.06.16. |
高岡 寿成 |
59分10秒 |
サブテン4人以上 |
2003びわ湖 |
3 |
2.08.12. |
藤原 正和 |
1時間00分25秒 |
4 |
2.08.28. |
清水 康次 |
5 |
2.08.50. |
佐藤 敦之 |
6 |
2.09.29. |
浜野 健 |
2時間8分未満レース
&サブテン4人以上 |
2003福岡国際 |
1 |
2.07.52. |
国近 友昭 |
59分52秒 |
2 |
2.07.55. |
諏訪 利成 |
3 |
2.07.59. |
高岡 寿成 |
6 |
2.08.37. |
尾方 剛 |
7 |
2.08.48. |
小島 忠幸 |
9 |
2.09.58. |
野田 道胤 |
サブテン4人以上 |
2004びわ湖 |
2 |
2.08.18. |
小島 忠幸 |
1時間00分21秒 |
4 |
2.08.36. |
佐藤 敦之 |
5 |
2.08.56. |
高塚 和利 |
6 |
2.09.25. |
松宮 祐行 |
7 |
2.09.55. |
渡辺 真一 |
2時間8分未満レース |
2004シカゴ |
3 |
2.07.50. |
高岡 寿成 |
59分06秒 |
2時間8分未満レース |
2005東京国際 |
1 |
2.07.41. |
高岡 寿成 |
1時間00分20秒 |
2時間8分未満レース |
2007福岡国際 |
3 |
2.07.13. |
佐藤 敦之 |
1時間00分12秒 |
4 |
2.09.40. |
松宮 祐行 |
サブテン4人以上 |
2008びわ湖 |
3 |
2.08.36. |
大崎 悟史 |
1時間00分07秒 |
4 |
2.08.54. |
大西 雄三 |
5 |
2.09.23. |
清水 智也 |
7 |
2.09.59. |
佐藤 智之 |
2時間8分未満レース |
2012東京 |
2 |
2.07.48. |
藤原 新 |
1時間00分01秒 |
6 |
2.08.38. |
前田 和浩 |
7 |
2.09.28. |
松宮 隆行 |
サブテン4人以上 |
2012びわ湖 |
4 |
2.08.44. |
山本 亮 |
1時間00分23秒 |
5 |
2.08.53. |
中本健太郎 |
6 |
2.09.12. |
森田 知行 |
7 |
2.09.16. |
堀口 貴史 |
8 |
2.09.55. |
林 昌史 |
サブテン4人以上 |
2014東京 |
8 |
2.08.09. |
松村 康平 |
59分44秒 |
9 |
2.08.51. |
小林 光二 |
11 |
2.09.07. |
黒崎 拓克 |
12 |
2.09.10. |
酒井 将規 |
13 |
2.09.29. |
石川 末広 |
サブテン選手4人以上のレースは、(明日開催の)びわ湖が過去4回あり最も多い。ニューイヤー駅伝との兼ね合いで、実業団選手が出やすい大会だからだろう。学生も箱根駅伝との兼ね合いで、びわ湖に出場するケースが多い。1970年代に福岡国際とボストンで瀬古利彦(早大)が学生記録を更新した後は、99年の藤田敦史(駒大)、2000年の佐藤敦之(早大)、03年の藤原正和(中大)と、学生新はすべてびわ湖で出ている。
だが、2時間8分未満のレースの数では、びわ湖は01年の1回だけ。3回の福岡国際、2回の東京(東京国際も含む)に比べて少ない。
今年は川内優輝(埼玉県庁)が「目標は2時間7分台!」と意気込んで、びわ湖に初参戦する。
表には観戦の参考のため、20km通過タイムを記した。
1時間1分台だった1983年福岡と、高岡寿成(カネボウ)のシカゴ2レース(59分10秒&59分06秒)は例外と考えて良い。
80年代はペースメーカー不在だったが、当時の瀬古、宗兄弟、伊藤国光は今の選手と同じか、それ以上の力があったから後半のペースアップができた。高岡は、トラックの日本記録を連発した希代のスピードランナーだからこそ、シカゴのハイペースに持ちこたえられた。
2時間8分未満を狙うにせよ、大量サブテンの展開になるにせよ、59分44秒(先週の東京)から1時間00分25秒の間で20kmを通過することが目安となる。
下り気味のコースだったり(東京)、強い選手が集まったり、追い風だったりすると59分台の通過になるが、1時間00分台前半で普通に走ればどちらも十分可能になる。
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