2013/1/3 箱根駅伝
予選会8位、3年ぶり出場の法大が9位!
着任3年目の坪田コーチへの一問一答

「薄い皮を破りつつあるのかな」

――良かった区間は?
坪田智夫コーチ 1、4、5区の下級生が踏ん張りましたね。あとは1年生の8区も。下級生がよく走ってくれました。
――復路はかなり粘った印象ですが、他にも良かった区間があったのでは?
坪田コーチ 6区も良かったですけど、厳しくなると思っていたのが1年生を起用した8区だったんです。そこで頑張れたことが大きいですね。6区は往路の流れでしっかりと行けましたが、7区で一度、流れが切れかけたところを、8区で戻してくれました。
――復路はどのチームもガンと行けた選手がいなかった印象ですが?
坪田コーチ 前の方のチームのことはよくわかりませんが、ウチはもう貯金を切り崩しながら、どう最小限にとどめて大手町に戻るかがテーマでした。
――どこで貯金を使い果たさずにすむ、と思いましたか。
坪田コーチ もう最後まで、やられるかな、と思っていました。

――この1年間、どういう練習ができるようになりましたか。後半粘れるようになったとか、距離を踏めるようになったとか、タイム設定が上がったとか。
坪田コーチ 去年に比べると練習量は落としています。夏に関しても今年は大きなスパンで見ていたので、強度の高い練習というよりも徐々に上げていく流れに変えました。
――就任当初はかなりやらせようとした?
坪田コーチ 1年目はやらせたかな、と思っていたんですが、やらせきれていなかったと思います。2年目でかなりやらせました。しかし3年目は、2012年は前年より8割、9割のところで抑えて、みんながまとまってできることを頭に入れて練習を組みました。その分、多少層は厚くなったのかな、という印象です。1年目、2年目の失敗を反省して、流れを切り換えました。

――寮生活など、日常生活をしっかりさせることも?
坪田コーチ そこは、あまりやっていませんね。それが早い方法かもしれませんが、基本的に、ウチにはウチのやり方があるので。寮に私が寝泊まりをするとかはしません。
――練習の手応えを選手たちが感じてモチベーションを上げる方法?
坪田コーチ そういう方向になったらいいのですが、なかなか上手くは回ってくれません。まだまだ苦戦するかな。予選会も苦戦しましたし、今回もたまたま結果が出ただけかもしれません。来年以降に課題が残っている状況です。

――コニカミノルタ時代に先輩だった東洋大・酒井俊幸監督が今回、ちょっと壁に当たったわけですが…
坪田コーチ いえいえ、そんなことは…。
――坪田コーチは壁を破りつつある?
坪田コーチ 薄い皮を破りつつあるのかな、というところです。

コニカミノルタでチームメイトだった指導者3人。左から東洋大・酒井俊幸監督、法大・坪田智夫コーチ、東洋大・谷川嘉朗コーチ。年齢的には酒井監督が36歳、坪田コーチがその1学年下。谷川コーチはその2学年下


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