2012/1/27 大阪国際女子マラソン前々日
招待4選手と北京五輪金メダリストのディタが会見
福士がロンドン五輪へ、嶋原は優勝に意欲
「距離走などしっかりとしながら、変化走などスピード練習もうまくやれたかな」(重友)
Q.現在の調子とコンディション、どこで合宿をしてどこに重点を置いた練習をしてきたかを教えてください。
ディタ コンディションは良好です。ボルダーで練習してきましたが、思った通りの練習ができました。最初の2カ月は走り込みばかりでしたが、その後はインターバルなどスピード練習をいっぱいやりました。
福士加代子 コンディションは良好です。合宿は九州、熊本でやってきました。距離走とスピードと、できたりできなかったりでしたが、色々とやりました。
嶋原清子 昨年末から1カ月、アルバカーキで高地トレーニングをしてきました。練習は監督から言われたメニューをすべてこなすことができました。練習内容はいつも通り距離走とスピードの両方を、バランスよくやりました。体調も崩しませんでしたし、痛みも出ていませんから順調です。1週間前から大阪に入って調整して、調子は上がっています。良い状態になってきました。
野尻あずさ このマラソンに向けて、年末年始と徳之島で合宿をしてきました。スピードトレーニングと距離走をバランス良くできたと思います。心身とも好調をキープしてここに入って来られたと思います。
重友梨佐 調子はまずまずです。練習は距離走などしっかりとしながら、変化走などスピード練習もうまくやれたかな、と思います。
「ロンドンにはマラソンで行きたい」(福士)
Q.ロンドン五輪への思いと、それを踏まえてこの大会でどのような走りをしたいか?
ディタ 北京五輪の金メダルに関係なく、次のオリンピックを走ることを望んでいました。ロンドン五輪で良い成績を残したい。ルーマニア代表に選ばれるかどうか、正式決定はまだですが、出場できるタイムも言ってもらっています。それよりも良いタイムで走って、今回はベストエイトに入りたい。
福士 ロンドンにはマラソンで行きたいと思っています。マラソンでオリンピックに行ったら、挑戦者として世界のマラソン選手と戦うのが楽しみです。
嶋原 優勝することが一番の目標で、それ以降のことは考えていません。日曜日に良い成績を残したい一心です。
野尻 第一生命に入社したときから、ロンドン五輪に出場する目標を持って陸上を始めました。夢はオリンピックで金メダルを取ること。その目標に今回どれだけ近づけるか、挑戦していきたい。
重友 競技をしている上での夢の舞台がオリンピック。そこを目指したい、行きたい気持ちはありますが、そこを目指す緊張感のあるレースをしたい。
Q.福士さんに。マラソン練習を始めて自分が変わったと思える点は? 本番が近づいて気を付けたい点は?
福士 ちょっとは成長したんじゃないか、と思います。人間的に。今気を付けているのは無事にスタートラインに立つことです。緊張しながらも事故なく、無事にスタートラインに立ちたい。
「ボルダーで会ったときも、野口さんの思いがすごく伝わってきました」(ディタ)
Q.野口みずき選手の欠場を聞いたときにどう思ったか。レースプランに変更はあったか。
ディタ 信じられませんでした。ボルダーで会ったときも、彼女の思いがすごく伝わってきました。野口さんがオリンピックに挑むレースをしたいと思っていることが、すごく感じられました。すごくハードな練習をして挑戦をしたいと思っていたようです。どれだけ残念に思っていることか。私も同情しています。
福士 ビックリしました。私も色々気を付けようと思いました。特に自分の何かが変わったということはありませんでした。
嶋原 つい最近まで好調という報道がされていたので…。みんなそうだと思いますが、彼女と走りたい気持ちを一番に持っています。それが今回できなくなったのは残念ですが、名古屋での快走を願っています。しっかりと治してほしいですね。自分のレースプランの変更はありません。
野尻 私の大阪出場は、野口さんが出場を発表する前に決めていて、「あ、一緒に走れる」と、ワクワク感を持っていました。メディアを通じて、攻めの練習をいつもしてらっしゃると知ったので、私も野口さんと戦うため、攻めの練習をしなければと思って、最後まで練習をしてきました。私自身のレースには変わりはありません。自分の走りをしたい。
重友 驚きました。と同時に、マラソンのスタートラインに立つのは本当に難しいと思いました。力があったり実績があっても、スタートラインに上手く立てるとは限らない。悔しい思いがあるのだろうと思います。自分は元気にスタートラインに立てそうなので、喜んでスタートラインに立ちたい。
Q.福士さんはどの時点で、もう一度マラソンに挑戦したいと思いましたか。最終的に決めたのはいつですか。
福士 いつかは忘れましたが、マラソンに失敗して自分が悔しかったので、もう1回マラソンをやりたいと思いました。
「(ペースメーカーは)楽に付かせてもらうことができればありがたい存在」(野尻)
Q.ペースメーカーがつくことを、戦略上、レース展開上どう考えているか?
ディタ 良いことだと思います。特にたくさんの良い選手、強い選手が参加するときは、良いタイムを出すために必要です。オリンピック選考レースは普段よりも万端の準備をしてスタートラインに立つので、そういう意味でも必要です。
福士 ペースメーカーさんはありがたいです。何も考えずに走れるので助かるな、と思います。
嶋原 ペース次第ですが、理想は上手く利用して、前半は余裕を持って走り、後半で勝負をするのが理想です。
野尻 私の自己記録からすると(ペースメーカーの5km毎16分50秒は)速いペースですが、チャレンジする私としては、楽に付かせてもらうことができればありがたい存在です。
重友 ある程度良い形でリズムがとりやすくなると思います。しっかりと合わせてリズムをもらいたい。
「私は42.195kmをふんだんに使ったレースをします」(嶋原)
Q.目標とするタイムと、展開は?
ディタ 目標タイムは私の中にあります。
福士 選考タイムを切っていくことです。
嶋原 優勝できたらタイムは何分でもいいですけど、より良いタイムが出せたらいいですね。私よりスピードのあるランナーは前半から余裕を持って行くと思いますが、私は42.195kmをふんだんに使ったレースをします。
野尻 自己記録を上回ることです。レース後半の勝負所でしっかりと走りたい。
重友 目標タイムは特に考えていません。そのときの流れで上手く走りたい。特に後半はしっかり粘りたいです。
「最大のテーマは自分に勝つこと」(福士)
Q.今大会の最大のテーマは?
ディタ 最大の目標は、最大の良い走りをすることです。私の体調や天候によりますが、なるべく良い走りをしたい。
福士 最大のテーマは自分に勝つことです。
嶋原 優勝してラストランを飾ることです。
野尻 全力を尽くす、ということです。
重友 マラソンは2回目で国内では初めて。初マラソンを走るというような、楽しむ気持ちをもってしっかり走りたい。
「自分のメンタルと体が上手に噛み合って走れれば、と思っていつも練習していました」(福士)
Q.ここに来るまで多くの練習をしてきたと思いますが、欠点を克服する練習と、長所を伸ばす練習と、どちらを中心に行ってきましたか。ポイントを置いたものがあれば。
福士 いかに自分が楽しく走れるかを考えながら、あとは自分のメンタルと体が上手に噛み合って走れれば、と思っていつも練習していました。
嶋原 欠点はいっぱいありますが、長所としてはアクシデントに大きく反応しないことです。ちょっとしたことに動揺しないといいますか。マラソンを24回重ねてきて、その中で感じてきたことです。冷静に行きたいと思います。
野尻 まだ陸上の基本的な部分でできていないところがあります。マラソン練習でも良いところか悪いところを重点的に練習するのでなく、基本的なマラソン練習をしっかりやることを頭に置いてやってきました。それが熟知できて、良いところと悪いところが見極められるようになったら、重点的な練習もできると思います。今は監督の練習メニューをしっかりこなそうと思ってやっています。
重友 苦手な部分を少しでも克服しようと思って取り組んできました。ただ、全体的に見て良いところを伸ばす練習と、欠点を克服する練習と、バランス良く取り組めたと思います。
Q.その練習が何パーセントくらいできましたか?
福士 じゃあ、70パーで。
嶋原 トレーニング中、非常に良い心持ち、状態で来られました。75%にしておきます。
野尻 トレーニング段階では90%できたと思います。
重友 70%くらいで。
※一部省略してあります
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