2012/8/9 ロンドン五輪展望
7日目(8月9日)午後の部
十種競技の右代、残り2種目自己新なら日本記録更新も

 大会7日目午後の部に出場する日本選手は十種競技の右代啓祐(スズキ浜松AC)と女子4×100 mR予選の日本チーム。

男子十種競技・やり投:右代啓祐(スズキ浜松AC)
女子4×100 mR:日本
男子十種競技・1500m:右代


 右代啓祐の8種目目までの内訳は下の表の通り。8種目目の棒高跳で4m90と今大会初めて自己記録(自己タイ)をマークした。
11"32(+0.7) 791 791
6m86(+1.1) 781 1572
13m59 703 2275
1m99 794 3069
50"78 779 3848
15"47(-0.9) 794 4642
46m66 801 5443
4m90 880 6323
2011日本選手権
(日本記録)
2011テグ世界陸上 2012日本選手権 各種目ベスト記録
記録 得点 累計 記録 得点 累計 記録 得点 累計 記録 得点 累計
11"39
(-1.1)
776 776 11"42(±0) 769 769 11"29(+1.2) 797 797 11"27(+1.9) 801 801
6m96(+0.9) 804 1580 6m96(+0.2) 804 1573 7m45(+1.6) 922 1719 7m45(+1.6) 922 1723
13m71 711 2291 12m88 660 2233 13m89 722 2441 13m98 727 2450
2m06 859 3150 2m02 822 3055 2m03 831 3272 2m06 859 3309
50"28 802 3952 50"89 774 3829 50"58 788 4060 50"28 802 4111
14"93(+0.5) 858 4810 15"20 (-0.1) 825 4654 15"01(-1.7) 848 4908 14"93(+0.5) 858 4969
43m67 740 5550 43m84 743 5397 47m25 813 5721 47m25 813 5782
4m90 880 6430 4m40 731 6128 4m70 819 6540 4m90 880 6662
73m06 936 7366 67m73 855 6983 66m27 833 7373 73m82 948 7610
4'35"83 707 8073 4'43"87 656 7639 4'42"63 664 8037 4'26"68 767 8377
 日本記録(2011年日本選手権)時との比較でも、円盤投、棒高跳と上回って103点差まで戻してきた。残りの2種目で自己タイ(73m82と4'26"68)を出すと8038点となり、日本記録に35点差に迫ることになる。
 やり投も1500mも2009年と3年前に出した記録。オリンピックで自己新を出す難しさを考えると安易に期待していいものか迷うところだが、現地からの情報では右代自身が乗ってきている様子。ここまできたら自己新を連発して日本記録更新をやってのけてほしい。

下記記事に右代の1日目終了時のコメント。
右代「明日はいつも通りの気持ちで向かいたい」=陸上男子十種競技(スポーツナビ)


女子4×100 mRに48年ぶりの出場
日本記録を上回る43秒2と決勝進出が目標


 女子4×100 mRは福島千里(北海道ハイテクAC)、土井杏南(埼玉栄高)、高橋萌木子(富士通)、佐野夢加(都留文科大職)、市川華菜(中京大4年)が代表に選ばれている。オーダーは近年、2走の高橋と3走の福島を固定する傾向にある。1走を土井か佐野、4走を市川か佐野が走ることになりそうだ。
※レース約1時間前に1走・土井、2走・市川、3走・福島、4走・佐野と発表された。

 目標は「あくまでも決勝進出。そのためには43秒2を出すこと」と麻場一徳女子短距離部長は日本記録(43秒39)を上回る数字を挙げた。決勝進出ラインは北京五輪が43秒47、ベルリン世界陸上が43秒34、テグ世界陸上が42秒92だった。
 テグ世界陸上だけが例外的に高い数字だが、「テグを除けば、43秒2を出せば予選を通過できていますから」と麻場部長。「本当は42秒台と言いたいのですが、現実を見て43秒2を確実にクリアしていきたい」

 ただ、オリンピック本番で日本記録を更新するのは、ここまでの世界大会の実績から考えて簡単なことではない。男子はアテネ世界陸上、シドニー五輪、大阪世界陸上と本番で日本記録を出してきた。一方の女子は2004年に日本記録が43秒台に入ったが、世界大会で43秒台を出したのはテグ世界陸上が初めてだった。

2009年以降の国際大会と今季の成績
【福島・高橋・渡辺・和田】44秒24=2009ベルリン世界陸上予選3組4位
【渡辺・高橋・佐野・福島】44秒41=2010アジア大会3位
【岡部・高橋・福島・今井】43秒83=テグ世界陸上予選1組5位
【土井・高橋・福島・市川】43秒79=2012静岡国際
【北風・高橋・福島・市川】44秒29=2012ゴールデングランプリ川崎
【土井・高橋・福島・佐野】44秒39=2012オセアニア選手権

 オリンピック出場自体が48年ぶり。世界大会で何度も試行錯誤を繰り返してきた男子とは、伝統やノウハウの積み重ねが違う。だが、女子も1990年代から世界陸上にチームを派遣し、失敗を繰り返しながらも蓄積してきたものがある。
「歴代の女子スプリンターたちのチャレンジは折りに触れて話しています。そのうちの1人である小島(初佳)さんにはスタッフとして加わってもらいます。48年前の映像を見るとかはしていませんが、先輩たちの積み重ねの上に立っていることは今の選手も理解しています」(麻場部長)

 不安はエースの福島が100m予選で11秒41(+2.2)に終わったこと。絶好調時と比べて0.2〜0.3秒のマイナスがある。また、エースの不調はチーム的にもマイナス面が出るだろう。普通に考えたら日本記録更新は難しい。
 だが、エースの不調を逆手にとってチームが良い方向に向かえば、プラスの影響が出ることもある。48年ぶりということがプレッシャーになる可能性もあったことを考えれば、エースの不調をカバーすることに意識が向かえば、ある意味開き直れるかもしれない。


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