2012/12/1 福岡国際マラソン前日
“九州”3選手の話題

@尾田、30km以降も“バネ”の走りで
共同会見後のカコミ取材時ネタ
 明日のレースでは尾田賢典(トヨタ自動車)の30kmからの位置取りに注目したい。
 トラック時代の尾田は「バネを使って走るタイプ」(本人)。マラソンを始める前はその動きをピッチ寄りに変えることも考えたが、「アフリカ勢はその動きでもマラソンを走りきっています。練習ができれば大丈夫」と、意識して変えることはしなかった。実際に走り込む量が増えて以前よりは弾まなくなっているが、元々の特徴自体は変わっていない。
「目の前をピッチでちょこちょこ走っている選手がいるとリズムが狂う」ということで、初マラソンの東京マラソンでもサイラス・ジュイと走った。
 ただ、東京ではペースダウンを嫌って30km以降を自分で引っ張ったことが結果的に災いし、終盤でペースダウン。川内優輝(埼玉県庁)に抜かれて日本人2位(全体で4位。2時間09分03秒)と悔しい思いをした。
 今回の福岡では30km以降も、自分と似たリズムの選手につく。ゲブルセラシエ(エチオピア)か、マサシ(スズキ浜松AC)か。
「そうなったら理想ですね」

A藤原、“超短期仕上げ”。「20kmまで」の練習で参戦
共同会見後のカコミ取材時ネタ
 藤原新(ミキハウス)が福岡参戦を決めたのは10月半ば。
「練習ができたから決めたのではなく、出場を決めてから練習した。それまでは気持ちが乗らず、ジョッグくらいしかできなかった」
 スイッチが入ってからは急ピッチで仕上げた。
「20kmまでしかやっていませんが、全力で立て続けにやりました」
 6日連続でポイント練習を行なったり(距離は10km前半から後半)、週に3回20km走を行なったり(すべて59分台)。
「期間を考えたら、これしかなかったんです。でも、もしかしたら、という感触はあります。東京マラソン前と同じくらいの感触です」

B入船がラストラン
 入船敏(カネボウ)が福岡国際マラソンを現役最後のレースとすることを明かした。
「昨年の福岡でロンドン五輪代表を狙ってあの走り(11位・2時間15分08秒)しかできず、もう世界と戦えないとわかりました」
 鹿児島県出身で、同県を拠点にしていた京セラで日本のトップレベルに成長。駅伝で区間賞を何度もとり、1999年の世界選手権セビリア大会に1万mで出場した。
 カネボウに移籍して27分台を3回マーク。マラソンに進出して05年別大に優勝。同年のヘルシンキと09年ベルリン世界選手権に出場した(20位と14位)。サブテンも3回でベスト記録は08年福岡で2位になったときの2時間09分23秒。
 カネボウの先輩で1万mとマラソン日本記録保持者の高岡寿成(現コーチ)の背中を追い続けたが、その域に達することはできなかった。
「結果を出せずに残念ですが、(高岡コーチを追い続けた過程に)悔いはありません」
 引退後は指導者の道を考えている。

入船のマラソン全成績
回数 月日 大会 成績 記 録
1 2002 3.03 びわ湖 11 2.11.26.
2 2003 3.02 びわ湖 48 2.20.26.
3 2004 2.08 東京国際 11 2.11.37.
4 2004 9.26 ベルリン 18 2.14.18.
5 2005 2.06 別大 1 2.09.58.
6 2005 8.13 世界選手権 ヘルシンキ 20 2.17.22.
7 2006 2.12 東京国際 4 2.10.47.
8 2006 12.10 アジア大会ドーハ 4 2.17.24.
9 2007 2.18 東京 3 2.12.44.
10 2007 9.30 ベルリン 16 2.14.54.
11 2008 2.17 東京 5 2.09.40.
12 2008 12.07 福岡国際 2 2.09.23.
13 2009 8.22 世界選手権 ベルリン 14 2.14.54.
14 2010 4.25 ロンドン 16 2.19.25.
15 2010 12.05 福岡国際 9 2.16.42.
16 2011 2.27 東京 11 2.12.34.
17 2011 12.04 福岡国際 11 2.15.08.
18 2012 2.26 東京 27 2.16.14.
※回数を本人に確認


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