2011/12/23 全国高校駅伝前日
仙台育英は6区、世羅は3区に留学生を起用
清野監督は「6・7区セットで1分から1分10秒差を」
監督会議が13時から行われ、明日の区間エントリーが決まった。
仙台育英高は1万m28分台の服部勇馬を1区、留学生のガディアを6区、前回2区区間2位で5000m14分16秒37の記録を持つ一色恭士を7区に起用した。清野純一監督は区間配置の理由などを以下のように話した。
「6区、7区をセットで考えて、5区終了時点で1分から1分10秒差であれば、世羅の背中に迫っていけると思っています。目安はそこですね。5区が終わってどの位置にいるか。5区までは粘っていくというよりも、弓を引くイメージでと選手たちにも伝えています。(5区までで誰がキーマンというのは)特にないです。選手それぞれが、それぞれの能力を出すことで、行ってくれると思っています。
(ガディアの4区は)可能性はありましたが、それでは去年から進歩がないかな、と考えました(前回は4区に留学生のワウエルを起用)。去年の6、7区の弱さはなんだったのか。20秒差まで詰めたのに、そこから50秒開けられてしまいました。6区、7区を制したチームが優勝しました(優勝した鹿児島実が6区、7区と区間賞)。留学生単独でなく、6区、7区の残り10kmに鹿児島実のような強さを求めてやってきました。
ガディアをディランゴ(世羅高)にぶつけて潰れるよりも、4区から少しでも追いかける展開になった方がいいでしょう。カディアは(13分57秒00と)記録は持っていても駅伝の経験が少ない。8kmだと鉄砲玉みたいに行ってどうなるかわかりませんが、5kmなら行けるのではないか、という部分を込みでの6区5km起用です。アンカーの一色は、カディアの勢いをつなげる選手として、一番適任だと考えました。
主導権を握るのは、1、2区で先頭でなくても世羅だと思います。全ての主導権を握るチームです。残りの3つがどう追っていくか。(仙台育英の)1区、2区がトップグループにいてくれないと、この作戦は成功しません。5区終了時に60秒を切っていれば、距離にして400 m以内なら間違いなく、背中に行きます。行けるだけの状態であると思います」
本命に挙げられている世羅は、5000m13分15秒44の高校国内最高記録を持つディランゴを3区、山口国体少年A5000m8位の渡辺心を1区に起用した。世羅も6区の河名真貴志が、4区の大工谷成平と同じくらいの練習が積めているという。「1区で40秒差以内なら、(3区でトップに立ち)4、5区で追い上げられても、6区に少し前で渡ると思う」と岩本真弥監督。有力候補の2校はどちらも、終盤区間に自信を持った布陣となった。
西脇工高は勝亦祐太、佐久長聖高は両角駿と、ともに3年生のエースを故障で欠いた。勝亦は足底の、両角は右太腿も故障だという。
それでも西脇工高は5000m平均記録ナンバーワンだけあって、穴の感じられない布陣となった。1区が廣田雄希、3区が中谷圭佑となったことについて足立幸永監督は、「生徒がみんなで決めたことですが、中谷が留学生と戦いたい、という目をしていたので」という起用理由だった。
九州学院高はエースの久保田和真が1区(前回1区4位)、キャプテンの吉田匡佑(前回7区2位)が3区に。4区の渡辺一磨は前回も4区で区間2位。経験者、しかも区間上位で走った選手が多い。そして吉田が故障から復帰したのが明るい材料だ。「本来なら1区吉田、3区久保田としたかった」と禿雄進監督。
「吉田は楽には走れないだろうが、どれだけ苦しみきれるか。理想は前半で先頭に立つこと。(3区以降で世羅に)追いつかれて、どこまでついていけるか。4区が終わって世羅が見える位置にいれば勝負できる。できれば20秒差以内にいたい。6区で仙台育英が追ってくるだろうから、仙台とは6区までに40秒差がほしい」
女子は興譲館と豊川が2強という前評判だ。
興譲館は1区に前回1区区間賞の菅華都紀、5区にインターハイ岡末友紀を5区というオーダー。豊川の留学生のムルギが5区にいるため、森政芳寿監督は「5区までに30秒差がほしい」と言う。
豊川は1区に安藤友香、5区にムルギ。安彦監督は「安藤は木村(友香・筑紫女学園高)に10〜15秒差で行ってくれれば。興譲館とは力が違うが、1、2区でついて、3、4区を持ちこたえて、アンカーにつなげれば」と話した。
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