2011/1/29 大阪国際女子マラソン前日
課題の前半が走れれば8年半ぶりの自己新も
ベテラン堀江が固い決意


 2月に30歳となるベテランが、殻を破るための挑戦を大阪でしようとしている。
 堀江知佳(ユニバーサルエンターテインメント)は今回でマラソン12回目。初マラソンの2000年長野で2時間29分12秒のジュニア日本最高(当時。現在は公認規定が変更され、片道&下り坂コース参考記録)をマークし、3回目のマラソンとなった2002年北海道で2時間26分11秒と自己新をマーク。順風満帆に見えたが、その後は自己記録の更新ができていない。

堀江のマラソン全成績
回数 月日 大会 成績 記 録
1 2000 4.09 長野 4 2.29.12.
2 2001 8.26 北海道 14 2.49.24.
3 2002 8.25 北海道 1 2.26.11.
4 2003 8.31 北海道 2 2.36.03.
5 2005 8.28 北海道 3 2.29.15.
6 2006 3.12 名古屋国際女子 3 2.28.01.
7 2006 4.17 ボストン 11 2.34.40.
8 2007 8.27 北海道 dnf dnf
9 2008 3.09 名古屋国際女子 5 2.27.16.
10 2009 3.08 名古屋国際女子 2 2.29.09.
11 2010 1.31 大阪国際女子 7 2.28.29.
※マラソン出場回数を本人に確認

 その一因に積極的なレース展開ができないことが挙げられる。2008年名古屋のように、勝負所で自ら仕掛けるレースがなかったわけではない。しかし、翌2009年の名古屋は2位に食い込んではいるが、優勝した藤永佳子(資生堂)に中間点で1分43秒差をつけられている。昨年の大阪も2時間28分台でまとめてはいるが、5km付近で先頭集団から離れた。09年名古屋も10年大阪も、後半21.0975kmのタイムは優勝者を上回っているのである。

「いつも後半は良いので、明日は前半を頑張りたい。力んでもいいから付いて行きたいです。昨年も後半上がって、タイム的には悪くないのですが、もったいないですよね。前半(の遅さ)をなくして、優勝争いに絡みたい。本当に狙わないといけないのは1年後のオリンピック選考会。今回は失敗のできるラストチャンスです。前半を頑張って、なんとしてもきっかけをつかみたい」

 指導する佐倉アスリート倶楽部の小出義雄代表によれば、堀江は「しっかりゴールする安全型の走り」だという。
「練習でも前に行きません。前半から暴走するようなこともしないと殻を破れないでしょうね。練習でもやっと、その兆しが出てきました。明日は去年より2分はいいかな。上手くいけば2時間25分台もあります」
 小出代表の良い方の予想が的中すれば、8年5カ月ぶりの自己記録更新ということになる。


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