2011/1/28 大阪国際女子マラソン前日
「今までで一番良い状態」
赤羽が5回目のマラソン練習に手応え
「5回目のマラソンで、今までで一番良い状態でレースに臨めそうです」
「過去2回のマラソン(2009世界選手権と2010大阪国際女子)は、直前のケガで思うような走りができませんでした。今回はケガをする前の練習をして、それでいてケガすることなくやってこられました。去年のロンドンで自己新を出したときよりも、質も量も高いところで練習ができています」
「今回、徳之島の40km走で初めて、余裕を持って最後まで走りきることができました」
記者会見で赤羽有紀子(ホクレン)の口から発せられた言葉は、練習してきたことに対する自信に他ならなかった。レース直前に不安材料を口にしない、という競技者の性質を差し引いても、今回の赤羽がかつてない手応えを感じてマラソンに臨もうとしていることは確かだろう。
赤羽の過去4回のマラソンは以下の通り。
回数 |
年 |
月日 |
大会 |
成績 |
記 録 |
1 |
2009 |
1.25 |
大阪国際女子 |
2 |
2.25.40. |
2 |
2009 |
8.23 |
世界選手権 |
31 |
2.37.43. |
3 |
2010 |
1.31 |
大阪国際女子 |
dnf |
dnf |
4 |
2010 |
4.25 |
ロンドン |
6 |
2.24.55. |
2回目の世界選手権と3回目の大阪国際女子は、故障など不安材料を抱えての出場だった。4回目のロンドンは故障をしないことを最優先課題として臨んだ。「安全運転。法定速度をきっちり、きっちり守った練習だった」と赤羽周平コーチ。
しかし、その練習では自己新は出せても、世界のトップとは戦えないことも実感した。
「今回は故障をしないことを大前提としながらも、ベルリンや大阪のような質と量をやることを考えました」
クロスカントリーで120分のLSDを多く行なった。30km走や40km走、質・量とも高いインターバルなどの後はしっかりと休み、体の状態を整えてから次の練習に取り組んだ。その結果、「距離走など長い練習は1回も外さなかった」(同コーチ)という。
また、ケアやメンテナンス、シューズの変更など練習以外の部分が、“マラソンと向き合う1年”とした昨シーズンで進歩した。それも故障がなかった要因だった。
赤羽が会見で話した徳之島の40km走は、「無理して出したタイムと同じタイムで、余裕を持って走りきった」(赤羽コーチ)ものだった。その後の奄美大島の40km走では、コースの別もあるので比較できないが、40km走での自己新が出た。「ゆっくり入ったことを考えたら良いタイムだったかな」と、赤羽コーチは微妙に積極的な評価ではないが、プラス要素であるのは間違いないだろう。
赤羽を今大会の本命に推すのを躊躇(ためら)う理由はないように思う。
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