2011/4/16 岩壁杯
モーゼス、苦手の追い風で13秒80(+4.3)
織田記念でA標準を
国武大を卒業して2年目のモーゼス夢(ミキハウス)がオープン男子110 mHに出場。ハードルに何台かかすりながらも勢いを維持し、13秒80で1位となった。注目すべきは追い風が4.3mだったこと。普通は追い風が強いとタイムが良くなるが、モーゼスの場合は向かい風の方が記録が良かったりする。一昨年に出したセカンド記録の13秒77は向かい風1.3m、昨年のシーズンベストの13秒78も向かい風0.4mの条件で出した記録だった。
「(強い)追い風でこの記録は初めて。シーズン第一戦では一番良かった」
追い風で記録が出せなかったのは「技術が荒削りだから」と自己分析する。その結果、踏み切り位置がハードルに近くなってハードルを何台も倒したり、スピードを殺していた。
「この冬はメインは国武大でやりながら、ウエイトは京都に行って教えてもらい、スプリントとハードルは筑波大の谷川さん(谷川聡コーチ)のところに行って教えてもらいました」
ウエイトのやり方を教わったことで、パワーポジションで腰が抜けて上体が反ってしまうことがなくなった。谷川コーチにはインターバルのリズムの取り方を逆にするようにアドバイスされた。
「僕はイチニイサンヨンと歩数を刻むにつれてリズムを上げて、サンヨンと強くしていました。結果的に力んでいたんです。その反対でイチニでアクセントをつけ、サンヨンでリズムを弱めます。それで力みがとれました。今日はそこが上手くできたと思います」
強い追い風でも正確に踏み切ることができた。それがシーズン初戦の13秒80という数字に表れた。今季は追い風でも記録を伸ばす準備が整ったといえそうだ。
「早くA標準(13秒52)を切りたい。織田記念で狙っていきます」
自己記録は2年前に追い風1.8mで出した13秒76。今のモーゼスが同じような追い風なら、一気に記録を伸ばしそうだ。
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