2011/3/5 びわ湖マラソン前日
前日会見
4選手とも日本代表に意欲
前週の東京マラソンも刺激に
「川内選手の2時間8分台は想像していませんでした」(林)
「川内選手が走れるなら自分たちにもチャンスはある」(吉井)
Q.先週の東京マラソンで国内では2年ぶりにサブテン選手が2人出て、川内優輝選手が2時間8分台を出しました。それをどう受け止めたでしょうか。それを踏まえて今大会の目標をどう考えていますか。
林昌史 正直なところ、天候が良かったとはいえ、2時間8分台で日本人が入るとは想像していませんでした。現地に行っていましたが、そのレースの雰囲気を肌で感じて、びわ湖に向けて緊張感が高まりました。すごく刺激を受けました。そこまで大きな目標を掲げることはできません。川内選手と肩を並べるタイムで走るのは難しいですけど、(世界選手権)選考基準の2時間09分30秒を切って日本人1位はずっと頭に置いて練習してきました。その目標を達成すべく、明日は最後まであきらめずに走りきりたい。
高橋謙介 東京マラソンはテレビで見ていて川内選手の8分台はすごいなと思いましたが、僕はそれよりもチームメイトの尾田(賢典)が初マラソンで2時間09分03秒と良い走りをしたことの方が、やる気をもらったなと思っています。今回はそのタイムを目標にして、また、日本人トップを目標に頑張りたい。
中本健太郎 自分もテレビを見ていましたが、ひと言、川内選手はすごいという感想を持ちました。でもここまで来たら、周りのことは気にせずレース1本に集中して、自分の走りをするしかありません。今は人の走りを評価する段階じゃないので、明日の1本に集中して走りたい。
吉井賢 テレビで川内選手の走りを見て正直すごいなと思いました。でも川内選手が走れるなら自分たちにもチャンスはあると思うので、そのチャンスをつかめるよう、明日は練習してきたことを出せるように頑張りたい。
「ベルリンは補欠。現地でレースを見て走りたい気持ちにすごくなった」(高橋)
「やっとそういう舞台の切符をつかめるところまで来ました」(中本)
Q.明日は世界選手権の選考レースでもあります。高橋選手は前回の補欠ですし、中本選手はチームからまだ代表が出ていません。世界選手権への思いがあれば、それを教えてください。
林 日の丸をつけることを考えたことや、人に対して目標や夢として語ったことはありませんでしたが、やっと日の丸を目指して陸上、マラソンをやっていますと言える段階まで来たかな、と思います。そこまで上ってきた階段ですので、夢を実現できるよう、世界選手権の座を射止めたい。
高橋 ベルリン世界選手権は補欠で現地に帯同させてもらいました。現地でレースを見て、自分も走りたい気持ちにすごくなりましたし、日本代表は陸上をやってる誰もが憧れるポジションです。そこを目指して走りたいと思います。
中本 これまで日本代表はまったく意識したことはありませんでした。陸上をしていてそこまで言える立場ではないし、そこまでは行けないと思っていましたが、やっとそういう舞台の切符をつかめるところまで来ました。明日は日本代表の資格を取ることのできるレース。しっかりと自分の走りをしたい。
吉井 以前は日本代表とはまったく無縁だと思っていましたが、去年初マラソンを経験して、そのあとのニュージーランド合宿で日本のトップレベルの人たちと3週間生活をさせてもらい、それを機にこの人たちと勝負をしたいと思うようになりました。今回狙えるチャンスがあるので、自分の手でつかめるよう頑張っていきたい。
「2時間4分台、5分台になるとチャレンジするのは無謀」(林)
「30kmまでは無駄な動きをしないで、外人選手も使いながら走りたい」(高橋)
Q.外国人選手が2時間4分台の選手をはじめ、力のある選手が揃っています。外国人選手に対しどんなレースを運びをして、どう戦いますか。
林 外国人選手の会見や話を聞いていないのでなんとも言えませんが、2時間4分台、5分台になると(1km)3分を切るペースになります。チャレンジするのは無謀になってしまうのかな、と考えられます。東京マラソンと同じように3分ペースで2時間06分30秒前後を目指したレースなら、その中でどこまでタイムロスを減らして2時間09分30秒を切っていくかが目標になってきます。
高橋 外国人に2時間4分台の選手もいますが、30kmまではペースメーカーがついてペース通りに行くと思うので、30kmまでは無駄な動きをしないで、それ以降の動きに反応できるよう、対応できるよう、外人選手も使いながら走りたい。
中本 2時間4分とか世界レベルの選手がいる中でレースができるので、レースがどうなるかわかりませんが、勉強できればいいと思います。30kmまではしっかり先頭で走っていきたい。
吉井 今回強い外国人選手がいますけど、自分としては特に意識していません。自分の走りをすることだけを心がけていきたい。
「40km走にこだわって練習してきたわけではありません」(林)
「12月、1月と合わせて2300kmほど走って体力強化につとめてきました」(高橋)
Q.どういう練習をしてきて、どんな部分が自分のマラソン練習の特徴だと考えていますか。
林 距離走といって40km走、40km走とこだわって練習してきたわけではありません。30kmなり35kmなりでやってきましたし、他の選手と比べ踏んできた距離はトータルでも少ないかもしれません。その中でなるべく、楽なフォームを意識しながら、維持できるペース、距離を考えて、スタッフとも相談しながら練習を積んできました。そのなかで余力があるときはプラスアルファで短いもので刺激を入れたりして、負荷としてはそれなりにかけてきました。マラソンは8回目ですが、その中でも良い練習がこなせてきたのではないかと思います。
高橋 マラソン練習は3カ月前から始めるんですが、例年だと月1000km前後の距離を目安に仕上げていく感じです。しかし今年は夏まで故障をしていたこともあって、基礎体力が不足していました。その辺を意識して、12月、1月と距離を増やして、合わせて2300kmほど走って体力強化につとめてきました。そのあとはいつも通りの調整をしてきました。
中本 ここ最近*********故障をしてしまって満足のいく練習ができなくて、充実感がありませんでした。とにかく走れない状態がないように、故障だけは気をつけて、昨年夏から故障をしないで継続した練習ができています。これまでのマラソンではベストの状態で来られているじゃないかと思います。
吉井 監督が立てる練習メニューをしっかりこなしてきて、余裕のあるときはフリーの日などにロングジョッグを行なったりして、12月、1月、2月としっかり走り込むことができました。去年の初マラソンに比べて練習ができていると思います。
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