2010/12/11 東洋大共同会見
話題を項目別に選手、スタッフのコメントで紹介

@柏原の状態について
「前回は12月20日を過ぎてから上げた分、箱根で(力を)吐き出してしまった」(酒井監督)
「動きから来る部分なのか走りが大きく感じられるようになっています」(佐藤コーチ)
「練習はできているし、体も作れていて脚にも不安はありません」(柏原)


酒井俊幸監督「全日本の段階は7割くらい。特にロード用の実戦練習、試合を想定したスピード練習ができていませんでした。全日本後はその辺が、チームの中で競いながらできてきました。昨年は柏原と一緒にやるレベルの選手がいませんでしたが、今は柏原が勝つこともあれば負けることもある状態。**の競い合いが全日本後はできているんじゃないかと思います」
佐藤尚コーチ「はっきり言って、12月10日時点で比較すると去年は最悪でした。箱根で走ったから良かったんだろうと言われますが、実際は12月20日を過ぎてから一気に上がってきたんです。そういうことを考えると今年の状態は良いと言えますが、1年の時の方が良かったかもしれません。彼は最後の調整力があるので、プラスアルファが出ればいいと思っています。動きが去年と変わっているので、それが良い方向に出ればいいかな、と。体自体のサイズに変更はありませんが、動きから来る部分なのか走りが大きく感じられるようになっています。元々が力強い走りをする選手ですが、そこに研きがかかったのかもしれません」
酒井監督「前回は12月20日を過ぎてから上げた分、箱根で(力を)吐き出してしまった。山で区間新で走ったのに加え、都道府県対抗駅伝や******の駅伝もあった。招待されたレースでも極力断りましたが、初めての海外合宿などもあり、春以降に上がってこなかった。疲労が心と体の両方にありました。2月に右ヒザを故障して、治りきらないまま合宿に行ったり、関東インカレを走ったりしました。準備不足のなかで出て、スタミナも不足していますから、乗らない走りになってしまいます。彼は気持ちで走るタイプ。走るのが楽しいという場合、勝負する楽しさ、体が動かせている楽しさ、強い選手と走る楽しさとありますが、気乗りがしなかったのかもしれない、というのが前半戦でした。夏以降はもう一度原点に戻って土台を作ろうと、継続性を重視しましたが、小さな故障があって継続できなかった。(秋の結果は)力がなかったのではなく、継続性がなかったから。準備不足では誰でも結果は出せません」
佐藤コーチ「想定内のことではあったんですが、あのままで行ったら走れなくなっていたでしょう。1、2年で全部吐き出してしまいました。皆さんが言うほどタメのある選手ではありません。大学4年間で終わるのでなく、上でやれる選手です。夏に1カ月休んで、その遅れが秋に出てしまいました。もう1つは記録会などに出たがらないタイプなのですが、(日体大長距離競技会に)出たのはいいのですが、練習していないのに記録(自己2番目の28分24秒台)を出したからか、全日本で空回りをしてしまいました。あれで批判されて火がつきはしましたが。失敗がいつ来るかと心配はしていましたが、箱根よりも先に来たのはよかった。1年間苦しんだことは競技人生にはプラスとなりますから、長い目で見れば良かったのでは」
柏原竜二「今年の自分は不調、不調と言われ続けてきましたが、ここに来て体調は良くなり、ワクワクした気持ちになっています。気持ちが高まって、早く走りたい。この気持ちを継続し、それを練習で爆発させないで試合で爆発させたい」
柏原「今シーズンに関していえば調子が悪かったことを見てもわかる通り、良いシーズンではありませんでした。それでも色んな意味で成長できたのは、1人で走っているのではないことを改めて認識したからです。4年生にも支えられ、後輩たちにも支えられ、同級生にも支えてもらいました」
柏原「正直なことを言えば、去年のこの時期はずたずたでした。その点、今年はすごく体調が良い。練習はできているし、体も作れていて脚にも不安はありません。(5区の)区間新は条件的なものもありますが、それに近いタイムでは絶対に走りたい」
柏原「(全日本大学駅伝後の)練習は特に変えていませんが、あのときは練習不足の不安がありました。こういう言い方は悪いのかもしれませんが、あそこで区間賞を取れなかったのはよかったと思います。悔しさも感じたし、どうやったら練習できるか、どう走り込むかを、3年生みんなで色々なことを考えて動いたことが、(状態の良い)今につながっています」
柏原「(全日本大学駅伝後にどんなロード練習をしてきたのか?)土曜日のポイント練習を中心に、ロードで行うようにしてきました。僕の練習に足りなかったのは“もがく”ことでした。みんなが終わった後ももがく練習をしたり、スピードのある流し、全力の流しをしたりして、試行錯誤をしてこういう結果につながっています。(前半から突っ込む走りもできるようになった?)はい」


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