2010/12/3 福岡国際マラソン前々日会見
松宮隆行編
「ロッテルダムのときと同じか、それよりも良い感じ」
「30kmとマラソンは別物」
「最低でも2時間08分30秒は切りたい」


Q:(代表質問)自身で一番最高だったと思えるレースのときと比べ、どういう状態にあるか? それと日本選手がここ5大会勝てていないことへの思いは?
松宮隆行 一番のベストレースはロッテルダムだと思いますが、そのときと比べて同じか、それよりも良い感じはします。自信を持ってスタートラインに立てます。福岡では外国人選手が最近勝っていますが、今の世界と日本の実力の差。ちょっとずつ詰めていきたいと思いますが、やるからには優勝を狙って走りたい。
Q.国内レースはほぼ5年ぶり(下の表参照)。ブランクがあったのはトラックで国際大会を目指していたからですが、今回福岡に出場するということは、マラソンランナーとしてやっていく覚悟ができたということですか。
松宮 世界選手権の選考レースに出場するのは、そういうことです。マラソンで世界選手権、そしてオリンピックと考えています。まずは世界選手権で日の丸をつけられるように頑張ります。
松宮隆行のマラソン全成績(※本人に回数確認)
回数 氏名 月日 大会 成績 記 録
1 松宮 隆行 2001 2.25 延岡 6 2.18.48.
2 松宮 隆行 2002 3.03 びわ湖 62 2.24.10.
3 松宮 隆行 2006 3.05 びわ湖 2 2.10.20.
4 松宮 隆行 2007 4.15 ロッテルダム 2 2.10.04.
5 松宮 隆行 2010 4.25 ロンドン 23 2.21.34.
Q.30kmとマラソンの違いは?(※松宮は30km1時間28分00秒の日本最高記録保持者)
松宮 別物だと感じています。30kmを走れるからマラソンもやれる、のではなく、30kmまでなら誰でも走れる。30km以降がマラソン。最後の12.195kmが自分に足りない部分だったんです。今回はスタミナに重点を置いてやってきました。
Q.びわ湖で2位になったときにも感じられたが、トラックの力をマラソンで発揮できていないことの理由は? 練習などで思い当たることがある?
松宮 あのときもまあまあの練習はやっていたと思います。それが実力だったということ。練習どうこうではないと思います。
Q.途中で3分を切るペースになっても躊躇なく前の集団で走りますか。
松宮 体と相談してになりますが、行けるようなら積極的なレースはしたい。折り返してからが勝負になってくると思います。
Q.外国人選手と良い勝負ができれば何分くらいのタイムになると?
松宮 チャンスがあれば2時間8分を切りたいと思っていますが、最低でも2時間08分30秒は切りたい。そこを1つの目安にしてやってきました。2時間9分だと遅いかなと思いますし、2時間08分30秒を切れば2時間7分台が見えてきます。
Q.寒くても暑くても大丈夫ですか。秋田出身だから寒さは大丈夫だと思いますが。
松宮 温かくても大丈夫です。条件はみんな同じですし、気にしません。
Q.ロンドン五輪を狙うルートは色々あると思いますが?
松宮 自分はマラソンで日の丸をつけたことがありません。一度マラソンで世界選手権を経験した方が、オリンピックも走りやすい。世界選手権で良い走りをすれば選ばれると思うので、そこで良い走りをして、オリンピックでも良い走りをするというルートにしたいと思っています。そのためにも明後日、しっかりと走りたい。
Q.弟の祐行選手は何度も福岡を走っていますが、何かアドバイスは?
松宮 折り返してからが勝負だから、折り返してから頑張ればいいんじゃないか、と。
Q.北京五輪もマラソンで狙えたと思いますが、見送ったのはどういう判断で?
松宮 北京オリンピック前年の世界選手権5000mに出て、予選落ちしてしまいました。日本記録を持っていてそれなりに自信があったのですが、そういう選手が予選落ちするようではダメだと。このままではマラソンをやっても通用しない。スピードを鍛えてから挑戦したいと思い、マラソンを封印しました。
Q.トラックの実績を持って、覚悟をしてマラソンに挑むのですから、自分に期待する部分も?
松宮 ある程度スピードを鍛えてきましたから、2時間6〜7分台は目標にしています。高い目標を達成できるようにしたい。日本記録(2時間06分16秒)も頭に入れてやっています。チャンスがあれば狙っていきます。


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