2010/3/6 びわ湖マラソン前日
サブナイン・リストから期待されること
日本選手、2年ぶりのサブナインなるか?
日本選手のサブナイン(2時間9分未満)全パフォーマンスをリストにした。
1983年東京国際の瀬古利彦(エスビー食品)が日本選手初のサブナイン。2008年びわ湖の大西雄三(日清食品グループ)まで33人が、のべ48パフォーマンスを記録している。それほど希少価値がある記録ではないが、国際レベルで戦うための1つの指標ではある。
そのサブナインが2年前のびわ湖が最後になっている。オリンピックをはさんでいる期間であり、五輪代表など力のある選手が休んでいることが主たる原因。期待の選手が故障で福岡国際マラソンに出られなかったり、先月の東京マラソンのようにコンディションに恵まれない不運もあった。
07年福岡国際は佐藤敦之(中国電力)が、08年東京は藤原新(JR東日本)が、そして08年びわ湖は大崎悟史(NTT西日本)と大西と、シーズンの全マラソンでサブナインが出ていた。北京五輪選考会だったこともあるが、それを考えると最近はやや寂しさが感じられる。
そういった流れもあり、今週末のびわ湖マラソンには2年ぶりのサブナインの期待がかかっている。
今回のびわ湖マラソンにはサブナイン選手の実井謙二郎(日清食品グループ)も出場するがすでに41歳。再度のサブナインは厳しそうだが、達成したら世界的にも快挙といえるだろう。
実井以外の選手は誰が出しても初のサブナインとなる。2年前の今大会で初マラソン日本歴代3位(2時間09分23秒で日本人3位)の清水智也(佐川急便)、その双子の兄で前回日本人1位&ベルリン世界選手権11位の清水将也(旭化成)、そして2時間9分台3回の佐藤智之(旭化成)の招待3選手が有力候補だ。
この1年間、試合を絞って出場して結果を残している浜野健(トヨタ自動車。日本選手権1万m5位、全日本実業団1万m★位、、ニューイヤー駅伝3区区間2位)は6年ぶりのマラソン出場。新たな自分を作り直すことに成功したと見ていいだろう。2時間9分台も過去に2回。35歳7カ月。サブナインを達成すれば、高岡寿成の34歳5カ月を上回り、最年長サブナイン選手となる。
最年少サブナインは先の東京マラソンで優勝した藤原正和(Honda)が中大4年時のびわ湖で2時間08分12秒を出したときの21歳11カ月。それよりも若い選手のサブナインは今回は厳しい。
だが、現役最年少のサブナイン選手が現れる可能性はある。というのも、現在28歳5カ月の藤原新(JR東日本)が現役最年少なのだ。この点からも20歳台中盤の選手がマラソンで頑張っていないと言えるわけだが、今回のメンバーを見てもこれという候補がいない。
だが、初マラソンではあるが北岡幸浩(NTN)のハーフマラソンでの安定した成績を見ると、サブナインの可能性も感じられる。東京マラソン4位の川内優輝(埼玉陸協)のようにマラソンへの適性が高ければ、森下広一(旭化成)、藤原正和に続く初マラソンサブナインを実現させても不思議ではない。
なお、最年長サブナインも高岡寿成で35歳4カ月なので、浜野と小林雅幸(SUBARU)はサブテンでも最年長記録となる。
また、現役最年少サブテンも藤原新なので、28歳5カ月より若い選手がサブテンで走れば、現役最年少選手となる。佐藤慎悟(日清食品グループ)や太田貴之(富士通)、高橋憲昭(エスビー食品)らに期待したい。
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