2009/9/26 全日本実業団2日目
久保が2分02秒99の日本歴代3位
3年ぶりの大幅自己新
「早く2分を切って、早く世界と勝負をできるようにしたい」


400 m:  59秒4(陣内選手)
600 m:1分30秒1(陣内選手)
800 m:2分02秒99

※400 mと600 mは寺田の計測

「自分では2分2秒台のペースだと思っていなかった」
Q.フィニッシュ前に陣内(綾子・九電工)さんを抜き去りましたが、レース展開はどう考えていましたか。
久保瑠里子 2つパターンを考えていました。ペースが遅かったら自分で引っ張る、ペースが良かったら後ろにつかせてもらってラストで勝負する。
Q.最後の直線に入って少し離されましたが?
久保 ラスト200 mでまだ余裕がありましたから、焦らずに辛抱していけば大丈夫だと思っていました。少し離されても余裕があるから、力まずにラストを走ることができました。いつもは手脚がしびれてしまうのですが、今日はそれがなくスムーズに走れたんです。
Q.日本歴代3位の感想は?
久保 まだ実感がわきません。自分では2分2秒台のペースだと思っていなかったんです。もって2分4秒台、かかったら2分5秒台かと思っていたので、ちょっとビックリしています。まずは自己新の2分4秒台、3秒台をと思っていました(自己記録は高校3年時の2分04秒44)。

「600 mを1分25〜26秒のレベルを上げていけば2分は切れる」
Q.2分3秒を突破したのは日本で3人目です。
久保 2分を切る練習もできていると、慶楽先生には言われています。600 mの練習のタイムを見ても2分は切れると。私から見たら(今日は)予想以上の記録ですが、先生から見たらやっと出た記録だと思います。
Q.600 mの練習では1分30秒を切れている?
久保 練習は男子の高校生や、教員になったばかりの方とやっています。1週間前に1分30秒を切ることができて自信になっていました。皆さんの力を借りて、ここまでやって来られています。自分から頼み込んでやらせてもらっているので、練習へのやる気が起きる環境に身を置けている。それが、記録が伸びた一番の理由です。
Q.2分の壁を破るためににはどんなプロセスで?
久保 根本的には600 mのタイムを上げていくことだと思っています。今は1分28秒がベストですが、400 mの通過などを考えたら1分25〜26秒は行けます。そのレベルを上げていけば2分は切れると思います。長い距離をやりながら短い距離をやっていくのが、自分には合っている。長距離をやっていますから、ラスト200 mはへばってもタイムを出せます。400 mが54〜55秒の力に戻っているので、600 mも1分25〜26秒が出るはずです。最初の思い切りが重要だと思います。
Q.(質問不詳)
久保 400 m通過はすごく楽でした。それぞれの距離で、いつもは「やっとか」と思うのですが、今日は「もう1周来たか」、「もう600か」、「もうゴールか」と感じることができました。
Q.アジア選手権に弾みになった?
久保 ここに来る前に代表入りを教えてもらって、やる気が出ました。いきなり世界に近づくのでなく、アジアから世界へとつなげていきたい。心身ともレベルアップして、徐々に近づいていきたいですね。

「福島大や広島の人たちのおかげで今がある」
Q.(質問不詳)
久保 高校3年以来の自己ベストですからね。純粋に嬉しいです。今思えば、大阪インターハイの記録で満足してしまったのかもしれません。
Q.さしつかえなければ、大学をやめた理由を。
久保 私は夜間の部でしたが、夜学校に行って、朝遅くに起きてという生活のリズムに慣れることができず、いっぱいいっぱいになってしまいました。引き籠もりみたいになってしまったんです。あの頃(2年前)が一番辛かった。陸上競技もやめようと思っていたのですが、福島大の人たちが支えてくれました。そして、(地元の)広島の人たちがもう1回、私に陸上をやらせてくれました。そういった人たちのおかげで、今があるのだと感謝しています。よくここまで立ち直れたと思いますが、ここで満足しないようにしないといけません。ここで立ち止まったら、(2分の)壁を厚くしてしまいます。早く2分を切って、早く世界と勝負をできるようにしたい。うだうだしていたら、歳をとってしまいます。
Q.同学年の選手たち(江里口匡史、福島千里、高橋萌木子、小林祐梨子、佐伯由香里の5人が今年のベルリン世界選手権に出場)が活躍しています。
久保 いつも気を抜けなくなっていますね。雑誌を見ても同級生ばかり。すごく力をもらっていますし、私も止まらずに行け、ということだと思います。


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