2009/8/20 世界選手権6日目
男子マラソン2日前に代表5選手が会見
「集団のペースが速くてもしっかりとつけて、そのなかでも少しでも余裕を持ちたい」

Q.2日後のレースへの抱負をお願いします。
入船敏 ここまで順調に練習をしてこられています。入賞を目標に頑張りたい。
清水将也 こちらに来て調子が上向いてきています。ベストで臨めると思います。過去最高の走りをしたい。
前田和浩 やれることをしっかりやってきました。入賞を目標に頑張ります。
藤原新 メダルを取ることを目標に計画して、練習してきましたが、スタートラインを目の前にした今は、ひたすらベストを尽くすことだけを意識しています。
佐藤敦之 ここまでしっかり練習を積むことができました。自信を持ってレースに臨めます。目標は入賞です。
Q.今回のマラソンに向けてどんな練習プランを立てて、その消化具合はどうだったでしょうか。また、皆さん自信があるようですが、どんな練習ができたから自信があるのでしょうか。
入船 これまで通りのマラソンと同じプランを消化してきました。故障や、痛いところや、風邪で体調を崩したりというのがありませんでした。質的にできないこともありましたが、トータルで良い練習ができました。ここまで良い練習は、何回もないです。そのくらい順調です。
清水 昨年も同じ時期の北海道マラソンに、同じ練習の流れで出場しました。消化率としては80%くらいでしたが、ポイント練習は抑えて、疲労もない状態でこちらに来て、昨日の調整もちゃんとできたので、自信を持ってスタートできます。
前田 2回目のマラソンですが、1回目の東京と同じ感じで練習を積めてきています。ポイント、ポイントと設定通りできていますし、それ以外もしっかりとできています。
藤原 3カ月間、ゆっくり腰を据えて、余裕を持って練習してきました。直前の練習はスイスのサンモリッツで行いましたが、そのコンセプトは標高0mで行うリズム、動きを、1700〜1900mの高地で出す練習をすることでした。高地でも下界と同じリズムで走り、下界に戻ったときに余裕のある呼吸と動きができています。
佐藤 12回目のマラソンになりますが、違った点が1つあって、ロンドン・マラソンから4カ月の間隔でマラソンを走ることです。それを頭に入れて練習してきました。5月後半から札幌ハーフまでは8分目の練習で、疲れが蓄積するのを防ぎました。ハーフの後は通常のマラソン練習で、量も質も求めてきました。札幌ハーフの後の菅平、7月後半から8月のネルソン(ニュージーランド)と良い練習ができて自信になりました。仕上がりは8割り5分より上です。

Q.佐藤選手は北京五輪前の体調と比べてどうですか。
佐藤 雲泥の差です。北京はスタートラインに立って気が重かった。今回は逆。勝負をしたい。

Q.3つ質問があります。@給水は何を使うか。A暑いのと寒いのでは、どちらが好きか。B代表決定後、練習でも日常生活でも、一番大事にしてきたものは何か。
入船 @給水はバイオ茶とポカリスエェットです。A寒い方が当然好きですが、暑さへの準備もしています。B基本的には生活のリズムを崩さないことです。体調を日々、同じように維持し、練習の質がどうこうよりも、毎日元気な体で練習することです。
清水 @大塚製薬のOS-1を最初から1/2に薄めて。A涼しい方が走りやすいですけど、得意なのは暑い方です。昨年の北海道マラソンでそれを確認できました。B自分が代表なんだと1日も忘れないようにしたことです。
前田 コーラです。炭酸抜きのです(フランク・ショーターみたいだ、という声が記者たちから挙がる)。A寒い方がいいです。B1回1回の練習をしっかりとすることを念頭に置きました。ポイント練習もジョッグも。
藤原 アミノ酸飲料です。商品名はよく覚えていませんがBCAAとか、そんなのです。Aもちろん寒いレースが好きですが、怖いもの見たさで暑いレースもしてみたいです。B良いフォーム、効率の良いフォームを、速くても遅くても心掛けてきました。
佐藤 @スタート前はヴァーム、走っているときはOS1です。A暑いのが好きです。B北京五輪の悔しさを忘れず、2度と失敗しないように。具体的には疲労をためないよう、疲れるときは休み、叩くときは叩いてきました。

Q.佐藤選手は30km以上はやらなくていい、という内容の記事が出ましたが。
佐藤 40km走はやりましたよ。1回やって、あとは35kmとか30kmとかですが。

Q.スピードレースになったときに、どう対応しようと考えていますか。
入船 速すぎたら自重しますが、大集団なら行くと思います。目標が入賞なので、闇雲にいくことはありません。
清水 自分の力以上の入りをして、後半悪かったというのが一番よくありません。高速レースになった場合は、自己新を目標に走っていくことになります。自己記録を更新できる走りができれば、結果も着いてくると思って走ります。
前田 今回は5000mレースとかも入れて、スピードに対応できる練習をしてきました。集団のペースが速くてもしっかりとつけて、そのなかでも少しでも余裕を持てるよう、考えながらつけたらいいと思っています。
藤原 レース全体がどう動くかによりますが、14分30秒というペースならつきませんが、15分をちょっと切るくらいならついていきたい。ただ、レースのカギを握る主力選手がペースをつくるなら、ついていきたい。一か八かで行く選手なら、そのまま行かせます。
佐藤 目標の入賞ラインを考えて、速くてもついて行きます。あまりにも速かったら考えます。

寺田的陸上競技WEBトップ