2009/4/11 日大・東海大対校
年生・犬伏が49m63!
kg円盤試合目でジュニア歴代

 日大の新人・犬伏拓巳(帯広農高出)が円盤投に49m63で優勝した。
「1回目から47m台後半の自己新が出て、調子は良かったです。細かいところを合わせたら行くな、と感じていました。3投目にそれができてよかったですね。風もよかったので50mを投げてご指導に報いたかったのですが、技術が未熟でした」
 この記録は小林志郎(新潟日報)の50m31、畑山茂雄(ゼンリン)の50m12、堤雄司(国士大)の49m82に次ぐジュニア日本歴代4位である。犬伏は昨年、1.75kgの円盤で高校リスト1位の52m65を投げているが、2kgには出場していなかった。大学に入って10日余り。僅かの期間で重さの変化に対応してきた。
「1週間前に2kgの試合に初めて出て、その場にいらした東海大の石田先生にご指導いただき、振りきりのイメージを変えました。ターンのどこかを変えたというより、細かいところで流れを良くして、スピードを出すための動きにしたんです。その後1週間、小山監督、村上コーチのご指導も受け、その結果、円盤を振り切れるようになりました」

 日大の小山裕三監督は次のように説明する。
「一番、力の出るところでの振り切りを教えてもらいました。腰の入り方と腕の位置が合ったところがあって、そこができれば、円盤を残そうとしなくても自然と残ってくれます。石田先生に1時間くらいご指導いただきました。その後も村上(幸史)コーチが犬伏につき、その感覚を上手く指導してきました」
 ライバル校のコーチが、試合会場で会った他校の選手に技術指導をする。それだけ、犬伏が魅力ある素材ということだろう。

 昨年は、優勝候補筆頭に挙げられていたインターハイで2位と敗れた。
「調子が悪いときに立て直すことができませんでした」と犬伏。技術的なことだけではなく、メンタル面も含めてのことのようだ。「今回はコーチの方々から、気負うことなく、色々な大会で試していこうと言われて、気持ち的にも楽に投げられました」
 昨年のインカレは関東も日本も、蓬田和正と堤の国士大勢がワンツー。優勝記録は50m26と49m82だった。気負いさえ出なければ、犬伏も優勝争いに加わることができるレベルだ。
「無風に近い状態で50mを投げていかないと、両インカレでは勝てません。関東まであと1カ月。技術を修正して臨みます。日本インカレは夏休みの後なので、しっかりと身体づくりもしたいと思っています」
 堤もまだ2年生。犬伏の2kg重量での急成長で、円盤投が活況を呈し始めた。

注目の1年生選手たちの結果は?
 犬伏にとどまらず、注目の1年生が多い日大と東海大。
 今大会では100 mで田嶋和也(東海大・白河旭出)が10秒81(−1.0)、400 mで伊堂駿(東海大・浜松商出)が47秒21で優勝。伊堂は0.52秒も自己記録を更新した。
 注目されたのは走幅跳。インターハイ・日本ジュニア選手権・国体3冠の皆川澄人(東海大。白樺学園出)、ジュニア選手権2位でインターハイ三段跳優勝の小西康道(東海大・白樺学園出)、2月のジュニア室内大阪走幅跳で7m57を記録した日浦誠治(東海大・西条農出)インターハイ走幅跳3位の田中裕丸(日大・大和川出)、国体走幅跳3位の嘉山大介(日大・深谷商出)と、有望選手が大量入学した。
 嘉山が6回目に優勝した池上順也(東海大)と同じ7m35(+3.1)を跳んで2位に食い込み、田中が7m33(+1.7)で3位と、まずまずの滑り出しを見せた。白樺学園コンビは皆川はエントリーせず、オープンの小西は7m15(+0.6)だった。日浦は国体5位だった走高跳に出場したが、1m95で6位に。
 5000mで思い切ったレースを見せた早川翼(東海大・美方出)は3位。


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