2009/6/25 日本選手権1日目
近藤、日本記録に1cmと迫る歴代2位タイ
自身3度目の4m35は少し違った意味?
「頭の中のスキルは、今までよりもいいものを持てている」

近藤コメント
「間に合いましたね。今年は何かが悪いというわけではないのに、エンジンが掛かるのが遅かったです。織田記念が4m00で、あれー、あれーという感じになってしまって。ケガはちょこちょこはありましたけど、大きいものはありません。なぜかスイッチが入らず、年齢のせいかな、と考えたりもしました。
 2007年(の大阪世界選手権)は絶対に行く、という気持ちでしたが、今回は本当にどうなるかわからない状態で、1つ1つ大事に行こうと思っていました。昨年は左のハムストリングのケガもありましたし、別の病気で手術もしました。泣きの1年でしたね。今年も織田記念(3位・4m00)のあとは、奈良県選手権が4m00、6月13日の中京大土曜競技会が記録なしでした。
 でも、やっぱり世界に出たかったので、もどかしさを感じていました。気持ち的に終わっていたわけではありません。5〜6月は悪いところを振り返ってやってきましたが、今日ももしかしたら“3ペケ”かもしれない不安がありました。ベースから作り直してきましたが、跳躍練習が身に染みついていないまま、この試合に臨んでしまった感じです。
(支柱の故障で30分前後の中断があったが)4m00と4m15を2回ずつ跳んでへろへろになっていましたし、動きが良くなかったので、あのままずるずる行くよりも、考えを整理する時間ができて助かりました。
 今日は優勝して最低でもB標準を跳ぶのが目標でした。でも、B標準を狙う安定した力はないので、高い位置で15cmバーを上げることはできません。(低い高さのうちに4m20、30ではなく4m25、35と上がる高さに調節して)最後10cmのアップで4m35になるように調節しました。
 頭の中のスキルは、今までよりもいいものを持てていると思います。上手く練習してそれを出せるようにして、安定もさせて、世界選手権では予選を通過できるレベルに持っていきたい」

女子棒高跳4m30以上の全パフォーマンス
記録 選手 所属 月日 場所 大会
4.36 錦織 育子 (三慶サービス) 2006 4.29 広島広域 織田幹雄記念国際
4.35 近藤 高代 (長谷川体育施) 2004 5.29 中京大 中京大土曜記録会(第2回)
4.35 近藤 (長谷川体育施) 2007 8.26 長 居 世界選手権
4.35 近藤 (長谷川体育施) 2009 6.25 広島広域 日本選手権
4.31 中野 真実 (三観陸協) 2004 5.05 水 戸 水戸国際
4.31 錦織 (三慶サービス) 2006 2.19 横浜アリーナ 横浜インドアオープン
4.30 小野 真澄 (ミキハウス) 2002 3.03 天 津 日中対抗室内(天津大会)
4.30 中野 (三観陸協) 2004 5.01 丸 亀 香川県選手権
4.30 近藤 (長谷川体育施) 2004 6.04 布 勢 日本選手権
4.30 錦織 (三慶サービス) 2005 11.02 マカオ 東アジア競技会
4.30 近藤 (長谷川体育施) 2007 6.29 長 居 日本選手権
4.30 近藤
(長谷川体育施) 2007 9.22 長良川 全日本実業団
4.30 錦織 (三慶サービス) 2007 11.03 浜 松 浜松中日カーニバル
4.30 中野 (今治造船) 2007 11.03 浜 松 浜松中日カーニバル

我孫子は4m20の学生新
我孫子コメント
「(学生新を跳べて)よかったです。今回は記録とかにこだわらず、無心で跳ぼうと思っていました。悔しい部分もありますが、今日はそれができてよかったです。織田記念はまあまあでしたが、関西インカレ、日本学生個人選手権と自信を持つことができなかったんです。それを克服し、良い精神状態で臨むことが目標でした。それができたので、“これなら”と思って4m00のあとを自己新の4m20にして挑戦しました。
 自信を持てるようになったきっかけの1つに、14.6フィート・135ポンドのポールを使えるようになったことがあります。去年の4m15は14フィートの14.5ポンドでしたが、その後14フィートの150ポンドを使うようになって、今年の織田記念ではそれが軟らかく感じられるようになりました。
 14.6フィートは2回だけでしたが、練習で曲げることができました。吹っ飛ばされるような扱い方でしたが、ポールはちゃんと立てることができていました」


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