2009/12/13 全日本実業団対抗女子駅伝
三井住友海上、V奪回
駅伝で苦しんだ2人が5、6区で快走
5区・大平が逆転、大崎は涙の優勝会見
レース後の共同会見
Q.(質問不詳)
渡辺重治監督 去年は優勝を目指していましたが、2位に終わりました。今年も渋井が疲労骨折をしたり、ケガが長引いたりして、東日本予選通過も心配したほどでした。ですから、非常に嬉しいのと同時に、ホッとしたところもあります。去年の悔しさがあったのか、大平の追い上げが大きかったですね。
1区・山下郁代 全日本まで色々なことを乗り越えて来て、練習でもずっと優勝をイメージしてきて、それが現実になって嬉しいです。
3区・渋井陽子 今日は流れがつくれませんでしたが、どんな状況になっても落ち着いて、「これ以上離されるか」と思って走りました。今日はみんなに助けられた駅伝だな、と思いました。
4区・佐藤絵理 渋井先輩からタスキをもらって、大平先輩に渡す重要な区間。とにかく、流れを断ち切らないようにと思っていました。
5区・大平美樹 去年の失敗(5区で区間11位)を考えすぎると、気負って結果が出なくなります。あまり考えずに「前に前に」と考えていました。
6区・大崎千聖 (渋井が「大崎がやっとテープを切った」と声を掛ける)3回目のアンカーで、過去2回は2位が続いて、とても悔しい思いをしてきました。去年の駅伝は思うような練習ができませんでしたし、今年も9月に入ってやっと練習ができるようになりました。全日本で一緒に走れるだけで幸せなんですが(と話ながら涙目に)、こういうところに出ると涙が出てしまいます。私はこのチームが好きで(さらに涙)、「絶対に優勝したい」と思っていましたし、大平先輩の姿を見たときも「絶対に優勝する」と思ってタスキを受け取りました。最後、笑顔でフィニッシュでき、とても幸せです。
Q.渋井さんは、チームの空気を変えてきた実感はありますか?
渋井 4月から渡辺監督をはじめスタッフには迷惑をかけてきました。色々と言われているのも耳に入ってきますから、なんとか「男にしてやりたい」と思っていました。雰囲気をつくれたのかわかりませんが、自分が一生懸命にやればみんなもついてきてくれる。そこを徹底しました。
Q.(質問不詳。新監督について)
渡辺監督 去年監督になって今年で2年目ですが、選手1人1人、今は明るいところばかり見せていますが、今年は本当に辛い経験をしてきたと思います。私としては何をしてきたわけではありませんが、明るい雰囲気で行こうとやってきました。選手1人1人がよくやってくれました。
山下 渡辺さんは「感謝の気持ちを大事にしろ」とよく言われます。些細なことでも、感謝する気持ちを忘れないでやってきました。
渋井 「マイナスな言葉は絶対に吐くな」と言われますし、あとは感謝が大事だと。話をしっかりと聞いてくれるので、自分の中に抑えておかないで全部吐き出せる監督です。
佐藤 応援してくれる人を大事にしなさい、とよく言われます。そういう方たちに感謝の気持ちを持てば、返ってくるものもある。そういうところを大事にしよう、と。これだって強くは言われませんが、陰ながらアドバイスしてくれる。小さいひと言ですが、それが大きいと感じています。
大平 私は嫌なことがすぐに顔に出るので、笑顔を心掛けるように言われています。去年、監督に就任されて、私のせいで駅伝がダメで、マラソンも去年が4位で今年が5位でした。良い結果を出したい気持ちが強いのに、出せませんでした。今回、結果を出せて良かったです。
大崎 私の心にずっとあるのは“笑顔”っていう言葉です。(泣きながら)去年から脚を痛めていて(渋井が「今日は大崎に泣かされるなぁ」)、笑顔もいつも暗くて(誰かが「笑顔は暗くないよ」)…笑えない自分がいて(周囲は笑うが大崎はもっと泣く)。でも、なかなか笑顔にはなれなくて、笑顔にならなくてはといつも意識して、鏡を見て笑顔をつくるようにしていました。笑うようにしたら体もついてきて、走れてきて、心から笑えるようになって。それを教えてくれたのが渡辺監督で、笑えるようになったら感謝の気持ちも大きくなって。走れる体があるとことが、とても素晴らしいことだとわかりました。練習もすごいですけど、選手の気持ちを上げてくれる監督です。
Q.大平さんは9km手前で天満屋を抜いたところは、どういう思いで?
大平 (序盤は)とても抜ける気がしませんでしたが、その辺でフッと軽くなったんです。渡辺さんと高堰(マネジャー)さんが応援してくれていたところです。あと、父親も「このペースで行けばいけるぞ」と声を掛けてくれたところです。
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