2009/6/13 日本学生個人選手権
2日目全種目ショート記事<男子編> ※たぶん男子のみ
高張が2m20の大会新
中京大が100 m・400 m制覇
中西が中・長距離2冠


 男子100 mは1回目にフライング(1レーンの小谷優介。もしかすると、2レーンの川面にもイエローカードが立っていたかもしれない)。仕切り直しとなったが再度、フライングのピストル。関東インカレ4位など今季好調の川面聡太(中大2年)にレッドカードが出た。
 3回目の号砲で一斉にスタートが切られたが、30〜50mで加藤広大(中京大M1)がスピードダウン。優勝争いは4人が0.03秒でフィニッシュになだれ込む混戦だったが、田口博崇(中京大2年)が10秒55(+1.4)で制した。
 準決勝1組で田口に0.01秒競り勝っていた後藤乃毅(慶大3年)と、同2組トップの杉本隆(中京大2年)は決勝を棄権していた。

 男子400 mはバックストレートを1年生の浦野晃弘(早大)が飛ばしたが、やはり積極的に行った小西志朗(早大3年)が300 mではトップ。ホームストレートで星畑朗人(中京大1年)と袴田千尋(東海大3年)が追い上げ、残り50mを切って前に出た星畑が47秒29で1年生Vを飾った。
 中京大が短距離2種目を制した。100 mで決勝に3人進んでいるし、東海インカレでは4×100 mRで39秒77の東海学生新をマークしている。今、最も上昇気運の感じられる短距離チームだ。200 mでも服部辰也と北山慎一の4年生コンビが、明日の準決勝に残った。さすがに3種目制覇は厳しそうだが、今大会の中京大勢は目が離せない存在になっている。

 男子800 m予選は1組の久我アレキサンデル(岐阜経大)が1分51秒57でトップ通過。同組2位の森田将也(奈良大)、同組3位の石井大介(立命大)の3人が1分51秒台で記録の上位3人。勝敗の行方を予選の記録で断じることが難しい種目だが、地方学連勢が頑張っている。
 男子5000mは中西拓郎(福岡大)が14分23秒57で快勝。学生の一線級が出ていないこともあり、昨年まで実業団選手(JR東日本)だった中西に敵はいなかった。前日の1500mに続いて2冠を達成した。

 男子110 mHは予選のみ。スプリント挑戦記録会 in TOTTORIに13秒77で優勝したモーゼス夢(国武大4年)と、昨年13秒99のジュニア歴代4位をマークした中村仁(筑波大2年)の2人が欠場。2組の菊池徹郎(上越教大)が14秒18(+0.8)でトップ通過している。
 男子400 mH予選では1組の記野友晴(福岡大)と柳本拓也(中京大)、4組の為本康平(関大)と佐々木秀(東北福祉大)の4人が51秒台と、ここでも地方勢が健闘。ただ、期待の1年生、関東インカレ3位の岸本鷹幸(法大)も3組できっちりとトップをとっている(52秒02)。

 男子走高跳は高張広海(東海大4年)が2m20の大会新で優勝。静岡国際の2m22に続き大台に乗せた。2位に佐藤庸平、3位に尾又平朗、4位に鈴木修平と4位までを東海大勢が独占した。
 男子走幅跳は九州インカレ覇者の古瀬智也(福岡大4年)が3回目の7m43(+1.3)で優勝。7m38の2位に関東インカレ2部優勝の石見源太郎(明学大4年)、7m37の3位に小川恭輔(関大4年)と続いた。石見は一浪している選手で、小川は学生5年目の選手。今年23歳になる2人が2、3位を占めた。
 4位は福岡大1年生の下野伸一郎で7m32。好選手揃いの今年の大学1年生のなかで、最上位を占めた。今季は下野が7m76、古瀬が7m72と福岡大勢が好記録を出している。4月25日の記録会のコンディションが良かったと思われていたが、今大会の1、4位で実力も伴っていることを実証した。

 東海大グラウンドで行われた男子ハンマー投は、織田記念で63m59と、2007年に出した63m78の自己記録に迫っていた田中透(鹿屋体大)が、64m06の自己新で快勝した。九州学生記録(64m35)には惜しくも、29cm届かなかった。


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