2009/1/31 別大マラソン前日
日本人5選手が会見
「今回は距離走、距離走という感じではなく……」(野田)
「まずは優勝を。タイムはサブテンで走りたい」(足立)
「朝食前の、エネルギーのない状態で30km走をしました」(太田)
「15分15秒ペースで30kmまで余裕を持って走り、その後もしっかりと」(鬼塚)
「目標としては初マラソン初優勝。タイムは2時間10分を」(秋葉


●目標、抱負
Q.明日の目標タイム、順位など、抱負をお願いします。
野田 世界選手権の選考がかかっていますから、最低でも日本人トップ、あわよくば優勝というのを念頭に置いてレースをします。記録は正直、考えていません。先ほどの外国人選手たちのコメントにあったように天候など条件面が色々出てきます。具体的な数字は考えずに臨みたいと思います。
足立 まずは優勝を目標に練習してきました。タイムは2時間10分切り、サブテンで走りたい。
太田 今回は2時間9分台が目標です。優勝を目指して走りたい。
鬼塚 気負うことなく、いつも通りスタートして、最後まで粘り抜く走りをしたいです。2時間9分台が目標です。
秋葉 初めてのマラソンということで、そうですねぇ、目標としては初マラソン初優勝です。タイムは2時間10分を目指して、もしもコンディションが悪かったら勝負に徹しようと思っています。

●別大に向けての練習、仕上がり
Q.どんなマラソン練習をしてきて、今の仕上がりがどうなのか、お教えください。
野田 昨年もこの大会に出ましたが(7位・2時間16分00秒)、そのときとはまったく別で、今回は距離走、距離走という感じではなくて、チームの練習の流れの中で、やれる範囲の練習をしてきました。仕上がりは、どう言ったらいいのか難しいのですが、普通だと思います。
足立 去年の別大(優勝)の後、トラック練習を重ねて、7月には九重(高原)で走り込みました。年間を通じて40km走を10本。駅伝シーズンに入っても駅伝の練習と組み合わせてやってきました。仕上がりは去年より少し良いくらいです。
太田 今回、完璧に練習ができたわけではなく、すごい練習をしようとしたわけでもありません。去年(東京マラソン)と同様、朝練習で30kmをやってきました。朝食前の、エネルギーのない状態でトレーニングをしました。調整は上手くいっています。
鬼塚 駅伝練習がメインで、いつもより40km走は少ないのですが、トレーニング自体は順調に積むことができました。仕上がりも問題ありません。
秋葉 単月で1000kmとか届きませんが、1年前からマラソンに出ると決めて、平均的に距離を踏んできました。トラックにも出ていましたが、しっかり距離を踏むなかでやっていました。ところどころでケガをして練習ができなかったところもありますが、仕上がりはまずまずだと思っています。

●レース展開と勝負のポイント
Q.どんなレース展開を予想していますか。そして、勝負のポイントはどこだと思っていますか。
野田 明日、一緒に走る選手たちが横にいますから、答えづらいところです。ポイントも胸の内にしまっておきます。コメントは控えさせていただきたいと思います。
足立 展開はあまり考えていません。先頭集団に着いていって、後半勝負ということになると思います。
太田 予報では明日、風が吹くようです。前半は向かい風ですが、追い風となる後半が勝負でしょう。30kmを過ぎてペースメーカーが外れて、30kmから35km以降が勝負どころになると思います。
鬼塚 しっかり先頭集団に着いていって、とことん粘る走りをしたいと思います。
秋葉 レース展開がどうなるかわかりませんが、初めてのマラソンですから、中盤までは「こういうものなんだ」と思いながら、気負わずに走っていると思います。後半が勝負所になりますが、そこまで力を貯めておきたい。

●最後の刺激のときの感覚
Q.大分に入ってから行った選手もいると思いますが、最後の刺激はどんな感覚で走ったでしょうか。割に軽く動くとか、重かったとか。言葉にするのが難しいかもしれませんが。
野田 刺激の内容までは言えませんが、同じように試合を迎えて、同じような刺激を入れたときと比べ、変わりはありませんでした。いたって普通で、重いとか軽いとかはなく、最終調整ができました。
足立 力まず、少し抑えめに走りました。軽いとか重いとかは感じず、余裕をもってしっかり走りました。
太田 今日、1000mを1本で刺激を入れました。すごく風が強かったのですが、力まずに走れました。感じとしては軽かったのですが、それが僕のいつも通りの調整です。
鬼塚 火曜、金曜と刺激を入れました。金曜日の方が動く感じがしました。まずまずだと思います。
秋葉 1月に入ってずっと脚が重たい状態ですが、自分の中では重い方が走れます。ただ昨日、刺激を入れたときは軽いかな、と感じました。それが、精神的にレースに響くことはないですね。大丈夫です。

●混戦予想のレースに勝つには
Q.力が近い選手が多いように見えますし、5km毎のペース設定も15分15秒で他の国内マラソンよりも余裕を持って流れていきます。そういうレースで勝つには何が必要だと考えていますか。
野田 15分15秒と今聞きました。速い遅いの感じ方は個人的に違うと思いますし、持ちタイムの差も少しです。本当の実力差は、やってみないとわからないというところです。漠然とした答えになってしまいますが、ペースメーカーが外れて牽制しなければ、そこからヨーイドンになると思います。そこで脚が残っていた選手が先頭でゴールすると思います。
足立 後半まで集団で進むと思うので、無駄のない動きで給水もしっかりと取り、力を後半まで貯めるレースをしたいです。
太田 ペースの速い遅いがあっても気にせず、30km以降をしっかり走れるようにしたい。ライバルも多いのですが、自分のレースをしたい。
鬼塚 15分15秒ペースで30kmまで余裕を持って走り、その後もしっかりと着いていきたい。
秋葉 15分15秒は遅いという意見もあると思います。集団も大きくなると予想されますが、15分15秒で押して行ければ2時間10分を切ることはできます。悪くてもイーヴンペースを維持したいです。

●即時内定の出ない別大を走る理由
Q.別大は選考レースですが、日本人1位が即時内定とはなりません。そういうレースを選んだ理由は?
野田 自己記録は2時間10分を切っていますが(2時間09分58秒・2003年福岡)、その後、これといった成績を残せていません。(現状を)しっかりと踏まえ、確固たる礎を築いておきたいと考えました。
足立 3大マラソンに比べ選考は厳しくなりますが、季節的にベストコンディションを保つことができるのは、このマラソンでした。※足立は花粉症
太田 実は何度か別大に挑戦しようと準備を進めたことがあったんですが、体調不良で出られませんでした。ずっと出たいと思っていたレースなんです。2月が終わると花粉症で体調が落ちます。この試合がベストでした。
鬼塚 今回代表を狙って出ますが、(15分00秒ペースでなく)15分15秒で少し余裕を持つことで、タイムを出せると思いました。
秋葉 即内定とはなりませんが、初マラソンですから15分15秒くらいのペースの方がいいと思いました。



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