2008/11/16 東京国際女子マラソン
ヤマウチ、中間点までプラン通りの走り
「先頭集団の4人は後半で逆転できると思って走っていました」


レース後の共同記者会見
Q.今日のレースの感想は?
ヤマウチ 今日の天気は速いタイムで行ける良い天気でした。風がなくて、気温がちょうど良くて、雨がやんでくれて。2時間23分くらいを十分に目指せるんじゃないかと思いました。実際、そのくらいのペースで走り始めました。第1集団はかなり速いと思いました。その集団の4人は後半で逆転できると思って走っていました。マイペースで行って後半、尾崎(好美・第一生命)さんに少しずつ追いついていくことができました。後ろについて尾崎さんの呼吸が、私と比べてかなり速かったので、失速するんじゃないかと思ったのですが、きちんと私の背中についてきて、飛び出していきました。彼女はとても強い走りをしたと思います。私は30kmを*****苦しくなって、でも我慢して粘りました。自己記録は6秒更新できましたが、2時間25分の壁は残念ながら3秒乗り越えられませんでした。次は2時間24分台を出したいと思います。あまり良い天気ではないのに温かい応援をしていただいたことに深く感謝したいと思います。東京国際女子マラソンは今年で30回目で、最後の大会でもありました。この素晴らしい大会に参加できたことをとても嬉しく思います。最後の大会で優勝できず残念ですが、ベストを尽くして自己新記録でゴールできたことは嬉しいです。
Q.次に生かそうと思えたことは?
ヤマウチ 中間点を1時間11分20秒くらいで行けましたが、最後の10kmはしんどかった。飛び出すと最後が苦しいと勉強しました。でも、どうなるかわかりませんでしたが、最後まで頑張らないといけないと言い聞かせました。40kmを過ぎてから渋井さんを抜くことができました。最後まであきらめずに頑張らないといけないことを実感しました。
Q.レース前のプランと狂ったところは?
ヤマウチ ほとんどプラン通りに走れました。中間点を1時間11分15秒から30秒を目指そうと思って、そのくらいで通過できました。それよりも速いペースで飛び出す選手がいても、ついていかないプランでした。今日も後半は十分につらかったです。あれより速く走らなくてよかった。後半、もう少しスピードを上げたかったのですが、残念ながらできませんでした。

山内成俊コーチ・コメント
「3、4、5月と北京五輪に向けて走り込みをしました。脚づくりはできていたので、スピードをつける練習をしてきました」
●レース・プランについて
「2時間23分から23分30秒で走れば優勝できると考えていました。過去30年で、東京で2時間23分を切ったのは2人しかいません。よっぽど実力がないとできません。渋井さんがどうかな、と思いましたが、それ以上のタイムで行かれたらどうしようもないことだと。実際、ハーフ通過はドンピシャでしたし、30km通過も予定通り。その後のスピードダウンが悔やまれます。尾崎さんのペースで走れればよかったのですが、残念です。(ペースダウンの原因は)よくわかりません。強いて言えば、ちょっと走り込みが足りなかったのかもしれません」
●トレーニングの流れについて
「(優勝した大阪国際女子マラソンまでは日本的な走り込みはしなかったが)北京五輪に向けた3、4、5月とすごい走り込みをしました。ただ、日本選手ほどはやらなくて、多くて月に700kmです。北京に向けた過程で脚づくりはできていたので、今回、脚は問題ないと考えました。東京へは、それにプラスしてスピードをつける練習をしてきました。距離走、スピード練習、もっと速いトラックでのスピード練習を、繰り返し繰り返し行いました。(30km以降のペースダウンは)距離走をあまりやるとよくないので、距離は30kmや35kmをメインにしました。そのとき、ペース配分的に速すぎたのか、現時点で2時間23分を狙う能力がなかったのか…。何が原因だったのかを分析して、今後に反映させていかないと」
●今後のスケジュールについて
「ベルリン世界選手権の代表はほぼ決まっています。4月のロンドンのトップは確定しますが、残りは過去1年半の実績で決まります。オリンピックの結果でほぼ大丈夫な状況になっています。春に1本、夏の世界選手権と考えています。春まで期間はありますから、1〜2月はスピードをつけていきます。ベルリンはフラットなコースです。暑くなければすごいスピードレースになる。それが課題になります。2月くらいのハーフマラソンで良いタイムを出したいです」
マーラ・ヤマウチプロフィール、戦績など【ウィキペディア(Wikipedia)】


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