2008/7/27 陸連短距離合宿公開練習
北京五輪直前の各選手の状態は?
主要選手コメントを抜粋して紹介

A関西コンビ編

朝原宣治(大阪ガス)
「もう1回JISSに行って実験しようと思っています。僕の力感とデータを……」

「去年も特別な思いはあったんですが、今回も『あー、また来てしまった』と。でも、またあの旅館に泊まれて、富士山を見られて幸せだな、と(笑)。ここではそんなに疲れないですよ。家にいる方が疲れるかも(笑)。へとへとになりますけど、温泉に入ったりして疲れをとれますし。(来年も来る可能性は)なったくないです」
「今はちょっと疲れていますが、疲れていないといけない時期。もう少し走り込んだら、調整に入ります。南部が終わって少し休みましたが、合宿に向けてウエイトや基礎体力アップのためのトレーニングをもう一度やり直しました。日本選手権でやっと体重が戻ってきて、その後もウエイトとかして値も戻ってきました。出力は出るようになりました。あとは走る方につなげていくだけです。体重は今少しオーバーしていて78.5kgとかですが、オリンピックではベスト体重の76kgを切るくらいにしたいです。でも、体重でどうというのではなく、絞れていった方が走れるので」
 朝原は近年(2005年頃から?)、加速段階の滞空時間の意識をしている。04年は「タイミングをずらさないように刻む」走りだったが、05年からは「滞空時間を長くしてタイミングをつかみやすくする」走りに。体調(その時点の体力)にも左右されると思われるし、非常に繊細な感覚が要求される部分だろう。最後の仕上げをどう行おうとしているのか。
「前半30〜40mが上がられないと戦えないので、そこをどう詰めていくかなんですが、もう1回JISSに行って実験しようと思っています。僕の力感とデータを一致していないかもしれません。僕がいいなと思ってもタイムが出ていなかったり、軽く行ってもタイムが出ていたり。一番良いところを探しています。その形をキッチリさせて本番に臨みたい」

金丸祐三(法大)
「44秒台を出すために何パターンか考えています」
「日本選手権後は少し休みました。ケガ(関東インカレ200 mでの肉離れ)の影響も少しあったので。その間、スピードを出さずに心肺系の練習をしていました。本数を多くやったり、クロスカントリー的に走ったり。1週間半くらいたって、徐々にアクセントを入れるようになりました」
「(この日の練習が控えめだったのは)この前に結構練習を積んでいまして、右のハムストリングに違和感があったので、強い練習はやめておこと。全然大丈夫です。安全策を採ってやめておこう、ということです。最初から3日やって1日休んで、というパターンでやってきました。本番までまだ時間はありますから、練習で貯め込んで、本番で冷静に組み立てられるような状態にしておくのが狙いです」
「今の自分の持ちタイムには納得できていません。最低でも44秒台は出したい。それでも世界の8番に入れるか微妙なところです。だから、せめて44秒台を出すために、日々の練習を頑張っています。44秒台を出すために何パターンか考えています。高野(進・強化委員長)先生が44秒78の日本記録を出されたときは、350mまで全力で行って、残りの50mは根性で走ったという話を聞きました。1つはそのパターンで最初からかっ飛ばして、余力をなくしたところで精神的な力を出す方法です。もう1つは今まで通りの走りで、(スピードが大きく落ちている)200〜300mを改善してラスト100 mにつなげる方法を考えています。今の走りは200 mからガクンと落ちていて、それだとパワーロスが大きいのではないかと思うんです。最後は力が余っている感覚もあって、もう20mくらいは走れそうなんです。パワーロスをなくしてかつ、そのまま行けてしまえば、ラスト100 mは世界でも見劣りしないので、自分の長所をより生かせると思います」


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