2008/2/3丸亀ハーフマラソン
男子は松下が日本人トップの4位
びわ湖に向けた調整で好結果

 男子の日本人トップは1時間02分14秒で4位となった松下龍治(富士通)だった。5km毎の通過&スプリットタイムは以下の通り。
5km     14分44秒
10km     29分16秒(14分32秒)
15km     43分59秒(14分43秒)
20km     59分00秒(15分01秒)
finish 1時間02分14秒(3分14秒)


 優勝したジョロゲ(小森コーポレーション)らケニア3選手がスパートしたのは、テレビのリポートによれば15.6km。その後は日本選手5人の争いとなったが、20kmでは坪田智夫(コニカミノルタ)とのマッチレースに。スタジアムに入る手前で松下がリードを奪った。1時間02分14秒は、自己記録の1時間01分57秒に続く自己2番目のタイム。
 しかし、この日の松下に笑顔はまったくなかった。
「タイムや勝負を意識しないで、自分の感覚で行きました。坪田さんと駆け引きをしたというより、お互いにびわ湖(マラソン)に出るので、一緒に良いトレーニングができたかな、というレースでした。坪田さんは最後まで自分のペースで走って、僕はレース感覚を戻したいこともあってスパートした。その違いでした。タイムもタイムですし、嬉しいというわけではありません」

 駒大時代に箱根駅伝優勝3回の松下も、実業団で5シーズンが過ぎようとしている。箱根の注目度が高いからということもあるが、卒業後はパッとした成績がない。ニューイヤー駅伝は3年目を除いて4回出場し、最も区間順位が良かったのは1年目の5区区間4位。1万mの自己記録(28分29秒34)は大学2年時のものが残っている。
 停滞の原因はヒザの故障。入社3年目の夏に手術に踏み切った(その年度だけニューイヤー駅伝に出られなかった)。
「なかなか上げられなかったし、上がっても継続できませんでした」
 1年後には(昨年)、びわ湖マラソン出場を目指したが、2月に足底を痛め、「無理矢理練習をこなした」ような状態。「完走できればいい」とスタートラインに着いたが、「走りのバランスが悪く、上手く進まない」と苦しみ、28kmで途中棄権した。

 その点、今回はマラソンに向けて順調にトレーニングが進んでいるという。
「7月の札幌ハーフを断念した故障もありましたが、夏合宿からはボリュームを増やした練習ができ、故障という故障はなく、順調にきています」
 かつては30kmで学生記録を出したこともあるし、入社1年目の熊日30kmでは1時間29分58秒を出している。
「(マラソンの)ポテンシャルもあると思うので、なんとか引き出したい」
 それに成功したとき、松下の笑顔が見られるだろう。


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