2008/4/29 織田幹雄記念国際
福島11秒36(+1.7)
予選で11秒53の自己新、決勝で一気に
日本タイ
2位の北風も11秒42の日本歴代5位&B標準突破

レース後の共同会見
「とにかくビックリです」
Q.日本記録にはビックリした?
福島 はい。とにかくビックリです。実感がまだわきません。
Q.どういうレースをしようと?
福島 初戦ということで、どれくらい走れるかな、どんなものかな、と思って走りました。
Q.北風(沙織)さんを追う展開でしたが、どこで抜けると思いましたか。
福島 抜けるとは思いませんでしたが、練習と同じ風景でした。
Q.11秒3台が出たと?
福島 思わなかったです。
Q.いつもより違ったスピード感があった?
福島 特にありませんでしたが、周りの人に助けられて出た記録だと思います。

「(去年との違いは)ナショナル・チームの合宿に呼ばれて、みんなでリレーでオリンピックに出ようとやってきたことです」
Q.去年との違いは?
福島 ナショナル・チームの合宿に呼ばれて、みんなでリレーでオリンピックに出ようとやってきたことです。Aチーム、Bチームと決められていて、私はBでしたが、Aに入りたいと思って合宿をやってきました。そのおかげもあって頑張れたのだと思います。
Q.練習でどんなところが良いと感じていましたか。
福島 感じてはいませんでしたが、ハイテクのスタジアム(室内練習場)で初めて、冬期もずっと走れていました。少しは春のスタートも良くなるかな、と思っていました。
Q.北風さんを抜いた地点を覚えていますか。
福島 覚えていません。あっと言う間でした。
Q.1位でフィニッシュしたのは?
福島 わかりました。
Q.タイマーを見た?
福島 見ませんでした。
Q.11秒3台と知ったのは?
福島 周りの人たちに言われて。
Q.そのときの感想は?
福島 ビックリしました。
Q.シーズンが始まる前は、個人と、リレーのAチームに入ることと、どちらを……(質問不詳)。
福島 Aに入りたいというのは少ししか思っていなくて、入りたいというより悔しいという感じでした。
Q.今までの自己記録は?
福島 11秒60です。去年の日本選手権の予選で出しました。

「練習をしていてもすごいと、肌で感じていました」(北風)
Q.北風さんは、日本記録を出されて悔しかった?
北風 練習をしていてもすごいと、肌で感じていました。出るんじゃないかな、と思っていましたし、悔しさよりも、自分もその力に近づけると思いました。
Q.初戦でいきなり出せると?
北風 日本記録というよりも、記録を出せるのでは、という感じ方です。動き的にも良くなっていると思っていました。
Q.スタートは石田(智子・長谷川体育施設)さんとどうでしたか。
北風 ちょっとは速かったと思います。
Q.いつもは高橋(萌木子・平成国際大)さんに追われる展開ですが、今日はチームメイトでしたが。
北風 いつもそんな感じですから、今日も、来られて力むことはなかったと思います。
Q.2人で練習をされていて、この冬期に良かったと思える点は?
北風 2人ともハイテクの男の先輩の仁井さんに引っ張られて、10秒台のスピードを感じて練習ができました。その点がすごくプラスになりました。

「レースでも練習と同じように、北風さんと一緒に走れました」
Q.北風さんもそうですし、同学年でも高橋萌木子さんや中村宝子さん(慶大)に次ぐ3番手と見られてきました。まだ1回ですが、記録では上に位置してしまった感想は?
福島 ビックリです。
Q.ビッグアーチの感想は?
福島 良い風が吹く競技場だな、と思います。
Q.オリンピック・イヤーに対する個人的な思いは?
福島 こんなタイムを出せるとは思っていませんでしたから、個人のオリンピックはそこまで考えていませんでした。B標準(11秒42)を切れたらいいな、くらいでした。リレーで行けたらいいな、と思っていて、だから皆さん、良い記録だったのでは。リレーとかでオリンピックに行けるよう、頑張っていきたいです。
Q.ここで記録を出せた要因は何だったと自己分析しますか。
福島 難しいですね。先ほど北風さんが話されたように、北風さん、寺田(明日香)を含めて、一緒に冬期練習ができ、順調にこなせてきたからだと思います。レースでも練習と同じように、北風さんと一緒に走れました。北風さんに前半、引っ張られたのがすごく良かったと思います。
Q.予選で自己新(11秒53 +0.7)が出て、行ける感触がありましたか。
福島 風も吹いていましたし、出せたらな、と思っていました。
Q.レース前に中村先生からはなんと?
福島 普通に走ってこい、と。


以下、囲み取材
Q.今年の、これからの目標はどうしますか。
福島 B標準を突破することが今年の目標でしたが、達成してしまったので、新しいことをこれから考えます。
Q.7年前の日本記録(二瓶秀子)はこれまで、福島さんにとってどういう存在でしたか。
福島 まだまだ先のことだと思っていました。ビックリです。
Q.いつかは挑戦したい、とは考えていた?
福島 時が来れば、いつか、と。
Q.どういうステップでそこまで行こうとイメージしていましたか。
福島 今年が終わってどうなっているかな、と。
Q.100 mと200 mはどちらがメインですか。
福島 100 mも200 mも、それぞれ好きなところがあります。200 mのベストは23秒81です。
Q.2週間前の4×100 mR3走で、信岡(沙希重・ミズノ)さんを追い込んだようにも見えましたが…。
福島 ……(首を傾げる)。
Q.対等の走りができて自信になった?
福島 特にそれはなかったです。
Q.あこがれの選手は?
福島 北風さんです。全部がすごいです。まだ1回勝っただけなので、まぐれかもしれません。
Q.去年の世界選手権は?
福島 出たいなあ、とは思っていましたが、そこまで強い気持ちではなかったです。テレビで見ていました。
Q.高橋さんからは何か言葉をかけてもらえましたか。
福島 スゴイじゃん、という意味のことを言ってもらいました。
Q.200 mに出る予定は?
福島 3日の静岡国際に出ます。
Q.コーナーの走りも武器ですか。
福島 ……関係ないと思いますが、嫌いではありません。
Q.静岡では、記録的にはどこまで出したいと?
福島 そういうことを言うと自分の中でプレッシャーをかけてしまうので。行けるところまで行きたいです。
Q.中村さんの記録(23秒48)が目標では?
福島 勢いに任せます。
Q.中村先生は福島さんの特徴を、接地の上手さだと話されていましたが。接地したときにはもう、反対脚のヒザが出てきていて、滑らかな走りができると。そういう点を意識して走っているのですか。
福島 意識していると言ったら格好良いのですが、意識していません。
Q.去年よりピッチを速めているとか、スムーズに回転ができるようになったとか?
福島 ないです。普通にやっています。
Q.どういったことを意識していますか。
福島 脚がどうとか考えてはいないですね。北風さんに離されないように、という考え方をしています。


寺田的陸上競技WEBトップ