2008/4/27 兵庫リレーカーニバル
荒川が6年ぶりの8mジャンプ!
8m09の日本歴代8位で五輪B標準突破

「6年前の8mはまぐれ。散らばっていたものが一本の線につながった」

競技後の一問一答
■6年ぶりの8mジャンプとB標準突破について
「6年前はまぐれ。やっと跳べました。あのときの8mは本当にまぐれで、ドーンと、すごく跳んだ感じ。今日は狙って跳びましたし、滞空時間とかの違いもありますが、跳べるんだな、という踏み切りでした。
 2〜3月のオーストラリア合宿に朝原(宣治・大阪ガス)さんと行かせてもらって、記録を出さないと意味がないというか、記録を出したい気持ちが強くなりました。
(B標準突破は)正直、嬉しいです。でも、北京はまだ見えてはいません。オリンピックはA標準を跳ばないと厳しいと思っています。8m0台をいっぱい出し、8m10台を跳んでいかないと8m20は厳しいでしょう。2回目のジャンプが意識的にできて、6本中6本とも今日の感じを試すことができれば、A標準もという感触はあります」

■朝原との練習がきっかけ
「昨年まではドーンという感触で、(今から考えると)しんどかった。今日の2回目(8m09)はパーンという渇いた感じでした。(重視したのは)走りです。僕の中で走りと踏み切りが一緒になることができたんです。今までは助走は助走、踏み切りは踏み切りと、分けて考えていたのですが。
 (具体的には)走りのタイミングを変えました。接地したときの反対脚のヒザの出方が遅れないようにして、スムーズに進む感覚になりました。朝原さんとのオーストラリア合宿で、ヒザの出方、切り返しが遅いことに気づきました。一緒に走らせてもらうと明らかにリズムが違います。着くタイミングが一緒でも、反対脚が違うんです。
 さらに4月の沖縄合宿も一緒にやらせていただいて、“これかな”というひらめきがありました。走りと踏み切りは別という感覚だったものを、試しに一緒にやってみたんです。
 スケールアップしたというのとは全然違うと、自分では思っています。今まで散らばっていたことが1本の線につながった感じです。

■試合の中でしか試せない感覚
「ただ、この感覚は試合でないと試せません。沖縄ではひらめいただけで、試したのは今日が初めてでした。それが(試合では)パーンという渇いた感じだったんです。できたのは2本目と、ファウルだった4本目の2回だけ。4本目は“テンション跳び”と自分では言っているんですが、雰囲気に任せた跳躍でした。助走で浮いてしまったところもありましたけど。
 この後は大阪GPと関西実業団の200 m、5月24日の枚方市の大会に出ます。そこから日本選手権までは試合がないので、探してどこかで出たいと思っています。1週間毎の試合だときついので、2週間おきくらいで試合に出て、8m0台をコンスタントに跳べれば、日本選手権でいいところに行けると思っています」


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