2007/11/16 東京国際女子マラソン前々日会見
日本3選手がコンディションと練習に自信

「五輪やベルリン前と同じ感じで走り込めた」(野口)
Q.(全員へ代表質問)現在の調子と今大会に向けた取り組み、特に強化してきたことを教えてください。
渋井 調子は…まあ普通です。今回のマラソン練習は40km走をいっぱいやろうかな、と思ってやってきた。ここ1カ月は駅伝もあって、距離は短めのスピードをやってきました。
野口 8月半ばからサンモリッツ(スイス)で、山道の走り込みなどを主体に合宿をして、菅平で合宿の合宿をはさんで、最後は昆明で走り込みと調整をしました。サンモリッツでは1カ月で1200kmほど走りました。オリンピック前やベルリン前と同じ感じで走り込んで来られました。調子はまあまあいいです。ここまで順調に来ています。
大南 7月中旬からボルダー(アメリカ)で合宿し、主にアップダウンを走って筋力強化をして、10月の初めから昆明(中国)に入ってスピード練習と調整練習をしました。マラソン練習に入ってからは故障もなく、体調を崩すことなくここまで来られました。体調は良いです。

「試走をした感じでは、すごく走りやすいコースだと思いました」(大南博美)
Q.(全員へ代表質問)皆さん東京は初めてですが、コースの印象、勝負のポイントなどは?
渋井 試走してみて、やっぱり38kmとかの坂が気になりました。40kmまでダラダラしている感じなので、そこを意識しています。他は試走してみてイメージがいいというか、いいので……す(笑)。
野口 最初は下っているので、調子がよければ案外行けそうな感じです。ほかのところも決して平坦ではありません。ある程度アップダウンがある方が、ずっと平坦よりは面白いコースです。ポイントはやはり後半の坂で、元気だったらいい感じで上れるとは思います。
大南 7月に試走をした感じでは、すごく走りやすいコースだと思いました。最後の坂が勝負になると思います。その辺を意識して走りたい。 

「久々に爆発できそうです」(野口)
Q.野口選手は久しぶりのマラソンですが、新鮮な気持ちになれているとか、ありますか。
野口 久しぶりというか、2年ぶりなのですが、2年間すごく我慢したので、久々に爆発できそうです。ワクワクしていますね。2年ぶりで不安ということではなくて、出場選手もハイレベルですし、ワクワクしている方が大きいですね。

「やっちゃわないように、したいです」(渋井)
Q.渋井選手は触れられたくないかもしれませんが、国内のオリンピック、世界選手権の選考レースで結果が出ない状態が続いていますが、リベンジのチャンスでは?
渋井 やっちゃわないように、したいです。

「ロッテルダム優勝の自信を、この大会につなげたい」(大南博美)
Q.簡潔に、ありがとうございました。大南選手は今年のロッテルダムで優勝されました。トップを取るのはマラソン選手にとって大きなことだと思いますが、自信になっていますか。
大南 ロッテルダムで優勝して、北京の選考に臨みたいという思いがあったので、優勝できてすごく自信になりました。その自信を、この大会につなげたいです。

「自分の力を出し切りたい。最近国内でそういうレースができていないので」(渋井)
Q.スピードも実績もある3選手が顔を合わせるすごい大会になりましたが、自分らしいレースとはどんなレースなのでしょう?
渋井 とにかく自分の力を出し切ること。(最近は)国内でそういうレースができたことがありません。自分の力を出したいな、と思います。
野口 いつも通り、積極的に先頭の方で走るのが私のスタイル。いつも通り走れば、いいんじゃないかと思います。
大南 私も積極的なレースをする方が合っている。自分のリズムを崩さないよう、最後まで走りたい。

「気持ち的には(初マラソンだった)2001年の大阪が、すごくワクワクしていました」(渋井)
Q.これまでのご自分のベストレースは、どれだと思っていますか。そして、そのレース直前と今回の状態を比べるとどうでしょう。
渋井 タイム的には(当時の日本新記録だった)2004年のベルリンが一番ですが、気持ち的には(初マラソンだった)2001年の大阪が、すごくワクワクしていました。あれが一番良かったかな、と思います。今はだいぶ、2001年の大阪に近い状態です。テンションはあのときほど上がっていませんが、なんか落ち着いてレースに迎えられそうで、楽しみな感じです。
野口 感じとしては(日本記録の)2005年のベルリン前に似ているかな。(練習の)タイム的にもベルリン前と似た感じです。気持はわくわくしています。この1週間くらい、早く走りたくて仕方なかった。気持ち的にも充実しています。
大南 (優勝した今年の)ロッテルダムです。気持ち的にもリラックスし、後半も粘れました。そのレースをイメージして走りたい。

「私も意外と決めたのが早かった」(渋井)
Q.野口さんは東京出場を早くに表明しましたが、渋井さんと大南さんはなぜ、北京への挑戦を(野口と対決することになる)東京にしたのですか。
渋井 私も意外と決めたのが早かったのですが…。あまり、迷いはなかったです。
大南 私は去年も東京を走りたかったんですが、走れませんでした。今年は絶対に走りたかったので東京にしました。

「結果など、あまり考えていません」(渋井)
Q.改めて今大会への抱負をお願いします。
渋井 とにかく自分の力を出すということしか考えていません。結果など、あまり考えていません。力を出して自分らしいレースをすれば、結果はついてくる。
野口 北京の選考レースとなっていて、それも大事ですが、とにかく東京で勝ちたいな、っていう気持でいっぱいです。いつも通り、平常心で臨みたい。
大南 練習通りに走れれば、今まで以上に走れると思います。自分のリズムを崩さず、最後まで走り抜きたい。


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