2007/9/29 スーパー陸上
世界選手権後に自己記録更新の塚原
「動きのイメージを噛みくだいて、どういうレースができたかを考えました」
ゲイは上海GP100m敗戦と世界記録への意欲に言及
パウエルは「100mに出たかった」とコメント


 スーパー陸上の前日会見が新横浜プリンスホテルで行われた。
 日本選手は14日に会見したメンバーとダブらない人選だったが、塚原直貴(東海大)に一回り成長した余裕が感じられた。世界選手権で10秒20の自己新と健闘したが、16日のトワイライト・ゲームスでは10秒15と、その記録をさらに更新した。大舞台の経験をすぐに、自身のパフォーマンス向上につなげたわけで、日本選手では珍しいケースとなった。それができた理由を問われて、塚原は次のように答えていた。
「世界選手権は自分なりにすごく吸収するものがありました。それを持ち帰って、自分の中にある動きのイメージを噛みくだいて、どういうレースができたかを考えました。練習はトワイライトの3日くらい前から始めましたが、これといって変な部分はなく、感覚的にも良くて、精神的にも充実していました。動きをすごく忠実に再現できたんです。トワイライト・ゲームスでもそれを具現できたというか、体現できて、リラックスして走れました。世界選手権で出し切れなかった個人の力の吐き出し口になって、思い切り力を発揮できて自己新が出せたと思います。初めて自分と同じ方向に風が吹いてくれました。その追い風もあって、(自己新を)出せるんじゃないかと思って出せました」
 明日のレースに関しては、「1mでも10cmでも、ゲイ選手の近くで走りたい」と言う。と同時に、「日本選手権を2連覇している立場としては、日本選手に負けないようにしたい」とも話す。朝原宣治(大阪ガス)との対決も楽しみになった。

アサファ・パウエル(ジャマイカ)
「9秒74の走りは自分でも少し驚いている。世界選手権の前は結果的に、十分なトレーニングが積めていなかった。(精神的な準備というより)肉体的に100%でなかった。世界記録を出す前はいいトレーニングを積めたから結果が出た。100 mは自分のメイン種目。(スーパー陸上でも)走りたかったというのが正直なところ」

タイソン・ゲイ(米国)
「あまり人の目とか期待を気にせず、自分のレースに集中し、自分のレースに責任を持ちたい。昨日(上海スーパーGP)の2位は、今季初めての敗戦だった。まさか負けるとは思っていなかった。明日のレースにもう一度集中し、10秒を切るレースをして勝ちたい。自分のレースに責任を持てるようにしたい。大阪で金メダルを取ったし、来年のオリンピックも金メダルを取りたいと思っている。9秒74は私も出したいと思っていた記録。世界記録はオリンピックのメダルのようにいつ取れると決まっているものではないが、いつかは達成したい」


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