2007/10/27 日本選手権リレー
4×100 mRは男女とも連覇が途切れる
初参加ナチュリルが母体の
福島大に快勝
早大は筑波大に“力負け”

 男女4×100 mRはともに連勝中のチームが敗れた。昨年まで男子は早大が10連勝、女子は福島大が7連勝を続けていた大会である。

 女子は全員が福島大卒業生で固めたナチュリルが、45秒35で初参加初優勝。2位の福島大は45秒73。4走が福島大を追い上げた日体大が45秒86で3位。
 ナチュリルは1走の長島夏子がリードを奪い、2走の栗本佳世子も福島大・丹野麻美にそれほど追い上げられなかった。3走は福島大・松田薫が好走したが、ナチュリル・木田真有が1〜3mのリードで4走に。アンカーはナチュリル、福島大とも“新潟県出身の渡辺”同士だったが、ナチュリルの渡辺真弓が世界選手権代表の貫禄を見せて差を広げた。

 丹野は4×100 mRでは大学入学後、自身初の敗戦を味わった。レース後はいつもの落ち着いた口調だったが、“口惜しい”と何度も口にした。
「連覇がかかっていたのに守れなかった。すごく口惜しいです。ただ、チームはベストの状態だったし、自分たちのレースはできたと思います」

 ナチュリルのメンバーは全員が福島大OG。相撲でいう同部屋決戦のようなものだ。今も同じグラウンドで練習を行っている。ただ、学生たちとは練習時間帯が違うため、一緒にバトンを持って走ったのは予選の前日くらいだというが…。
「ちょっと複雑な心境です。半分、同じチームのような感覚です。今まで福島大が断トツでしたから、この負けも良い経験になるはず。後輩も2人走っていましたし、この悔しさをバネにしてほしい」

 福島大・川本和久監督はナチュリルの監督も兼任している。2つのチームをどのような気持ちで送り出したのだろう。
「ナチュリルの選手たちには、何のために会社が、スプリンターで固めたチームを持っているのかを考えるように言いました。学生を相手にするのでなく、日本のスプリント界を引っ張っていくようなタイムを出す。去年、福島大が44秒80を出していますから、悪天候でも44秒台で走ろうと言いました。福島大の学生たちには、ナチュリルというよりもチームの良い状態を出し切ろう、と。先輩たちに引っ張ってもらって、良いパフォーマンスを出そうと送り出しました。
 丹野が思ったより走れませんでしたね。松田は走れていましたが。4走に渡るときに福島大が2m前だったら面白かったのですが、甘くはなかったですね」

 来年は福島千里のいる北海道ハイテクに、北風沙織と寺田明日香が加わる。和田麻希の龍谷大にも有力高校生が入学するらしい。女子4×100 mRも活況を呈していきそうだ。
「“外”のチームには絶対に負けたくありません。断トツの1・2位が良いですね」
 来春、ナチュリルに入社する丹野は、今度はチームを変えて連勝を続ける気概だ。

早大2走・木村慎太郎
「完全に力負けです。江里口(匡史・1年=日本インカレ100 m優勝)の代わりに2走に入りましたが、江里口がいない状況でどこまでできるかという状況でした。連覇のプレッシャーは確かに大きかったですけど、そのなかで早稲田は勝ってきました。受け継いできたものをここで、途切れさせたくなかった。チーム全体の意識が上がってきて、他のチームにも、過去10年間の先輩たちにも負けないところはあったと思う。(バトンミスなどなく)よく走れたと思います。(足長は)例年より多く多くとりました。ギリギリのところでもしっかりと見極めて、練習の中で得たものを出せたと思います。今年のインカレを見たらわかるように正直にいって、走力では筑波、東海には及びません。でも、リレーとなったら引けを取らない。それが早稲田の伝統です。リレーに懸けるものがあります。個人で活躍するのに越したことはありませんが、個人が良くでも悪くても、リレーではさらに上に行ける気持ちでやってきました」

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