2007/4/30 静岡国際
久保倉が55秒71の日本新
「やっと55秒台が出せました。内容はめちゃくちゃでしたが、この55秒台は今後につながります」


レース後の共同会見
※タイプの異なる複数メディアが一緒に取材しているので質問に一貫性がありませんが…
「3台目までしっかり走り、あとは流れに乗って、と考えていたのですが、9台目を失敗してしまいました」
Q.シーズン初戦で日本新ですね。
久保倉 やっと55秒台が出せました。内容はめちゃくちゃでしたが、この55秒台は今後につながります。
Q.日本新が出たと思いましたか?
久保倉 走っている最中は、全然、思っていませんでした。タイムを見てビックリしました。
Q.今日のレースをどう走ろうと思っていましたか。
久保倉 風も強かったので、3台目までをしっかり力を上げて走ろうと。3台目までしっかり走ったら、あとは流れに乗って、と考えていたのですが、9台目を失敗してしまって、まだまだ課題はたくさんあります。
Q.(質問不詳)
久保倉 自分なかではA標準(55秒60)を狙っていたので、どんな状況でも55秒台を出せるように、今シーズンはやっていきたい。
Q.A標準を出すためにやっていくことは?
久保倉 今日のレースでも課題は多く残りました。日本新を出したといっても、やらないといけないことはたくさん残っています。気を緩めず、まずは日本選手権に向けてしっかり練習していきます。
Q.世界選手権に向けては?
久保倉 今日、シーズン初レースで55秒台を出せたので、世界選手権までに54秒台を出しておきたい。
Q.めちゃくちゃだったというのはどこが?
久保倉 風が強くて、どうやって行こうかプランを迷ったのですが、前半をいつものように行って、結果的に9台目で減速して逆脚になってしまいました。

「タイミングを合わせるだけでスピードが出せるようになりました」
Q.(質問不詳)
久保倉 去年の秋から55秒台で走るイメージはできていましたが、今日はシーズン初戦で、(400 mH用の)練習はしていません。実際に走っても、これという収穫が感じられなかったのに55秒台を出せました。これで日本新なら54秒台も出せるかな、と感じました。
Q.A標準は壁ではなくて、行けると。
久保倉 今日の中身がかなりひどかったので。
Q.スタートから1、2台目あたりはどうでしたか。
久保倉 上手くはいっていませんが、あのくらいですね。スピードはついてきているのに、ハードルが追いついていません。走れているのに無駄になってしまっているというか、走りとハードルが上手くかみ合っていません。
Q.スピードがついたのはどうして?
久保倉 皆さんに支えられて、大学時代から同じ環境で、素晴らしいコーチと仲間に恵まれてやってこられました。そういう部分が大きいと思います。
Q.以前からその環境だったのがどうして最近?
久保倉 特に何かが変わったのでなく、少しずつ積み重ねてきた結果だと思います。
Q.以前よりも楽にスピードが出るようになった?
久保倉 走り方を変えたというよりも、タイミングが少しずつかみ合ってきた感じです。余計なことを考えなくても、タイミングを合わせるだけ。それで気持ちも楽になってきました。
Q.(質問不詳)
久保倉 接地のタイミングです。昔から先生に言われてわかってはいたつもりですが、それをなかなか(自身の身体で)表現できませんでした。それが少しずつわかってきて、最近になってコレだとわかってきました。できるときとできないときの、違いが感じられるようになりました。

「真希子さんがいたから、ここまで頑張って来られた」
Q.ハードル練習はどのくらい?
久保倉 ハードルはほとんど跳んでいなくて、2日間くらいです。私の場合、練習と試合が大きく違いすぎて、(練習では)思うようにハードルのトレーニングができないんです。この冬ですごくいい手応えがあったので、4月になって初めて跳ぶ日は「やるぞっ」と思って臨んだのですが、全然上手く跳べなくてショックでした。歩数は合わないし、ハードリング自体もひどかった。今季どう走ったらいいのか、まだできていない状態でこの試合に来てしまいました。ですから今日は、冬期練習の確認というか、今の力を試すという位置づけでした。アップをしたら走れていたので、スピードを殺さないようにと意識しました。
Q.今日のインターバルの歩数は?
久保倉 1台目までが23歩で6台目までが16歩。7、8台目が17歩で、9台目が失敗して18歩になって、10台目も18歩です。
Q.9台目を失敗したのは?
久保倉 風の影響も大きかったと思いますが、前半で踏み切り位置が近くなって、本当はもっと置くだけのハードリングにしたかったのに、頑張ってしまいました。昨年のスーパー陸上くらいから、スピードがついてそれに対応できなくなっています。ただ、ハードルは別として、自分の走りはできていたと思います。
Q.池田選手が去年、日本記録保持者になることが憧れだったと話していましたが、久保倉さんの日本記録保持者になった感想は?
久保倉 真希子さんが日本記録を出したレースを一緒に走って、自分のことのように感動しました。真希子さんがいたから、ここまで頑張って来られたんだと思っています。自分が日本記録保持者になったら、下の世代の人たちを、上を目指して頑張ろうという気持ちにさせられたらいいですね。


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