2007/4/21 日本選抜和歌山大会
十種競技・大島が4011点でトップ
初日4000点台は史上5人目


 十種競技初日は大島雄治(筑波大院)が4011点で日本人トップ。第一人者の田中宏昌(モンテローザ)の3816点を抑えてトップに立った。
 内訳は以下の通りで、☆印が自己新

  大島 田中
100 m 10秒84(+2.6)☆ 10秒74(+2.6)☆
走幅跳 7m24(±0)☆ 6m81(+4.0)
砲丸投 12m73 12m18
走高跳 1m96 1m84
400 m 49秒78☆ 49秒23☆

大島コメント
「全部揃えば4000点くらいは行くと思っていましたが、今日は上手くいきました。でも、実際に出すとやっぱり嬉しいです。(初日の点数が良くなったのは)スプリントで意識しているところが、上手くできてきたからだと思います。脚が離れる前に腰を進めるイメージの動きにしているんです。(明日の後半は)練習でひじを痛めたのでやり投に不安はありますが、それ以外は調子もいいです。1500mはわかりませんが(笑)。7700のB標準を出すのが明日の目標です。8000点も、ケガさえなければ、いずれは出せる記録だと思っています」

 なお、日本の十種競技で過去、初日に4000点を上回ったのは以下の4例だけ。大島が明日、どのくらいの点数でまとめるのか、大いに注目される。

1日目4000点以上全パフォーマンス
初日点数 選手 総合得点 大会
4080点 松田克彦 7871点 1993日本選手権
4078点 丸小野仁之 7693点 1998日本選手権
4040点 金子宗弘 7995点 1993東アジア大会
4029点 武井 壮 7606点 1997日本選手権
4011点 大島雄治  ? 点 2007日本選抜和歌山
資料提供:桜井智野風先生

田中は「スピードの確認」に手応え
 昨年の日本選手権で7803点とB標準を突破済みの田中宏昌(モンテローザ)は、3816点で初日2位の折り返し。7803点の時と比較すると、走幅跳が追い風4.0mだったにもかかわらず35cm悪く、砲丸投と走高跳も少しずつ下回った。それに対して、100 mと400 mが自己新。特に400 mは後半でややペースダウンしたものの、前半をハイペースで入る試みが成功した。
 このような結果になったのは、全体的なスケールアップを狙い、スピードの向上を狙いとしたトレーニングを組んでいるからだ。技術的な部分はまったく始めていないという。


(101)が田中、(103)が大島

田中コメント
「とりあえず走れることを確認したかった。スピード練習重視でやってきて、風も良くて400 mの前半をしっかりと突っ込んで行けました。技術練習はほとんどしていなくて、試合前に足合わせをちょこちょこっとやったくらい。それで走幅跳、砲丸投、走高跳がそこそこという結果になってしまいました。ちゃんと調整して、そこが上がれば日本選手権で良い記録を出せると思います。
 明日は勝ちに行くのは行きます。去年、ここで負けているので、何があっても勝ちたいと思います。後半が得意ですから、後半の自己新を出すつもりで。4000点(※)が目標です」
※1日目の4000点台は上記の通りだが、後半の4000点は金子宗弘が1回マークしただけ(1990年関東インカレの4019点。2日間総合では7916点=パフォーマンス日本歴代2位)


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