2007/12/12 東海大共同取材
伊達秀晃コメントをテーマ毎に整理して紹介
「箱根は甲佐より8kmくらい長くなります。体調が良ければ、1人でもあのくらいのペースで、淡々と押していける。それで23kmを走りきれば区間賞も狙えます」

■甲佐10マイル(優勝・46分28秒)について。
伊達 甲佐は走り込んでいる最中で、体調は良くないなかで優勝することができました。展開的にも自分で引っ張ったので、自信になりました。5km過ぎから前に出て、ずっと引っ張っていきました。(時差スタートの国際の部から)日清食品のギタヒ選手が落ちてきて、一緒に行きました。残り2kmでスパートして、ラスト1kmちょっとでもう一回行きました。箱根は8kmくらい長くなります。体調が良ければ、1人でもあのくらいのペースで、淡々と押していける。それで23kmを走りきれば区間賞も狙えます。

■今季、走りが安定するようになった要因について。
伊達 追い込まないといけないときに追い込み、休まないといけないときに休む。その感覚が少しわかってきました。以前はやりすぎる傾向がありました。少しずつ抜くことができてきたと思います。その結果、ベストの状態に体調をしっかりと上げていくことができるようになりました。悪いときでも、悪いなりに走れるようになったと思います。

■過去3回の箱根駅伝について。
伊達 1年でエース区間(2区)を走らせてもらって、すごく緊張しましたが、気が引き締まりました。往路優勝もすることができ、すごく充実感がありました。2年では、1年の時に走れたこともあって、箱根は簡単に勝てると思ってしまった。正直、甘い考えがありました。それが体調を壊すことになって、風邪をひいてしまって、迷惑をかけることになりました。すごく自分の中で甘かったと反省しています。3年生の時は、1年目にどういう感じでやってきたかを振り返って、気を抜かないように、気を引き締めてやったつもりです。今年は4年生ですし、チームを引っ張って、下の学年に何かを残したいと思ってやってきました。そういう年にしたいですね。

■同学年の4人(伊達、上野裕一郎・中大、松岡佑起・順大、北村聡・日体大)を比べられることや、自分の特徴について。
伊達 お互いに負けたくないという強い思いがあります。でも、自分は自分というか、自分のペースでやってきた。あいつが結果を出したからと、焦ったら負けだと思います。そういうときに限って、自分の試合がなかったりするものです。気持ちがはやると空回りをします。自分の体調、能力をしっかりと見据えて、冷静さをもってやる必要がある。自分は自分でしかわからないんです。周りに惑わされないようにしていくことも大切だと思います。自分では、そんな強い選手だとは思っていないので、なるべく人よりもあきらめない走りをすることを心掛けています。(上野とは)ラスト1000mとかラスト1周で、絶対的なスピードの差があります。身長差もありますし。自分の強みは粘れる点。中間走で離せればいいですね。松宮(隆行・コニカミノルタ)さんのような走りができれば、日本では勝てると思います。ロングスパートや、中間走で押していく走りです。竹澤(健介・早大)くらい、ロングスパートも短いスパートもできればいいのですが。

■2枚看板以外の選手たちについて。
伊達 キャプテンの前川(雄・4年)とか、一番信頼できる選手です。3年生の吉田(憲正)も一緒に走っていて、安定性を感じる選手です。少しずつ結果も出していますが、あと少し試合で出し切れれば、強くなると思います。伸びると思います。1年生の河野(晴友)も高校では強かったですし、調整をすればあれ以上(甲佐で68位・49分03秒)は出せます。他校の1年生と比べて、劣るところはありません。一緒に練習をして、走りを見てますからわかります。全体的にタイムを出せていませんが、他校のエース級と戦っていける選手が揃っています。駒大の選手たちと対等に走れる。

■初マラソンについて。
伊達 まだ具体的には考えていません。まずはトラックで、ある程度の記録は出しておきたい。5000mなら13分10秒台、1万mなら27分40秒台。竹澤くらいは出して、ハーフや30kmでも記録を出して、それからですね。ある程度スピードをつけないと、マラソンでも対応できません。今は、箱根が終わったらトラックで記録を出したいというのが一番にあります。まずは27分台を目指します。


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