2007/7/28　ナイトオブアスレティック
松宮が13分13秒20の日本新！
レース後のコメントを整理して紹介
「Ｂ標準が目標でした。日本記録は信じられません」
「ホクレンのあとはほとんどジョッグでした」
「ラスト1000ｍを切り換えて走れれば13分ヒト桁台が見えてきます」



●日本記録について
「Ｂ標準（13分28秒00）が当面の目標だったので、この結果は信じられません。でも、ギリギリでも日本記録は日本記録。自信を持ちたい。今回は日本記録までは考えていませんでしたが、いずれ5000ｍからマラソンまで、全部で日本記録を出したいとは考えていました。（３種目の日本記録保持者の）高岡（寿成・カネボウ）さんは日本のトップ。勝ちたい気持ちはありました」

●ペースについて
「Ｂ標準なら、１周64秒で十分に行けます。周りに流されすぎないように、集団の後方につけました。トップを引っ張るペースメーカーは3000ｍが７分50秒で速すぎます。ベルギーの選手が８分00秒くらいで行くと聞いていたのですが、どの選手かわからなかったので、自分の感覚で行きました。4000ｍ過ぎに、これでＢ標準は切れると確信できましたが、日本新は全然考えていませんでした」

●2800ｍからの１周を61秒９にペースアップしたことと、4300ｍでトップに立ったことについて
「（2800ｍは）前を詰める感じで走りました。（4300ｍは）日本記録とか13分10秒台を狙ってのことではなくて、ここまで来たら、勝負に行きたいと。気持ちに余裕はありました」

●学生選手たちの頑張りについて
「実業団の意地も多少はあります。今日も、意地を見せることができてよかった。でも、あまり実業団だからというのはありません。勝負の世界に年齢は関係ない。若くても頑張る選手がいていいと思う」

●日本選手権後の自身の状態や練習について
「日本選手権が終わって、標準記録を切ることしか考えていませんでした。つらかったですけど、頑張った甲斐がありました。　ホクレン（７月11日：深川大会１万ｍ２位28分15秒77）の頃はまだ、日本選手権の疲れが残っていて厳しかったですね。でも、１万ｍはあの試合しかなかったんです。まず、疲労抜きをしっかりやりました。ホクレンの後はポイントは400 ｍ×10本くらいで、あとはほぼジョッグ。疲労が抜けて、少しずつ良い状態になってきました。手応えはありました。自己記録が13分29秒（50）ですから不安もありましたが、なんとか出せるのではないかと、自信を持って走れる状態でした。13分29秒は２年前に出した記録。２年間、しっかり練習してきたので」

●４月にマラソンを走った後で、世界選手権のトラックを狙ったことについて
「本当は、世界選手権はマラソンで出たかったのですが、昨年10月下旬に座骨神経痛になって、選考レース（福岡国際マラソン）に出られず、トラックに切り換えました。ロッテルダム・マラソン（２位）が終わって、しっかり休みながら、無理をしませんでした。トラックのＡ標準も行ける自信はありましたが、日本選手権では勝つことしか考えていませんでした。ギリギリで、タイムまで狙える状態ではありませんでした。（日本選手権後の記録狙いも）それもきついのはわかっていました」

●これまで代表になれなかったことについて
「標準記録を切っていた年のオリンピックや世界選手権がかかった日本選手権で、順位を意識しすぎていました。これまでチャンスがありながら生かせていませんでした。チャンスを逃さなかったのは今回が初めてです。苦労がやっと報われました。（これまでダメだったのは）気持ちの問題もあったと思います。いい時と悪い時の差が大きく、まだまだ力がなかったということ。（05年の世界ハーフマラソンで負けたのを最後に）悪いときでも日本選手には負けていません。調子の波が小さくなったのだと思っています。今回、必ず結果を出さないといけないところで出せたことは、自信になりました」

●世界選手権に向けて
「出たい大会の１つでしたし、地元開催は今回しかありません。ファイナルに出られるように頑張ります。世界の強さを肌で感じて、そのなかで自分の力を出し切りたい。勝負をしてみたい。13分ヒト桁を出すくらいでないと」

●13分ヒト桁への手応えや、１万ｍ・マラソンについて
「次の目標は13分10秒を切ること。今日のレースでそれが見えてきました。ラスト１周がちょっとかかり過ぎました。今日も60秒で回れば（正確には58秒５）13分10秒でした。4000ｍまではきついなかでも粘れました。ペースが速いなかでもラスト1000ｍをしっかり切り換えて走れれば、13分10秒切りが見えてきます。それができれば、１万ｍの27分30秒以内も出せると思います。チャンスがあれば１万ｍでも日本記録を出したいですね。北京五輪はマラソンで出るのが目標。5000ｍからマラソンまで走れるタフな選手になって、マラソンで世界と勝負がしたいです」


寺田的陸上競技ＷＥＢトップ