2007/3/4 びわ湖マラソン
日本人トップは25歳、マラソン3回目の久保田
レース後の共同会見
「理想の日本人1位ではありませんでしたが、いい練習ができていました」
「自分は集団の後方で冷静に走ろうと思った」
Q.今日の成績について、自身ではどう思っていますか。
久保田 日本人トップは棚からぼた餅。まぐれで取った日本人1位です。ただ、日本人1位は狙っていました。いい練習ができましたし、調子も良かった。理想の日本人1位ではありませんでしたが。
Q.どのあたりが理想ではなかった?
久保田 自分で仕掛けて力でもぎ取ったのではなく、淡々と走って周りが落ちてきたところです。たまたま生き残った結果で、これでは評価が下がります。
Q.(質問不詳)
久保田 マラソンはまだ3回目で、トラックのタイトルもない。自己記録では歯が立ちません。積極的なレースをしたくてもできません。今日のレースが精一杯でした。
Q.前半から集団の後ろの方に位置取りをしたのは?
久保田 (レース前)みなさん口を揃えて日本人1位で2時間09分29秒以内が目標と言っていました。レース中は駆け引きで頭が一杯になるだろうから、自分は集団の後方で冷静に走ろうと思ったんです。気温も暑かったですし。
Q.北海道マラソン(昨年2位)の経験が役立ったということは?
久保田 気温が高いのはみんなにマイナスになります。でも、自分は8月の30℃のなかで2位になり、すごく自信になりました。気温が上がればいいのかな、と思いました。
Q.納得していないのは……(質問聞きとれず)。
久保田 やはり、名門・旭化成、世界の宗さんの下で競技をしているからには、もっと上の走りをしないと。
「(フィニッシュのパフォーマンスは)旭化成復活をマラソンでもアピールするため」
Q.集団から遅れた後は、どうモチベーションを維持したのですか。
久保田 先頭集団からかなり離れてしまったので、自分の走りをしようと思いました。ズルズル遅れてしまったら、何のために今まで練習してきたのかわかりません。最後までしっかり走ろうと。1人ずつ拾っていったら、もしかしたら、ということがあるかもしれません。5km毎にゼリードリンクをとったのが、スタミナ切れを起こさなかった理由かもしれません。
Q.どのあたりで日本人1位に行けると思ったのですか。
久保田 38kmあたりで梅木さんを抜いたあたりでモチベーションが上がりました。力のある選手ですから。何人を抜けば日本人トップなのかわかりませんでしたが、三菱重工長崎のユニフォームが目立つ色で、中継車も一緒にいた。やっと日本人1位だとわかりました。それまでは淡々と自分のリズムを刻んでいました。
Q.40km付近で沿道に手を振って、笑顔を見せていましたが?
久保田 旭化成の応援団が延岡から来てくれて、かなり力になりました。40kmだけでなく、何カ所かで応援してくれて、その都度、感謝の意味で手で合図をして笑顔になりました。終始、応援に反応していました。
Q.フィニッシュでユニフォームのチーム名を手でつまんだ意味は?
久保田 ニューイヤー駅伝で2位になった後の朝日駅伝で優勝したとき、アンカーの岩井(勇輝)君が旭化成復活をアピールするためにあのパフォーマンスをしました。自分も同じように、マラソンでアピールしたいと思ったんです。走る前から決めていました。
Q.当初出場を予定していた別大から変更した経緯は?
久保田 (中略) それまでも体調が落ち気味でしたから、寝込んだことで逆に体調が上がったと思います。それまでにも基盤となる練習はしていました。佐藤(智之)さんが東京で結果を出し、自分もやればできると思いましたし、後輩も練習でペースメーカーを務めてくれ、力をもらうことができました。40km走での自己新も、そのおかげで出すことができました。
「25歳の自分が代表になれば、大学生もやれると感じてくれる」
Q.世界選手権代表という点では、どう評価をしてもらえそうだと自分では思っていますか。
久保田 それはわかりませんが、できれば自分を選んでもらいたい。北海道の暑さの中でも結果を出しています。25歳の自分を代表にすることで、今の大学生に「久保田が代表になれるなら自分にもやれる」と感じてもらうことができます。活性化につながると思うんです。 (中略) 自分の将来性と、陸上界の将来を見たら、自分を選んでほしいと思います。
Q.(質問不詳)
久保田 早々と集団から落ちてしまいました。25kmで脚に来て、27kmで離れました。いい練習ができたとは思いますが、まだまだ力不足です。基本的な走力がまだありません。自己記録がまだまだ遅い。マラソンでこれからタイムを伸ばしていきたい。
Q.これまでのレースで、今日のレースに通じる粘れたレースを挙げられますか。
久保田 したことは、ないと思います。強いて言えば北海道マラソンですが、たまたま2位になった。*****はあまり高くありません。冬のマラソンで走れてこそ****。
Q.練習中に確認できたことは? 40km走の自己新という話もありましたが。
久保田 後輩の力を借りての練習ですが、熊日30kmで3位になった白石(賢一)に35kmまで引っ張ってもらって、40km走で2時間13分08秒が出せました。それがすごく自信になったんです。
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