2007/2/4 別大マラソン
“ダブルあつし”のレース後会見から抜粋
@藤田敦史


「体調を上げることを最優先に考えてやってきた」
Q.久しぶりの優勝の感想は?
藤田 自分が勝てるとは思っていなかったので、自分自身、驚いています。勝てたことは正直、良かったなと。
Q.(質問不詳)
藤田 この大会に出ることの自分の中での位置づけは、福岡で2年連続同じ調整の仕方をして、2年連続でピークが合わなかった。だったら、スタイルを新しいものに変えるしかないと痛感して、それを試すために2カ月後の別大を選んでやってきました。練習で追い込むというより、体調を上げることを最優先に考えてやってきたんです。やるときはやるんですが、追い込みすぎないように注意しました。
Q.ゲブルセラシエ選手に話を聞いて変更した点とは?
藤田 今回、*********。最高で****。それもペースは3分30秒くらいで追い込んでいません。距離に慣れるだけ、という狙いです。それ以外は20kmとか25km。疲労感はなく、スタートラインに立てました。
Q.それが成功したという実感は?
藤田 成功かどうか…。今回は割とスローペースでしたから。ハイペースになったらまた、(状況など)変わりますから。でも、手応えはあります。アレンジしてやっていったら何とかなるんじゃないかと。
********は陸マガ3月号の記事に使用した部分。

「そんなに頑張らなくても、どうせ帰りは向かい風だよ、とか考えて」
Q.レースの流れはどう考えて走っていましたか。
藤田 ペースメーカーも苦しんでいると、後ろで走っていて思いました。ものすごく冷静な自分がいて、そんなに頑張らなくても、どうせ帰りは向かい風だよ、とか考えて。*********。今回、それが収穫でした。
Q.仕掛けたところは、どういう判断でしたか。
藤田 *******。一番マークしていたのは佐藤(敦之・中国電力)選手。力もあるし、ニューイヤー駅伝でも調子が良さそうでした。下手に仕掛けたら危ないと。********。佐藤君も余裕があったので、ついて来ると思っていました。********。
Q.スパート前も佐藤選手を見ていた?
藤田 逐一、見ていました。余裕はありそうでしたが、呼吸がちょっと荒いかな、と。足取りもちょっと違ってきていた。************。
Q.佐藤選手がスパートしてくると予想していた?
藤田 していました。行くときは、一気に行くだろうと。ペースも落ちていましたから、急に行かれるときついんです。それを集中して意識していました。3人になってからは3番目を走っていて、何でかな、と思っていました。後ろから一気に行く気かな、と。でも、行かないので、逆にきついのかな、と。
Q.(質問不詳)
藤田 *********。

「今回は“佐藤君が行くだろう”という考えで、プレッシャーがなかった」
Q.福岡は勝たないといけない気持ちが強かった?
藤田 気持ちの持ち方が違いました。練習もできていたし、“オレが勝つんだ”としか考えていなかった。それに比べると今回は“佐藤君が行くだろう”という考えで、プレッシャーがなかった。逆に、佐藤君にはあったと思う。プレッシャーがあるなかで勝つのが本来あるべきこと。今日勝ったからと、あぐらをかいてはいられません。
Q.スタート前の感触では、何分くらいのペースなら対応できると考えていましたか。
藤田 それはあまり、考えていませんでした。何分のペースでも、行くところまでは行くつもりで。攻めるしかない、と。40km走を1本もやっていなかったので、最後まで持つか不安はありましたが、逆に仕上がりは軽かったんです。速いペースでも対応できるだろう、と考えていました。
Q.トラック勝負もイメージしていましたか。
藤田 それはなかったです。その前に必ず仕掛けようとと考えていました。相手がかけてくるかもしれないし。いずれにせよ、舞鶴大橋の前くらいで勝負をつけていないと、と考えていました。
Q.スローペースで勝ち狙いに切り換えた?
藤田 狙うというより、スローだから記録は捨てようと、15kmくらいで思いました。後半は向かいだから、こりゃ勝負だな、と。できれば2時間10分を切りたかったですけど、こうなってしまったらどうしようもありません。

「今回の優勝は必ず、陸上人生の追い風になる」
Q.自国開催の世界選手権選考会で優勝しましたが?
藤田 自分としては一度、福岡で挑戦してダメだった。2度目の挑戦はない、という認識です。今日勝っても選ばれないと思っています。次の北京五輪選考会に向けてやっていきます。
Q.9回目のマラソンで3回目の優勝ですが、勝ちパターンが身に付いてきた?
藤田 これが勝ちパターンかな、というのは感じています。それに、勝つときは何かがあります。今日もスパートのときにビビッと来たし、おとといの夜に優勝する夢を見ました。タイムは2時間09分25秒ともう少し良かったんですが。それを見て、変に自信がつきました。勝つときは割と、何かありますね。今回の優勝は必ず、陸上人生の追い風になると思いますが、この結果におごらず、謙虚な気持ちでやっていきたい。


寺田的陸上競技WEBトップ