2006/4/2 世界クロカン
ベケレがロングでも5連勝達成
2種目5連覇は空前絶後の快挙!!
※来年からショート部門は廃止され、以前のようにシニア種目は1本化される
レース後の会見
「(ケニア選手たちと)国境で分けられてはいても、我々は友人同士」
Q.強風もありましたが、プラン通りのレースでしたか。
ベケレ 最初から強い風があったし、とても難しいレースでした。集団がなかなかばらけなかったのも、風が強かったためだと思います。最後はスピードを出して、全力を尽くしました。スパートの場所は自分で決めました。私にとってもエチオピアにとっても、とてもいいレースだったと思います。
Q.ケニアとエチオピアの選手たちの間には、お互いを意識しあって緊張感があるようですが、来年の世界クロカンはケニアのモンバサでの開催です。ケニアでトレーニングをしたりすることもあるのですか。
ベケレ ケニアでも他の国でも、どこで走ってもレースは同じレースです。同じ選手が競技をしています。国境で分けられてはいても、我々は友人同士です。緊張は感じていません。エチオピアの方が気候は優れていると思いますけど。休暇で外国に行くことはあっても、他の国でトレーニングをすることはないと思います。来年はケニア開催ですが、クロスカントリーでは良い結果を出すことができましたし、良い勉強をさせてもらいました。これ以上の結果を出すことよりも、自分に続く選手たちに希望を与えたい。
「クロスカントリーから離れ、トラックで記録を狙いたい」
Q.クロスカントリーはもう、走らないと?
ベケレ クロスカントリーからは離れようと考えています。(ジュニア時代も含めて)6年間、クロスカントリーの世界では十分に力を発揮できました。それは私の誇りであり、エチオピアの誇りでもあります。これ以上達成することはないと思っています。来年、ケニアで走らないのは、緊張感があるからとか、そういう理由ではありません。続く選手に道を譲ろうと思っています。
Q.今後の目標は室内なのか、マラソンなのか、他の種目なのか、それとも休暇ですか。
ベケレ 恐らくマラソンはまだ、走らないでしょう。時期的に早いと思います。トラックはこれまでも屋外、室内ともに良い結果を残してきましたが、今後は屋外の世界選手権やオリンピックに勝ちたいと思っていて、室内への比重は下がっています。休暇もどうでしょうか。今はトレーニングをしたり働いたりすべき時だと思っています。
Q.クロスカントリーを離れる決断は、来日前から考えていたことなのか、レース後に決めたことなのですか。
ベケレ 昨日、今日と走った結果で、勝ったあとで決めました。もしも今日、うまく行かなかったら、(クロスカントリーで)修正すべきことがあると考えたかもしれません。ここまで勝てましたから、やることはありません。次の世代に道を譲ると、今日、決めました。
「6連勝よりも10個の金メダルの方が価値がある」
Q.かつて、テルガト(ケニア)とグギ(同)が、(ショート部門が行われていなかった時代に)5連勝を達成しています。彼らを追い越したと思っていますか。
ベケレ 2人の業績はとても偉大なもの。簡単にできることではありません。誰もできないことを2人は達成しました。5年間、誰にも負けないということは、本当に大変なことです。私はそれに加えて、24時間でショートと2種目に勝ってきました。それが、自分は嬉しいのです。私にとっても、国にとっても誇りです。私の人生で、最も記念すべきことを成し遂げたと思っています。
Q.トラックに集中するということですが、すでに2種目の世界記録も持っています。何をモチベーションとして頑張るのですか。
ベケレ 5000mと1万mの世界記録をさらに更新したいと思っていますし、3000mや2マイルの世界記録を出したいとも考えています。
Q.テルガトとグギの5連勝に並んで、どうして6連勝して、単独でトップに立とうとしないのですか。
ベケレ 6連勝することが、記録になるとは思いません。私は、ある年はショートで、次の年はロングでと、1つずつ勝ち続けたわけではありません。1つの年ですが、2回勝ってきたのです。10個の金メダルをつかんだと私は思っています。それは、6年連続以上のものだと思っています。
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