2006/3/30 世界クロカン
前々日共同会見

「はっきり言って、(上位の順位は)期待しないでください」(徳本)
Q.<代表質問>今大会への抱負と目標、今のコンディションをお願いします。
徳本 今のコンディションは走ってみないとわかりませんが、はっきり言って、(上位の順位は)期待しないでください。アフリカ勢の力は知っています。過信は(自分の)成績に跳ね返ってきます。でも、高校のときから世界を目指してきました。そして、この1年、故障で走れなくて、この大会にその1年を懸ける価値があると考えています。日本でこの大会が開かれることは、僕にとっても重要ですし、世間に認知してもらう上でも重要。そういった大会ですから、1つでも上の順位をとりたい。
福士 コンディションは悪くありませんが、走ってみないとわからないところもあります。エチオピアやアフリカの選手と走る機会はあまりないので、その背中を見て走りたい。何かを仕掛けたり、仕掛けられたり、それに対応したり。色んなことをできればいいと思っています。
新谷 コンディションは普通です。アフリカの人たちは本当に強いので、そういった選手たちにどこまでチャレンジできるか。しっかりチャレンジしたい。
野原 コンディションは走ってみないとわかりませんが、福岡は(個人的にも)地元なので、しっかり走って高校の先生たちに恩返しをしたい。世界の選手たちに対して、最後まで粘って走りたい。
小林 コンディションは自分なりに、一番いいかな、と思っています。距離は4kmですが、自分はスピードに自信がある。この1年で、国際大会やシニアの方とのレースをたくさん経験させてもらいました。その経験を生かして、自信として走りたいと思います。日本開催ということで、サポートしてくれたり、応援してくれるたくさんの人たちの思いに応える走りがしたい。そして今回の走りが今後の自信となるように、挑戦者としてしっかり走りたいと思います。

「先頭集団で積極的に走りたい」(小林)
Q.福士選手は前回出た4年前は15位でしたが、今回の目標順位は?
福士 順位の目標は特にありません。先頭集団にいて、最後まで(アフリカ選手たちを)見て、面白いレースができれば、結果もついてくる。
Q.徳本選手はアフリカ勢が強い中で、どんな走りができればいいと考えていますか。
徳本 50位以内に入ることです。国際グランプリに出られる規定として、世界の50位以内が1つの目安になっています。今回、世界の中での順位がちゃんとつく。50位以内に入っておけば、グランプリに出やすくなるわけです。そうして、ヨーロッパのグランプリで5000m・1万mに出ることが目標です。最低でも50位以内に入り、それをクリアしたうえで1つでも上の順位を取りたいと思っています。
Q.ケニアなどがよく行っていたチームで走る戦術を、今回指示しますか?
澤木団長 クロスカントリーでチーム戦術を行うには、事前のトレーニングが重要になります。今回、そこまでの時間はとれていません。本当は、その時間がとれたらいいのですが、過去、ジュニアの選手たちは特に、それをしなくても、そこそこの結果を残してきました。
Q.4kmには強い選手が多くいますが、その中で小林選手は、どんなレース展開をしたいと考えていますか。
小林 初めて出るので、どんなレベルなのかわかりませんが、どのくらい挑戦できるのか試したい。あとのことは考えず、先頭集団で積極的に走りたい。

「王監督から言われたように、毎回がラストランだと思って走ります」(福士)
Q.今シーズンの目標の中で、今回の世界クロカンをどう生かそうと考えていますか。
徳本 世界大会ですから、とにかく1つでも上の順位を目指し、世界の中で自分の位置を見極めたいと思います。日本の男子は女子と比べ、世界に通用しないところがあります。僕自身、情けないと感じているし、危惧しているところもあります。ケニアなど、ナショナルチームとしてトレーニングをしていますし、誰にメダルを取らせようと戦術的にも国を挙げてやっている。日本では実業団チームの意向もあるとは思いますが、僕としてはナショナルチームの合宿を積極的にこなしたい。同じ志の選手がいたら、一緒にトレーニングをやっていきたいので、自分が先陣を切りたいと思います。
福士 毎年言っていることですが、今年も自己記録を更新するのが目標です。今回は、(同じ日に激励を受けたホークスの)王監督から毎回ラストランだと思って走れ、と言われたので、1戦1戦、最後だと思って走りたい。(今回も)そうすることで、自分が成長できるようにしたい。
新谷 高校を卒業したので今季は、距離をもう少し伸ばしたいと思います。将来はマラソンをやりたいので。距離を踏んで、距離への不安をなくして、そして、ありのままの自分を出していきたいと思います。今回のクロスカントリーでは、今までよりアップダウンに強くなりたいと思います。
野原 実業団1年目になりますから、距離にも対応して、スピードも研いていきたいと思います。今回のクロスカントリーは、実業団に入っての第一歩として、いいスタートにしたいです。
小林 今年は高校最後の年ですが、高校もある意味では通過点。次の段階に行ったときに、目標を達成したり夢を実現できるように、順位や記録にこだわるのでなく、たくさんの経験をして、色んな距離にも挑戦していきたい。国際大会や、シニアの方とのレースで戦って行きたいし、その上で記録も狙えたらいいと思っています。


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