2006/11/17 東京国際女子マラソン前々日会見
レース本番のペースはどうなるのか?
最終的には“走り始めてから判断”だが、
土佐が持ち味を生かすなら序盤から行く走りか?


 東京国際女子マラソンに向けての共同会見が、13時から赤坂プリンスホテルで行われた。
 土佐礼子(三井住友海上)がハイペースで入ると、いくつかのメディアが報じていたが、そこを本人や、高橋尚子(ファイテン)がどう考えているのか。会見中に2人は、次のように話していた。

土佐 監督はいつもは、レース前にあまり指示はしないのですが、今回は「最初から」とも言っています。でも、走り出してみないと、どうなるかわかりません。自分でもどうするか、考え中です。
高橋 私もそのときになってみないとわかりません。“体の声”を聞いて練習に役立ててきましたが、レースでも体と相談しながら、つける範囲ならついていこうと思います。練習してきたことに自信を持って、今のペースがいいのか、その場で判断していきます。

 2人とも具体的なことを明言しなかった。しかし、鈴木秀夫監督の話を聞くと、練習の結果を踏まえた三井住友海上陣営の考え方がわかる。
「高橋さんがどうこうでなく、土佐はタイプとして、最初から押して行った方がタイムが良くなる。これまでは“どんな展開で”、とはほとんど言ったことがありませんが、今回だけは“ちょっとハイペースで行こう”と話しました。本人も特に驚いている様子もありません。まあ、一番大事なのは練習です。落ちても、極端に落ちることはありません。あとはレースでそれをどう出すか」

 6年前の東京で、土佐は5kmを16分33秒、10kmを33分08秒(16分35秒)で通過した。独走体勢に入ったが、後半でチェプチュンバに逆転されたが、「あれはチェプチュンバが強かった」と鈴木監督。山口衛里の大会記録(2時間22分12秒・99年)に続き、東京の歴代2位が00年チェプチュンバの2時間24分02秒だ。歴代3位が昨年の高橋で2時間24分39秒。歴代4位(タイ)が00年の土佐で2時間24分47秒。
「(序盤は)下りですし、遅くともあのときと同じくらいでは行きたいですね。上りも当時と比べたら全然良い。アテネ五輪の前の練習と比べたら、大丈夫だと思う。6年前は(35-40kmが)17分58秒だったけど、そんなに落ちないと思う」(鈴木監督)

 ペースメーカーも用意されているが、何分で入るかは未定。土佐の希望に合わせるのか、多くの選手たちに合わせるのかもわからない。土佐陣営がペースメーカーに関係なく、“自分のペース”で走る可能性もある。最終的には、自身の持ち味を発揮するレースをするのではないか。


女子マラソン2006-07
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