2006/2/12 東京国際マラソン
レース後共同会見

3位・コリル 2時間10分07秒
「30kmから35kmまでは先頭で走ったので、風を直接に受けてしまい消耗が大きかった」
Q.今日の感想を。
コリル ベストを尽くしたが、勝つことができず、残念です。
Q.集団に付いて行けなかった場面を振り返ってください。また、記録が出なかった理由は?
コリル 風が強かったのが影響した。特に30kmから35kmまでは先頭で走ったので、風を直接に受けてしまい、消耗が大きかった。
Q.トロッサ選手のことは知っていましたか。また、彼が優勝したことを、どう思いますか。
コリル トロッサ選手のことは知っていた。他の大会で走っているところを見たこともあった。勝敗については、2時間10分を切っても勝てないこともあれば、2時間12分で勝てることもある。勝負はやってみないとわからない。
Q.30〜35kmで、集団の中で走ろうと思わなかった理由は? そのまま行けると考えたのですか。
コリル 他の選手が行こうとしなかったので、自分で行けるところまで行こうと思いました。
Q.今日の結果が大阪の世界選手権、北京五輪につながると思いますか。
コリル 世界選手権、オリンピックまでにはまだレースもたくさんある。そこで、結果を改善していきたい。


2位・高岡寿成 2時間09分31秒
「確実なマラソンはできた」
4位・入船 敏 2時間10分47秒
「高岡さんから教えてもらった上り坂の攻略法は……」
Q.32kmで後ろの入船選手にした合図は何だったのですか。それと、折り返しとゴールで(長男の)環伍君の声援は聞こえましたか。
高岡 32km合図をした相手は、敏(さとし)ではなくトロッサです。何回か脚が当たってイヤだったので、位置を変わってほしいと思って。環伍の応援はまったく、聞こえませんでした。
Q.今日のレースの自己評価をしていただきたいのと、離れた場面をどんな感じで離れてしまったのか、をお聞かせください。
高岡 このコンディションですから、タイムよりも勝つことを目標にレースをしました。前半はペースメーカーも上手くて、20kmまでは予定通り。その後は向かい風が強く、30kmまでペースが落ちたのは仕方ありません。(ペースメーカーがいなくなる)30kmからコリルが行ってくれて、まだ余裕があったんです。上り坂攻略のためにゆさぶりをかけましたが、あの後にトロッサに行かれたときは、あのスピードには付いて行けませんでした。それでも、自分の行けるペースで押していくことはできました。勝てなかったことは残念ですが、日本人1位で、レベルは低いですけど2時間10分は切ることができたので、確実なマラソンはできたと思います。
入船 30kmで余裕はありませんでしたが、コリルが前に出てペースが落ちたので、我慢をしていたらリズムを取り戻せました。きついながらも余裕もできてきました。35km過ぎに前に出てみたら、高岡さんにスパートされてしまいました。自分も行くつもりでしたが、対応できませんでした。力がなかった。最後は16分30秒かかり、本当はもっと粘りたかったのですが、自分の中では粘れたと思うので、その点は良かったと思います。
Q.高岡選手から伝授された上りの走り方とは?
入船 去年、高岡さんが勝っているので何回か聞いたのですが、こんなのでいいの? というものです。トップで走れば上れるよ、という話でした。坂に入るところでトップに立って、自分のペースで走ることが大事だと。


1位・トロッサ 2時間08分58秒
「他の選手の状態を見て疲れているのがわかった」
Q.勝因と、レース前の調子自体は?
トロッサ 優勝できて、とても嬉しい。日本はとても好きな国です。日本のマラソンで勝てたのは、98年の北海道に続いて今日で2回目です。3年前の東京も走りましたが、コースを十分に知らなかった。しっかりと準備ができ、調子のいい状態を保てたことが勝因だったと思います。
Q.スパートした地点は最初から決めていたのですか。それとも、レースの動きによって自然とあそこになったのですか。
トロッサ 来日後の取材でも、35kmを過ぎてから自分なりの速さを加えて、勝利に挑戦したいと話しました。その方向で今日も走ったのです。レース中に他の選手の状態を見ても、疲れているのがわかりました。ペースアップをしてみようと思いました。
Q.レース前の注目度は、それほど大きくありませんでしたが、勝つ自信はあったのですか。
トロッサ 試合前は誰しも、1位になる力があると思って来ます。ケニア選手もエチオピア選手も、それは同じだと思います。しっかり練習ができていれば、100%とは言えないまでも、良い成績が残せると思います。
Q.日本にいたときのチームは?
トロッサ テクモです。1年4カ月ほど在籍しました。テクモも日本も、エチオピアと同じように好きでした。


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