2006/5/6 国際グランプリ大阪
池田が6m86
5年ぶりの日本記録更新!!

共同会見・前半部分


「手拍子を求めたとき、予感がしました」
Q.日本新の跳躍はどんな感じでしたか。
池田 静岡国際、今回とスタンドに手拍子をしてもらっていましたが、手拍子を求めるときに直感しました。日本新を跳べそうな予感がしたんです。そのときだけ、フッと思いました。
Q.日本新とわかったときは?
池田 小さい頃から陸上をやっていて、やっと日本記録が出せた。すごく嬉しかったです。
Q.涙も見られましたが。
池田 毎年、日本記録を目標にしていましたから。こみ上げてきたものがありました。
「(日本新は)スプリント力向上と体の操作ができるようになったから」
Q.技術的には、どこが良くなって日本記録が出たと思いますか。
池田 今年になってスプリント力が上がって、それにプラスして自分の体を操作できるようになりました。1本目を失敗した(6m61 +3.0)のは、踏み切り1歩前の左の接地が遅れるクセが出たから。そこを、体の後ろに接地すれば前に進みます。そこを2回目は注意しました。静岡でもそこを注意したら6m75を跳ぶことができました。今回も同じパターンで6m86を跳べました。空中にいた時間も長かったような気がします。
Q.跳び終わった直後は、すごい記録が出たと感じているようには見えませんでした。
池田 日本記録のマークがありましたが、行ったか、行かなかったのかわからなくて。本当に日本記録まで行っているとは、半信半疑でした。
「静岡が予選で、今日が決勝」
Q.2回続けて跳べて、世界でも戦えると?
池田 静岡国際が3日前で、川本先生から「静岡は予選だよ」と言われていました。静岡では前半の3本までに6m66が跳べて(6m75は5回目)、予選を通過したわけです。今日が決勝だと思って、その2回目に6m86が跳べました。これでベストエイトを決められました。3本目は興奮を静めるためにパスしましたが、後半の3本はエイトに残ったつもりで行きました。そのなかで6本目を6m75(+2.2)にまとめられたのはよかったと思います。場所も、来年の世界選手権と同じ大阪ですし。
Q.アベレージが上がった理由は?
池田 先ほど言ったことと同じですが、スプリント力が上がったことと、自分の体を操作できるようになったことです。かなり安定してきました。
Q.予感めいたものは、新記録ではないにしても、いつもあることですか。
池田 本当に初めてのこと。不思議な感じです。
Q.6m86を跳んだことで、海外のグランプリも選択肢が増えたのでは?
池田 世界選手権になると外国選手も今日より多くなりますし、もっと真剣に来るでしょう。(そういった状況に慣れるためにも)どんどん世界に出て経験を積んで、どんな状況でもこのくらいの記録を出せるようにしたいですね。
「7m、跳びたいですね。勉強して挑戦したい」
Q.7mまであと半足長ですね。
池田 7m、跳びたいですね。あと14cmをどうやったら跳べるのか勉強して、挑戦したいです。ここまで来たら是非、跳びたいと思います。
Q.もしも、今日の跳躍に課題があるとしたら?
池田 (今日の課題は何だったか、と聞き間違えて)静岡のときは着地動作に入ってすぐ、顔が下に向いてしまいました。そこをもう少しまっすぐ向いたままでいたら、もう少し行けると思っていました。そこが今日、できました。
Q.(質問不詳。強いて課題を挙げると? という類)
池田 日本記録の跳躍は申し分のないものでした。でも、世界選手権だったら(外国選手たちが)もっと跳んできます。一度記録を出した後も、もう1回しっかりと跳ばないといけません。
Q.(質問不詳。恐らく冬期練習からシーズンへの流れについて)
池田 調子自体はシーズン前からすごく良かったのですが、跳躍練習はしていませんでした。速く走れるけど、踏み切れるかな? という気持ちはありました。でも、跳べる予感があったのかな。
Q.100 mのタイムがどのくらいに上がったのか、わかりますか。
池田 タイム的なものは何もありませんが、100 mHが13秒20から13秒04に、一気に伸びました。あとは、シーズンに入ってスピード練習が入ってくるとき、11秒7〜8の(福島大の)選手をスーッと、簡単に抜いていくことができた。去年より進む感じもあって、先生からもそう言われていました。

花岡コメント「5年はかかり過ぎです」
「(5年前の日本記録のあと)ずっと2人で競ってきたのに、なかなか日本記録を破れませんでした。彼女か私か、どちらが出してもよかったのに、遅いくらいです。5年はかかり過ぎです。(走幅跳では)初めての日本記録でしたから、初めて破られました。何とも言えない気持ちです。私も頑張って、少しでも遠くへ跳びたいと思います」


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