2006/10/15 新潟ビッグ陸上フェスタ
アジア大会代表が
44秒10
女子4×100 mRでパフォーマンス歴代2位タイ
高校生が2・3走、1走・北風がコーナーにも対応か

 女子4×100 mRにアジア大会日本代表チームが出場。国体でも体調不十分だった石田智子(長谷川体育施設)を控えとして、1走から北風沙織(浅井学園大)、高橋萌木子(埼玉栄高)、中村宝子(浜松西高)、信岡沙希重(ミズノ)の走順。1つインレーンの福島大(熊谷・松田・栗本・渡辺)を1走から圧倒し、10m以上の差をつけてフィニッシュした。記録は44秒10。43秒台は2年前に日本選抜(石田智子・鈴木亜弓・坂上香織・小島初佳)が出した43秒77(日本記録)だけ。03年に同じメンバーで出した44秒10に並ぶパフォーマンス日本歴代2位の快記録だった。



 43秒77のメンバーとは全員が入れ替わっている。以前は、ほぼ同じ顔触れがつづいた女子の4×100 mRだが、ここに来て若手が台頭してきた。その象徴が2・3走の高校生コンビ(写真)だった。それでも、選手たちは日本記録を目標にしていた。
「加速が強いメンバーでしたし、記録も同レベル。そういうメンバーだと、バトンもスムーズに渡ります」と北風。2・3走の高校生もさることながら、北風の走りもポイントだった。というのも、スタートは抜群に強いが、コーナーの走りを苦手としていたからである。
「実際、どのくらい走れたのか自分ではよくわかりませんが、昨年よりもよくなっているのは確かです。コーナーだと意識して軸を傾けるより、いつもと同じ感覚で走った方がいいのかもしれません」

 バトンパスは前日に、1日しか練習していない。レースでは安全策。3回のパスは全て詰まり気味だった。練習ではレースよりも2〜3足長めで試していたが、新チームのスタートとして慎重を期した。
 日本記録メンバーと比べ、100 mのタイムは明らかに落ちる。後半型の選手が多いのは確かだが、今回の日本代表は好走だった。また、練習回数が少なかったことを考えると、伸びしろもある。だが、日本記録当時のメンバーも実力的には、43秒台前半を出せたと言われている。国際大会本番となると、なかなか上手くいかなかったのだ。その結果として、パフォーマンス歴代5傑(今回の記録を含めると6傑)はすべて国内で出た記録で占められている。
 アジア大会代表が日本記録チームを凌ぐには、本番で力を発揮する必要がある。


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