2006/3/12 全日本実業団ハーフマラソン
上位選手コメント

女子1位・1時間08分49秒
野口みずき
(シスメックス)
「マラソン前の最後のハーフ。この風を考えたら走れたという気持ちと、もう少し走りたかった気持ちと」
「2km(手前)では、自然とペースが上がりました。後ろの人と脚が当たったりして、ペースを上げたいと思ったら速くなってしまったんです。でも、ペースアップできたことが嬉しくて、どんどん走れました(10km地点の写真)。3分04秒とかもあったと思います。3分10秒のリズムで刻んで行こうと考えていたのですが、なかなか上手く行きませんね。12kmの折り返し後は向かい風がきつくなって。3分25秒とかも1回ありました。
 練習では、丸亀(2位・1時間07分43秒)の前よりも調子は良かったんです。インターバルのペースも、距離走のペースも。調整も良くて、いいかな、と思っていました。日本記録(1時間07分26秒=福士加代子)までは行かなくても、1時間8分前半か丸亀の自分の記録くらいでコンスタントに走りたかった。次のマラソン前の、最後のハーフになると思うので、ある程度のペースでは走りたいと。
(満足か不満かといったら)半々ですね。この風を考えたら走れたという気持ちと、でも、もう少し走りたかった気持ちと。これまで、特に山口では風が強かったことはありません。過去2回は、いい条件でした。でも、3回とも1時間8分台で行けたので、それは良かったかな。
(北京五輪に向けては)自分のリズムを少しずつ上げていくことだと思います。リズムを崩すことなく維持して行くことが、練習ではできてきています。その持ち味を生かしたまま、さらにスピードをつけていきたいと思っています。(前回金メダリストということは)あまり深く考えずにやっていきたいですね。北京までに世界記録を出すのは無理。デレバさんの記録(2時間18分47秒・世界歴代2位)を目指すというよりも、自分の記録(2時間19分12秒)に挑戦していきたい。
 この後はたぶん、トラックをやると思います。丸亀では10km通過(31分25秒)が1万mの自己ベスト(31分21秒03)と同じくらいでした。リズムも良かった。ちゃんと走ったら、トラックでも自己新が出せるはず。その辺を狙って、スピードをアップさせたいと思います」


男子1位・1時間02分00秒
下里和義
(日産自動車)
「途中で中途半端に出るよりも、ラストで勝負しようと思いました」
「(入社後)初ハーフでしたし練習も1月からで不十分。プレッシャーなくスタートでき、走り出したら調子が良くて、いい走りができたと思います。
 11月の記録会で転倒して右の肋骨を折ってしまい、とにかくニューイヤー駅伝に合わせないといけないと、追い込んだ練習ができませんでした。ポイント練習を始めたのが1月中旬。ここに無理やり合わせましたが、体が重い感じがよかったのかもしれません。
 (ラスト勝負については)途中で中途半端に出るよりも、ラストで勝負しようと思いました。8人くらいに絞られたときから、機会をうかがっていましたが、トラックに入るところで自分から行きました。最初に行った方が楽かな、と思って。みんな溜めていましたが、ラスト勝負なら勝てるのでは、と思っていました。
 (全国優勝は)もう、嬉しいのひと言です。初めてのでっかい大会で上位に入れただけでも。今回、尾方(剛・中国電力)さんと一緒に走って、勉強になることが多かったです。動きを見て、こんな感じで走れば、マラソンを走れるのだとわかりました。このままのペースで押して行ける走りだと思いました。
 日本選手権の標準記録を切っていないので、まずはそれに向けて頑張ります。兵庫はリレーカーニバル前日のアシックス・チャレンジで切りたい。尾方さんのように、世界で通用するランナーになっていく土台づくりをしていきたいと思います」
10km付近の下里


男子7位・1時間02分04秒
尾方 剛
(中国電力)
「しんどいなかでも押せたレース。でも、ここがメインじゃありません」
「(ロンドン・マラソンに向け)練習で追い込む時期。今週だけ、ハーフマラソンの調整をしました。先週は2km7本の翌日に40km走+2km+1kmなんかをやって、疲れはピークでした。結構、距離も走っています。
 今日は、ある程度は粘れたと思います。しんどいなかでも、押せたかな。ペースはそれほど速くなくて、途中、出たいと思ったところもありました。ラスト3kmで行こうかとも思いましたが、ここがメインじゃありませんから。
 この後、昆明に行く予定です。3週間程度を考えています。高地は初めてですが、そこでの練習がどう出るか。上手くいったらやっていきたいし、ダメだったら考えます。今年しか試すことはできませんので。
 ロンドンは調整次第ですが、世界記録ペースに潰されないようにしたい。まあ、プレッシャーのかかる試合ではありません。個人の結果を出せればいい。気楽に臨めます。自己新を出せたらいいですね」
笑顔でスタートする尾方


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