2006/3/4 びわ湖マラソン前日
共同会見
実現すればびわ湖日本選手では5年ぶり2度目
7分台に佐藤と松宮が意欲
「優勝と2時間7分台を」(佐藤・松宮)
Q.<代表質問>マラソン練習と調整が上手くできたのかどうかを、現在のコンディションも一緒にお教えください。そして、レースの目標は何か、順位、タイム、どんなレースをしたいのか、お聞かせください。
佐藤敦之 マラソン練習が本格的になったのは、1月から。ニューイヤー駅伝と広島男子駅伝に出ながら、距離を走り込みました。1月は昆明で、男子駅伝で日本に戻り、2月には再度、昆明に行って実戦的なスピードをやりました。目標は、走るからには優勝したい。タイムは、流れに乗れたら7分台を出したいと思います。
高塚和利 本格的には2月からです。伊豆大島と奄美大島で、距離走を中心に走り込みました。コンディション的にはいい状態です。日本人トップを狙っています。
小島宗幸 走り込みは12月から。ニューイヤー駅伝と朝日駅伝を使ってスピードを養って、あとは延岡でマラソン練習をやってきました。2週間前には延岡西日本マラソンで、25kmまでペースメーカーを務めました。調整も順調です。しっかり勝負をしたい。
大崎悟史 ニューイヤー駅伝が終わって、本格的にマラソン練習に入りました。途中で広島男子駅伝と、姫路の10マイルに出ました。距離よりも質を重視した、いい練習ができたと思います。出るからには優勝を狙って、果敢に勝負をしたい。
松宮隆行 ニューイヤー駅伝が終わって20日間、奄美大島で走り込み中心の合宿をしました。2月には富津で、最終調整合宿です。いい練習ができたので、その成果を出して優勝したい。2時間8分台、もしくは7分台を目指します。
「低地と同じように感じられた」(佐藤)
「4年間、マラソンのためにトラックと駅伝を頑張ってきた」(松宮隆)
Q.佐藤選手は昆明合宿をここまで長く行なったのは初めてだと思いますが、どういう高地練習で、どんな成果があったととらえていますか。松宮選手は“走れる”と感じた練習がありましたか。
佐藤 昆明には2回に分けて行ったわけですが、ニューイヤー駅伝のあと10日間と、1月末から約1カ月間です。前半は高地トレーニングに体と感覚を馴らすのが目的で、長い距離の練習を多くしました。試合を1本走って2回目は、スピード練習中心です。3月1日まで昆明にいましたが、帰る間際には低地と同じと感じるまでに慣れました。
松宮 これといった練習はありませんが、(前回のマラソンのあと)4年間、マラソンのためにトラックと駅伝を頑張ってきました。その成果を発揮したいです。
Q.小島選手はサブテンを4回続けたあと低迷して、2年前のびわ湖で上昇のきっかけをつかんだと思ったら、その後がまた低迷しました。故障もあったと聞いていますが、どのような事情があって、どのような気持ちだったのでしょうか。
小島宗 98年、99年、2000年までは順調で、サブテンで何度も走れました。一度、故障もありましたが、オリンピックに行けなかったショックが大きかった。立ち直って2年前に10分台を出しましたが、去年のマラソン2回はどちらも、納得のいく練習ができなかったんです。その点、今回は順調です。その理由は、チーム最年長になって主将にもなり、チームをまとめないといけない立場になりました。それがいい転機になったのだと思います。
「びわ湖でも結果を出し、どこの選考レースでも勝負ができるようにしておきたい」(大崎)
Q.アジア大会選考レースですが、世界選手権やオリンピックはかかっていません。この大会の位置づけをどう考えていますか。
佐藤 この大会に優勝したらアジア大会の選考にかかると思いますから、アジア大会から世界選手権、北京五輪という流れにしたい。今回びわ湖に決めたのは、昨年10月のシカゴで失敗して、失敗の要因を残したまま北京を目指すのはよくないと思ったから。ここで1本しっかり走り、北京までの流れを作りたい。
高塚 北京を目指していますし、2年前にびわ湖で8分台を出してた後、3回失敗しています。今回は弾みをつけたい。
小島 個人の復活もありますが、チームがいい雰囲気になっているので、自分が頑張って、勢いを付けたいと思います。
大崎 目指すのは北京であり、地元の大阪世界選手権ですが、東京と福岡の2つではある程度の結果を出していますが、びわ湖でも結果を出し、どこの選考レースでも勝負ができるようにしておきたい。今回は思いきったことができるので、思いきった勝負をしたい。
松宮 北京オリンピックに向けた第一歩です。このマラソンはニューイヤー駅伝のあとでもしっかりと走り込めます。
Q.大崎選手は東京も福岡も2位ですが、勝つためには何が必要だと考えていますか。
大崎 これまで2位が多かったのですが(防府、東京、福岡)、勝負所ではもう脚がガクガクで、自分からスパートする勝負ができていません。課題は42.195kmを走りきる脚をつくることでした。今回はそれができていると思うので、あとはどこかで切り換えて勝負ができるかどうか。一度、実践して、自信をつかみたい。
明日のペースメーカーのタイム設定について
河野匡・日本陸連長距離マラソン部長
「5kmを15分05秒前後で、30kmまで行く予定です。30km通過が1時間30分30秒ということです。目標フィニッシュタイムは2時間8分前後ですが、最後の12.195kmは選手の頑張り次第。あとは明日の天気を見て、気温が上がるという予想もありますが、11時に最終確認をします」
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