2005/2/11 東京国際マラソン
前々日共同会見
坂を気にする選手が多いなか、03年優勝のバヨだけが「平坦なコース」と発言
最初の5kmは14分50秒を希望する選手が多いなか、高岡だけがハイペース希望を示唆


「ここまで充実した練習が積めているのは初めて」(堀口)
Q.(司会者質問)まずレースへの抱負、意気込みをお聞かせください。
バヨ いい走りをしたい。先頭集団に付き、30kmくらいから勝負をしたい。※
エスピノザ このような素晴らしい選手たちと走ることができ、幸せです。最後まで優勝争いに絡みたい。
高岡 東京を走ることを楽しみにしてきました。調子はまずまず。いいレースができればと思っています。色んなことに、挑戦していきたい。
ワイナイナ 調子はまあまあ。いい結果を出せるように頑張りたい。
佐藤 練習の成果を十分に発揮したいと思います。上位争いに絡んだレースをしたい。
堀口 駅伝も含め、秋からしっかりした練習ができています。ホンダに入社して3年目ですが、ここまで充実した練習が積めているのは初めてです。その成果をマラソンで出したい。ヘルシンキに行けるように頑張ります。
(※バヨとエスピノサのコメントが逆の可能性あり)

「初マラソンで東京を走りたかった」(佐藤)
Q.(代表質問)外国選手には東京のコースの印象を、日本人選手にはコースの印象と、どうして4つある選考会の中から東京を選んだのかを、お教えください。
エスピノザ 東京はロンドン、ボストン、ニューヨークと並ぶ大会。そういった大会に参加できて嬉しい。
バヨ 東京はやはり、タイトルを守りたいし、ここでの結果が良ければ世界選手権にも行ける。東京のコースは相性もいい。
高岡 東京の坂で僕の強さをアピールしたい。それができれば、世界選手権でも勝負ができると思って、この大会を選びました。
ワイナイナ 東京は自己記録を出せた大会。今回も頑張って記録を出したい。
佐藤 故障で走れませんでしたが、初マラソンで東京を走りたかった。その後も、出ようとしたことがありましたが、故障で出られませんでした。今回は、練習の流れから判断して、東京が一番いい走りができると判断しました。
堀口 去年、東京に出てコースのきつさはわかっています。それを知っていることも、今回プラスになっている。きつい坂で、自分で行ける走りをしたいですね。

「最後の坂に力を残せるように、上手く力配分を」(エスピノサ)
「坂は特には気に留めていない。最後までいいリズムで」(バヨ)
Q.(代表質問)勝つためのポイントとして何を考えていますか。また、勝負所としての坂を、どうとらえていますか。
エスピノザ 最後の坂に力を残せるように、上手く力配分をしながら走りたい。
バヨ 確かに東京は後半に坂がありますが、特には気に留めていない。最後までいいリズムで走り抜きたい。
高岡 みんな東京の坂がすごくきつい、きついと言うので楽しみにして来ました。その坂が勝負所となると思うので、上手く走りたい。
ワイナイナ 何回か走っているコースです。最後の坂はきついけど、そこを走れるように頑張りたい。
佐藤 チームメイトの三木(弘・旭化成=99年大会で2時間08分05秒のコース日本人最高)に聞いたら、「そんなにきつくないですよ」と言われて来ました。「苦しんでいれば動いている証拠だから、楽しちゃダメです」と。だから、苦しみたい。
堀口 エスピノザ選手と一緒で、坂に行くまでにいかに力を残せるかがポイントだと思います。水道橋駅の左折するところ(36km過ぎ)まで力を貯めて、そこからレースが動くつもりで走ります。

「駅伝に出られなかったので、この大会だけを目標にやってきた」(ワイナイナ)
Q.(代表質問)この大会に向け、いつから、どんな練習をして来たのか、日本選手は世界選手権選考レースという点をどう考えているかを、お教えください。
エスピノザ 去年、アテネ五輪に出場した後(69位・2時間29分43秒)、十分に休養をとり、2カ月前から練習をしてきました。
バヨ 11月からこの大会に向けたトレーニングを始め、距離走やスピード練習を組み合わせてやってきました。坂が問題となるコースなので、坂での走り込みもこなしてきました。
高岡 11月から駅伝をこなしながら準備してきました。世界選手権は先週の別大で入船(敏・カネボウ)が優勝して代表候補となったので、一緒に行けるようにしたい。
ワイナイナ 11月からマラソン練習を始め、40km走とか30km走とか、12月、1月とやってきました。(チームはニューイヤー駅伝に優勝したが)駅伝に出られなかったので、この大会だけを目標にやってきました。たぶん、いい結果を出せると思います。
佐藤 11月から10kmから20kmのペース走と、距離走を組み合わせてやってきました。今は東京に集中しているので、その先のことは考えていません。
堀口 11月からマラソン練習に入りました。途中、駅伝も入ってきましたが、常にこのマラソンのことを考えながらやってきました。世界選手権はチャンスが来たと感じているので、そのチャンスを逃すことなくつかみたい。

「5km通過は14分25秒より速くなければ大丈夫です」(高岡)
Q.下り坂のある最初の5kmの通過は、何分何秒を希望しますか。フィニッシュの目標タイムは? 至近のレースやタイムトライアルとして、どんな距離をどんなタイムで走っていますか。
エスピノザ レースのリズムをつかむのが最初の5km。全体のリズムがどう入っていくかを見ながら走りたい。フィニッシュタイムを考えて走ったことは、これまでも一度もないんです。今回もリズムを考え、最後まで優勝争いに絡みたいと思っています。
バヨ 東京は比較的平坦なコースだと思っています。集団が速いペースなら、それに付いていきます。集団がどんなペースになるか。流れを見ながら走ります。フィニッシュでは、2時間8分が切れたらと思っています。
高岡 5kmの通過は14分25秒(昨年10月のシカゴの5km通過)より速くなければ大丈夫と思っています。タイス(南アフリカ)の大会記録(2時間06分33秒・99年)のペースが理想です。練習はあまり全力で行っていないので、ニューイヤー駅伝が頑張った最後の走りです。
ワイナイナ 5kmまでは下っていますが、スピード練習はあまりしていないから、みんなのリズムに合わせます。ゴールの目標は2時間07分30秒以上に行けたらいいのですが、でも、2時間8分の方になるかもしれません。
佐藤 5kmの入りは14分50秒くらいがベストですね。最近のレースとしては、1月上旬に大分合同ハーフ(大分陸協に成績)に出て、合わせていない状態で1時間4分30秒くらいでした(1時間04分38秒で2位)。予定通り走れたので安心しましたし、その後も、きっちりと仕上げて来られました。
堀口 5kmは15分をちょっと切るくらいのタイムで入ってくれたら、と思っています。自己ベスト(2時間12分06秒)からフィニッシュで2時間7分台とまでは言えません。でも、2時間9分30秒を切っておけば、次につながるので、切っておきたいです。最近のレースとしては、広島男子駅伝のアンカーを走って区間7位でした。13kmで38分09秒です。マラソン練習の流れの中で出せた順位とタイムです。


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