2005/9/19 スーパー陸上
好記録一覧表付き!!
丹野・日本新、小林・ジュニア日本新、金丸・高校新
その他にも日本勢に自己新、セカンド記録が続出


 海外トップアスリートが多数参加し、その迫力をライブで、あるいはテレビを通じて観戦できるのがスーパー陸上の醍醐味である。だが、記録的にはシーズン後半ということもあり、シーズンベストも出にくくなっているのが現状だ。今大会でも、今季世界最高の誕生はなし。国内最高記録(all comers records)が女子棒高跳(4m56)は確実と思われたし、男子100 m(9秒86)、110 mH(12秒98)、ハンマー投(84m60)、女子ハンマー投(72m92)あたりでも期待はあった。だが、残念ながら1種目も出なかった。
 そういった状況の外国勢に対し、日本勢には好記録が続出。女子400 mの丹野麻美(福島大)が日本新、同1500mの小林祐梨子(須磨学園高)がジュニア日本新、男子400 mの金丸祐三(大阪高)が高校新をマーク。その他にも、下記の選手たちが自己新記録、自己2番目の記録、シーズンベストをマークした(手元で判明した範囲)。

男女 種目 選手 所属 順位 記録 記録の種類 従来の記録
または自己新
 

400 m 金丸祐三 大阪高 1位 45秒47 高校新(日本歴代7位) 45秒69 =金丸05日本選手権
400 m 堀籠佳宏 日体大院 4位 45秒89 自己新 45秒95  
1500m 上野裕一郎 中大 3位 3分42秒53 自己新 3分43秒93  
1500m 森川裕之 大阪府警 5位 3分43秒88 自己新 3分44秒15  
110 mH 田野中輔 富士通 4位 13秒64 自己2番目 13秒63  
400 mH 成迫健児 筑波大 2位 48秒40 自己2番目 48秒35  
400 mH 吉形政衡 三洋信販 3位 48秒66 自己新(日本歴代7位) 49秒37  
400 mH 庄形和也 筑波大 5位 48秒95 自己新(日本歴代10位) 49秒58  
ハンマー投 土井宏昭 ファイテン 4位 70m94 シーズンベスト 70m50  

100 m 高橋萌木子 埼玉栄高 4位 11秒77 自己タイ 11秒77  
400 m 丹野麻美 福島大 4位 51秒80 日本新 51秒93 =丹野05日本選手権
400 m 青木沙弥佳 福島大 7位 53秒96 自己新
(ジュニア歴代6位)
54秒62  
1500m 小林祐梨子 須磨学園高 4位 4分12秒85 ジュニア日本新
(日本歴代5位)
4分13秒53 =杉村奈美
 92世界ジュニア
1500m 早狩実紀 京都光華AC 5位 4分12秒86 自己新(日本歴代6位) 4分12秒88  

 男子1500mの上野裕一郎(中大)は唯一人、ケニア2選手に食らいつく走りを見せた。また、女子1500mの早狩実紀(京都光華AC)は、実に9年ぶりの自己新で30歳代日本最高(今季の他種目の調子からみたら出す可能性は高かったが)。
 ハードルの田野中輔(富士通)、成迫健児(筑波大)の筑波大OB現役コンビは、ともに自己記録に迫るタイム。特に田野中は13秒6台を7月にも向かい風で出しており、きっかけさえつかめば13秒5台は近いと思わせた。
 男子400 mHの吉形政衡(三洋信販)も、日本選手権予選落ちの低迷期を克服しての大幅自己新。また、庄形和也(筑波大)も49秒を切り、3選手が同一レースで48秒台をマークした。
 また、女子走幅跳に優勝した池田久美子(スズキ)も6m65(+0.5)と自己3番目タイの記録。シーズン後半(9月以降)としては日本人初の6m60台だった。

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