2005/5/3 静岡国際
成迫、“6台目まで13歩”に失敗して49秒40
「大阪では為末さんに勝ちたい」

 男子400 mHの成迫健児(筑波大)は49秒40にとどまり、49秒11のイアン・ウィークリー(ジャマイカ)に敗れて2位。6台目までインターバルを13歩で行くのが成迫の特徴。しかし、この日は5台目まで。6・7台目が14歩で、残りが15歩だった。昨秋の国体(48秒54)とタッチダウンタイムを比較すると、5〜6台目の所用タイムからも、この日の失敗がわかる。
「6台目も13歩で押していこうと思ったのですが、インターバルの半分で“行けない”と感じて、ストライドが小さくなってしまいました。踏み切り位置が近くなって、上に跳んでしまいましたね」

成迫のタッチダウンタイム
  05静岡国際 04国体
1台目 5.92 5.92 5.87 5.87
2台目 9.68 3.76 9.62 3.75
3台目 13.51 3.83 13.34 3.72
4台目 17.37 3.86 17.13 3.79
5台目 21.32 3.95 21.07 3.94
6台目 25.59 4.27 25.18 4.11
7台目 29.99 4.40 29.44 4.26
8台目 34.51 4.52 33.82 4.38
9台目 39.12 4.61 38.41 4.59
10台目 43.77 4.65 43.12 4.71
フィニッシュ 49.40 5.63 48.54 5.42
寺田計測=手動

 残念な結果と思ってしまうが、それは見ている側の意識の問題か。昨秋の国体のイメージが強く、また、伸び盛りの年代ということで、どうしても大きな期待をかけてしまう。
「去年の48秒台は試合をこなしていって最後に出た記録。冬期もハードルは跳びましたが、途中から走りに専念しました。まだ、ハードル練習が不十分です。アメリカでも試合をしましたが(49秒92)、ハードル前のテンポアップができていません。ハードル前で息を付いて跳んでいる感じで、流れのないハードリングになってしまっています。それを、試合でつかんでいきたいですね」
 本人はこの日の結果に、焦りは感じていない。

 冬期で走力が上がったのは確か。4月2日の筑波大での記録会で、早くも46秒76と自己記録に0.04秒まで迫るタイムで走っている(しかも、かなりの低温だった)。それを、本人が言うように「ハードルに噛み合わせる」のが今後の作業となる。
「今日は大阪への刺激という位置づけ。タイム的にも(49秒40は)悪くありません。大阪では48秒台も出したいですけど、為末(大・APF)さんに勝ちたい」
 静岡はレース前にケイレンもあって、十分なウォーミングアップもできなかった状態だった。
「今日はピリッとしなかったですけど、大阪ではピリッとします」


春季サーキット&国際グランプリ大阪2005
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